最近は、「烏の鳴かない日はあっても、ウクライナ関連ニュースは絶えない」という毎日であり、テレビ映像で流されるロシア側とウクライナ側からの情報合戦には、日本に住んでいる者にとっては信ぴょう性を確認するすべもないことから、映像の洪水にはいい加減疲れてしまい、極力見ることを避けている。
ロシアの侵攻とウクライナの抵抗は今年いっぱい続くと、多くの専門家が指摘している。
確かに、「ウクライナの次はモルドバか ロシア軍の副司令官、異例の言及 NATOへの圧力狙いか」という記事からは、1991年3月に軍事機構を廃止したワルシャワ条約機構の復活と、さらには「ソ連」の再興を夢見ているプーチンがいる限りは今年いっぱいどころかコロナパンデミックの終息のほうが早いかもしれない。
さて、国民の関心が海外情勢に引き付けられている間に、安倍晋三政権当時のずさんな税金の無駄遣いや菅義偉政権の目玉政策の綻びが露呈してきている。
以前、「デジタル庁が“アナログ”すぎてヤバイ。メールしか知らない上層部、有望な民間出身者が『官僚主義』に愛想を尽かし大量離脱」という記事を紹介した。
その記事で指摘されていた「メールしか知らない上層部」の事務方トップのデジタル監が体調不良で退任するという。
「デジタル庁・事務方トップの石倉洋子氏が退任へ 後任は浅沼尚氏」
ネット上では厳しいコメントと共にデジタル庁内の暗闘を指摘する声もあった。
★年齢で一律に判断すべきでは無いが、結果としてやはり人選を誤っている。 デジタル分野は新しいトレンドやテクノロジーに敏感であることが有利で、台湾のオードリータン相が三十代半ばなのはよく知られている。 権威と実績のある人を選んだのだろうが、その発想こそが日本の低迷の要因で、デジタル庁が打破すべきものと知って欲しい。 企業の人事でも、法務・システム・人事・監査なんかの事務方だけど専門知識の求められる部門について、年功で選ばれた畑違いの部長や担当役員が就任することが多いが、はっきり言って百害あって一利もない。 現代はどの分野も高度で複雑になっているから、専門性の無い人材が管理職としての実績だけでトップになっても、見当違いな判断をしたり、その人に理解してもらうための作業が必要になったりで、現場が疲弊し、スピード感も損なわれてしまう。 ★石倉さんはご苦労様でした。 でも、デジタル庁の事務方トップに、73歳の方を選ぶ政府の認識が分からない。 何故台湾が、新型コロナ対応発生の初期、新型コロナ対応で非常に優れていたか。 ⇒理由は、施英負のデジタルトップが新しいデジタルの知識が豊富だったから。 何故軍事力でロシアの1/10程度のウクライナが、ロシア侵攻にここまで対抗出来た のだろうか? ⇒それは、ウクライナのデジタルのトップが、30~40代で、イーロン・マスク氏 が持っている、世界を網羅した衛星群がウクライナの情報戦争に有効かを 瞬時に見抜き、即座にマスク氏に応援を求めたからだとも言われている。 こう言う対応を出来る人、日本って何人居るの? 又、一人や二人では国のデジタル化なんて出来ない。 相応の力・知識を持った人を、政府はどれだけ採用しているの? この浅沼氏って…。 |
年齢の問題でもなくデジタル知識の問題でもない。デジタル庁の問題はマネジメントだし、トップの仕事もマネジメント。 石倉洋子はデジタルには明るい。それに彼女の古巣のマッキンゼーや大学からいくらでも最新の知見は得られたはず。 結局、彼女の下にいる省庁派遣者にとって、軽い神輿であってほしかったのにそうじゃなかったから、追い出す方向に傾いたってこと。 彼女の下にいる統括官は森友の公文書書き換えで処分された財務省幹部で、デジタル庁の中に味方のいない石倉洋子を追い出すなんて簡単だったはず。 石倉洋子に情報を上げないとか指示を無視するとか村八分にしたんでしょ。 石倉洋子を持ってしてもダメならデジタル庁というか霞ヶ関は本当にどうしようもない。 後任は軽い神輿になりうる人材か官僚OBのどちからだろう。いずれは財務省OBの指定ポスト? まだ退任が決まっていない段階で役人が記者にリークするのは役人の常套手段。 |
そして、安倍晋三のボンクラ振りの象徴ともいえる税金の不適切な使い方である。
まづは、「2020東京五輪」が1年間延期になった年の6月のこのニュースを振りかえってみよう。
「安倍首相 10兆円予備費の使いみちは“緊急要する経費限定”」
新型コロナウイルス対策の第2次補正予算案に計上された10兆円の予備費について、安倍総理大臣は、状況の変化に応じて臨機応変に対応できるようにするため盛り込んだとしたうえで、使いみちは感染防止策など緊急を要する経費に限定する考えを示しました。 参議院厚生労働委員会で、立憲民主党などの会派で社民党の福島党首は、第2次補正予算案に計上された10兆円の予備費について「東日本大震災で8000億円、リーマンショックが1兆円だが、10兆円というのはなんなのか。財政民主主義を踏みにじるものではないか」とただしました。 これに対し、安倍総理大臣は「それは違う。新型コロナウイルスについて、今後の長期戦を見据え、状況の変化に応じて臨機応変にかつ時機を逸することなく対応することが必要であり、今後の対応に万全を期すために10兆円を追加した」と述べました。 そのうえで「一般の予備費とは異なり、使途は国会の議決をいただいた範囲に限定することとし、感染拡大防止策に要する経費等、新型コロナウイルス感染症に関わる緊急を要する経費に限る」と述べました。 ・・中略・・・ “異例の10兆円規模” 予備費は、憲法87条で「予見し難い予算の不足に充てるため、国会の議決に基づいて予備費を設け、内閣の責任で支出することができる」と定められ、国会の承認を得ずに使いみちを決めることができます。 新型コロナウイルスの影響が長期におよぶ事態に臨機応変に対応するためとして、政府は、今年度の第1次補正予算で1兆5000億円の予備費を計上したのに続き、第2次補正予算案ではさらに10兆円の予備費を積み増しました。 政府は毎年、当初予算にも予備費を計上していて、一般会計の総額が102兆円余りとなった今年度は5000億円の予備費を計上していました。 リーマンショックの翌年の2009年度の当初予算では、通常の予備費の3500億円とは別枠の「経済緊急対応予備費」を1兆円計上した例はありましたが、今回の10兆円は異例の規模です。 野党各党は、第2次補正予算案の歳出の3分の1近くを予備費が占めるのは容認できないとして、減額すべきだと主張しています。恣意的(しいてき)な支出とならないよう、執行前に国会で使いみちを説明することも求めています。 麻生副総理兼財務大臣は今月2日の記者会見で「第2波、第3波の可能性が考えられ、ワクチンや治療薬が出てくるまでは長期戦を考えないといけない。予見し難い予算の不足に充てるためには予備費は極めて有効な手段の1つだ」と述べ、臨機応変に対応するために予備費は有効で、規模も適正だという認識を示しました。 また「予備費は使ったあと国会で審議がある。使わずに済めばまことに結構なことだし、足りなくなるよりは、使わずに済んだとなるほうがよいのではないか」と述べ事後的に国会のチェックを受けることで理解を求めていました。 西村経済再生相「適切に活用していく」 西村経済再生担当大臣は、4日の記者会見で、今回の第2次補正予算案で予備費を10兆円積み増すことについて、「今後、どんな事態になっても臨機応変に対応できるように予備費を積み増している。毎回、補正予算を組んでいくということになるとやはり時間がかかると批判もいただいているので、適切に予備費を活用していきたいと考えている」と述べ、改めてその必要性を強調しました。 立民 逢坂政調会長「予算案 組み替え動議提出で最終調整」 立憲民主党の逢坂政務調査会長は、記者団に対し「予備費が一定程度必要なことは理解しているが、やるべきことが決まってきている中で、多額の予算を積み増すことはまかりならない。第2次補正予算案の組み替え動議を提出することで最終調整をしている」と述べました。 |
「予見し難い予算の不足に充てるためには予備費は極めて有効な手段の1つ」であることには異論がないが、あくまでも予備費なので、予備費は使ったあと国会で審議があり、「事後的に国会のチェックを受けること」は当然である。
問題は、その予備費の使われ方であろう。
「コロナ予備費12兆円、使途9割追えず 透明性課題」
その投じた金の大半が「使途を追えない」
— 田崎 基(神奈川新聞 報道部) (@tasaki_kanagawa) April 23, 2022
信じられない事が起きてます😑
コロナ予備費12兆円、使途9割追えず 透明性課題 https://t.co/yjr3cBNooQ
「最終的な用途を正確に特定できたのは6.5%の8千億円強。9割以上は具体的にどう使われたか追いきれない。国会審議を経ず、巨費をずさんに扱う実態」
コロナ予備費12兆円のうち、何と9割以上が使途不明と知って驚愕している。
— 大神 (@ppsh41_1945) April 23, 2022
12兆円もあれば再度の10万円一律給付が可能なのに、国会審議も経ずに秘密裏に政府が9割以上使い込んでいたってふざけているのか。政府が使い込んだ12兆円は全て国民が必死に働いて納めた税金なのに。
「村野瀬玲奈の秘書課広報室」のブログ主はこう怒っていた。
こういう不透明な税金の使い方をする国を民主主義国家とは呼びません。これは独裁国家の腐敗政権、腐敗政治家の行ないです。野党が国会や質問主意書で問いただせば、自民党政府はすべての使途を明らかにするのでしょうか?今までの自民党政府の行動からして、そうするとはとても思えません。 自民党がこのようなずさんな税金の使い方をすることを知ったうえで日本人は岸田内閣や自民党を支持しているのか、知らずに支持しているのか、知らずに支持していた人はこのことを知って支持をやめるのかやめないのか、支持している人はこんな税金の不透明な使い方に賛成しているのか。まともな新聞社なら、世論調査でもしてこの不可思議な日本人の考えを解明すべきだと心から思います。 たとえ、日本人の半数以上が自民党政治から直接経済的利権を得ているとしても、こんな税金の使い方をそのままにしているなんて、ありえません。日本人は民主主義者ではないという私の感想がますます強まります。 日本人がこれほどずさんであると知るのは悲しいことです。 みなさん、この機会に、Kleptocracy(クレプトクラシー、泥棒政治)という英単語を覚えましょう。 |
この機会に「Kleptocracy(クレプトクラシー、泥棒政治)」という英単語を調べたところ、高知大学塩原俊彦准教授が2年半ほど前に、「『クレプトクラート=泥棒政治家』と安倍首相」という記事を「RONZA」に投稿していた。
「クレプトクラートは『盗賊政治家』とか『泥棒政治家』を意味している。クレプトクラートは『クレプトクラシー』(kleptocracy)から派生した言葉だ。“kleptocracy”はギリシャ語の「盗賊」を意味するκλέπτης(kleptés)、つまり “thief”に支配や政治を意味する言葉 “cracy”(ギリシャ語の Κράτος[krātos]から派生)がついたものである。」と説明しており、さらにはこう解説していた。
有名なクレプトクラートと言えば、ウラジーミル・プーチン大統領だろう。実は、筆者自身はマイアミ大学のカレン・ダウィシャによって著された『プーチンの盗賊政治』(Putin’s Kleptocracy)を読んだときにはじめてクレプトクラシーという言葉を強く意識するようになった。おそらくドナルド・トランプ大統領もクレプトクラートと言えるかもしれない。なぜなら彼は週末に頻繁にフロリダ州のゴルフ場に出かけて税金を浪費していると批判されているからだ。 なぜ安倍首相がクレプトクラートと考えられるかというと、「桜を見る会」に後援会関係者を招待し、公金で飲み食いさせたからである。 この行為自体は公職選挙法(199条の5の2)にある、「何人も後援団体の総会その他の集会又は後援団体が行う見学、旅行その他の行事において選挙区内にある者に対し、饗応接待をし、又は金銭若しくは記念品その他の物品を供与してはならない」という規定に違反している可能性が濃厚だ。これに加えて、その供与を、血税を使って行わせたという「税金泥棒」の嫌疑が加わっている。まさに、「りっぱなクレプトクラート」と言われても仕方がないのではないか。 |
なるほど、あのトランプの言い値で米国の高額な戦闘機や武器を税金で「爆買い」したり、あのプーチンの機嫌を取るため、北方領土の返還交渉で「3000億円」も無償で差し出した安倍晋三も、「プーチンやトランプ」と同じ穴のムジナで正真正銘の「泥棒政治家」の仲間なのであろう、とオジサンは思う。