年が明けての一部メディアの世論調査では内閣支持率がわずかながらも上昇したという。
昨年の臨時国会での予算委員会から逃げまくった安倍晋三は、閉会後は「やってる感」だけの外交やバラマキ経済政策などでたびたびメディアに登場しており、特にNHKが安倍晋三を定期的に全国放映しているが、その間、野党はテレビ中継のある国会での見せ場がないため、国民からは「野党は何やってるんだ」と批判を浴びたりして、若干野党の支持率は低下している。
これも通常国会が始まれば一気に数字は大きく変化する。
「20日召集の国会で火ダルマ必至 世紀のデタラメ政権の命運」では、識者らがこんなコメントをしている。
「相次いでいる問題に対し、長期政権ゆえの腐敗、堕落のように報じられていますが、そうではなく、政権の体質がもともと悪いのです。これまでに辞任した閣僚だって1人や2人じゃないでしょう。いわば、政権内の毒がいよいよ全身に回り、それが表面化してきただけ。予算委では安倍首相も逃げられず、野党が徹底的に追及すれば政権もどうなるかわかりません」
(法大名誉教授の五十嵐仁)
「長期政権の緩みたるみと一緒に閣内のきしみも出始めているのは間違いないでしょう。日本では過去、東京、札幌、長野で五輪が開かれていますが、いずれもその年に総理大臣が交代している。国会審議などで安倍首相の求心力が落ちれば、政権内で“政権交代”の動きが顕在化する可能性はあります」
(政治アナリストの伊藤惇夫)
「政権の中枢が今ほどモラルや社会正義を失った時代はありません。戦後最低の政権と言っていいでしょう。五輪ムードが高まる前に野党は総辞職か解散に追い込む必要がある。野党が一丸となって徹底的に追及できるか。国民世論も後押しできるか。すべてはその動きにかかっています」
(政治評論家の森田実)
そろそろ「寒桜」の季節が近づき、安倍晋三にとっては忘れてほしい「桜疑惑」が再び国会の場に登場してくる。
「通常国会きょう召集 焦点の『桜を見る会』名簿問題は」廃棄されたといわれている「参加者名簿」に関して、作成プロセスと問題点をわかりやすく図解している。
【東京新聞より】
安倍晋三首相主催の「桜を見る会」を巡り、菅義偉(すがよしひで)官房長官が関連名簿の取り扱いについて「公文書管理法に違反する対応だった」と違法性を認めました。政府が自ら違法性を認めるのは異例です。「桜」名簿の何が問題になっているのでしょうか。 (中根政人) Q 名簿には「招待客名簿」と「推薦者名簿」があるんですね。 A そうです。桜を見る会の招待客を決めるため、内閣府や内閣官房を含む各府省庁は「推薦者名簿」を作り、内閣府に提出します。内閣府が推薦者名簿を取りまとめ、招待状を発送するために必要な「招待客名簿」を作成します。 Q 推薦者名簿ではどんな問題があったの。 A 首相や与党政治家の「政治推薦」も扱う内閣官房内閣総務官室は、推薦者名簿を一年未満で廃棄していました。他省庁の大半は保存期間が「5年」や「10年」なのと比べると、極めて不自然な対応です。 Q 国会でも名簿の取り扱いが問題になったね。 A 政府は昨年11月22日に開かれた参院予算委員会の理事懇談会に、各府省庁が保管していた約4千人分の推薦者名簿を提出しました。ところが今月、内閣府が名簿の一部で、推薦した部局を隠す加工をしていたことが本紙の情報公開請求で分かったのです。野党は「改ざんだ」と批判しています。 Q 招待客名簿でも不適切な対応があったの? A 2013~17年の招待客名簿は、保存や廃棄の方法が公文書管理法に違反していました。当時は名簿の保存期間が1年だったので、行政文書の管理簿に記載し、廃棄に関しても首相の事前同意が必要でしたが、いずれもしていませんでした。 Q 18年以降は適法になったんですか。 A 18、19年分の招待客名簿は保存期間が1年未満に短縮され、即廃棄してもいいことになりました。こうした取り扱い自体は違法ではありませんが、公文書は国民共有の知的資源だという認識が不十分と言わざるを得ません。 |
「桜疑惑」の最大の問題は、安倍晋三に「税金の私物化」で、それにより地元後援会という有権者に利益供与したということなのだが、政治資金報告書に記載さえすれば「何に使っても構わない」ということではない。
安倍内閣にはこんな輩が大勢いる。
<政治資金で飲食 麻生氏突出 閣僚3人 1000万円超>
2020年1月20日 東京新聞 安倍晋三内閣の閣僚3人の政治資金管理団体が2018年、飲食を伴う会合費として1000万円を超える政治資金を支出していたことが分かった。同年分の政治資金収支報告書で判明した。トップは麻生太郎副総理兼財務相の資金管理団体「素淮(そわい)会」の2400万円余りで、高級ホテルや料亭、会員制サロンなどに支出。閣僚の資金管理団体の中で突出していた。 (西田義洋) 昨年9月発足の第4次安倍再改造内閣の首相・閣僚計20人のうち、資金管理団体の収支報告書に飲食を伴う会合費を記載していたのは11人。麻生氏の約2462万円が突出し、次いで武田良太国家公安委員長兼防災担当相の約1510万円、茂木敏充外相の約1439万円。安倍首相は約534万円だった。 収支報告書によると、素淮会は18年、パーティーや寄付で約2200万円を集め、前年からの繰越額を含めた収入は約2億300万円。「会合費」は197件記載され、総支出約8200万円の29%を占めた。休日を含めて1日当たり6万7千円余りを飲食に使っている計算だ。 素淮会の収支報告書の会合費支出先で最も多かったのが東京都港区虎ノ門の高級ホテルの約675万円(36件)。次いで港区六本木の会員制サロンの約650万円(12件)。ほかにも12年連続でミシュランガイド最高評価の「三つ星」だった銀座の高級すし店、「一つ星」の和食店、フランス料理店、うなぎ店などグルメぶりが際立つ。 麻生氏は18年3月から5月にかけ、森友学園への国有地売却を巡る財務省の決裁文書改ざん問題や福田淳一財務次官(当時)のセクハラ問題などに追われた。この期間にも計53件約830万円を支払っていた。このうち4件292万円が六本木の会員制サロンへの支払いだった。 麻生氏の事務所は一日の支払いが多額になっている理由や高級店で開く理由、実際の利用回数や人数、利用日を尋ねる本紙の取材に「政治資金については法令にのっとり報告している」とだけ文書で回答した。 麻生氏は自らが代表を務める自民党福岡県第八選挙区支部で、党本部から税金が財源となる政党交付金1200万円を受け取っている。党支部からは福岡県内での飲食費が約30万円支出されているが、東京都内での飲食費はほぼ素淮会が支払っている。 ◆実質的には税金 <政治資金に詳しい神戸学院大の上脇博之教授(憲法学)の話> 政党支部にお金があるからこそ資金管理団体は余裕ができる。それを考えれば、資金管理団体からの支出であっても実質的には税金で飲み食いしているのと変わらない。 |
さて、不祥事が発覚すると国会議員としての矜持をまったく持ち合わせていない連中は、指摘された内容を「説明」できないので雲隠れするということが自民党内では「常識」になっているようである。
河井克行前法相と妻の案里参院議員の2人は約2か月間ほど職場放棄をしていた。
「案里氏秘書、慣例で倍額支払いか 広島地検に違法性認める」という記事によれば、河合安里は秘書が逮捕されれば連座制を適用され議員を失職することいになるが、この夫婦の2か月間の不労所得は下図のようになる。
ところで安倍晋三が最も恐れている予算委員会はたしかに国会の最大の与野党の対決の場なのだが、忘れてはならないのが、国会で決まった予算を正しく使ったかどうかを審議する、決算行政監視委員会という常設の委員会がある。
こんなツイートが飛んでいた。
今国会の「決算行政監視委員」の名簿は大笑いできる。甘利明、小渕優子、河井克行、菅原一秀、船橋利実、秋元司、下地幹郎、丸山穂高と、怪しい議員が名を連ねているのだ。監視委員が効いている。彼らが「決算行政を監視する」ということだから。これ、泥棒が警察の動きを探るということと同義だよね。
— 立川談四楼 (@Dgoutokuji) January 18, 2020
確かに、「決算行政監視委員会 委員名簿」の顔ぶれを見ると、「何かの間違いだろう?」と思われる連中が名を連ねている。
この議員たちは決算行政を監視する役目らしいが、まさに泥棒(犯罪者)に権限を与えるも同然の委員会である。
監視されるのは、政治家でありながら、国民を舐めて説明責任も果たさず逃げまくって来た、甘利や河井や菅原や丸山・下地で、甘利なんて睡眠障害にかかったらしいが、知らない間に何の説明もせず復帰している。
それにしても税金で歳費を賄われているという重みを感じられる議員が少ないのは何なのか。
「税金におんぶにだっこでやりたい放題」という言葉そのままの自民党の議員を見ていると議員としての活動もせずに、私利私欲に明け暮れているわけだが、トップの安倍晋三自ら血税を食い物にしているから、下が真似をしても何も言えない情けないというのがわが国の姿なのであろう、とオジサンは思う。