5年ほど前だろうか、厚労省が「選定療養費」をこのように定めた。
「厚生労働省では、『医療機関の機能分担』の推進のため、200床以上の病院において他の保険医療機関等からの紹介なしに初診で受診した患者様の場合、初診料以外に各病院で定めた金額を頂く制度を定めております。
そのため初診時の患者様で、他の保険医療機関からの「紹介状(診療情報提供書)」をお持ちでない方が直接来院された場合、初診料とは別に「選定療養費」を頂いております。
なお、特定の公費医療を受けておられる方や救急車で搬送時の場合等はご負担頂く必要はございません」
そして、「紹介状」を作成してもらう医者を「かかりつけ医」として、国や日本医師会では、かかりつけ医を次のように定義している。
「何でも相談できるうえ、最新の医療情報を熟知して、必要な時には専門医、専門医療機関を紹介でき、身近で頼りになる地域医療、保健、福祉を担う総合的な能力を有する医師」
若い時は風邪もひいたことが無く医者知らずではあったが、サッカーをやっている頃は、地元の整骨医院に度々お世話になっていた。
40歳になった頃、職場での定期診断で措定された医院で「高血圧」と診断されたことがあり、その後他の病院で検査された結果、どうやら「遺伝」らしく、振り返ってみれば祖父も父も高血圧だったことを思い出した。
その後地元の「内科循環器クリニック」がかかりつけ医となった。
オジサンは40代から50代にかけて3週間以上の入院経験がある。
最初は40代最後の時に左足首の受傷から細菌に侵され地元の外科に診てもらった。
簡単な傷の手当をしてもらい帰宅したのだが翌朝はかなりの痛みが発生し歩けなくなり、再びその外科に見てもらうと既に傷口付近が大きく腫れており熱を持っていた。
医師の判断で緊急入院し連日、抗生物質の点滴を続けたが一向に回復せず、その後「蜂窩織炎」と正式に診断され大学病院に転院を余儀なくされ、初めて紹介状を書いてもらい、即日入院が決まった。
この時の紹介状はまさに「診療情報提供書」であった。
そして2度目は50代の半ばで、地元の整形外科で「脊柱管狭窄症」と診断され、しばらく首の懸垂治療をやっていたが、病状はまったく改善の兆しが見えず、同じ大学医学部付属病院を紹介され、「診療情報提供書」とレントゲン写真などをもって外来を訪れたが即日入院が決まり、原因が「後縦靭帯骨化症」という難病に指定されている症状で、首の後ろ側を切って頸椎の一部を切り取る大手術を経験した。
いずれもこの時は地元の医者からの紹介状があり大学病院ということでなんら問題もなく入院し無事退院した。
最近は高齢人口の増加に伴い医療費も増加しこれをなんとか抑制しようと国は、医療の効率化を図るため、診療所などの小規模な病院と大学病院などの大きな病院のそれぞれの役割をはっきりさせようとしてきている。
具体的には、患者が外来にかかるとき、最初はかかりつけ医に診てもらい、一般的治療で難しい病状があった時には、かかりつけ医から専門的治療を受けられる大きな病院を紹介してもらい、治療を終えて病状が安定したらまたかかりつけ医に戻るという仕組みを考えたという。
要するに、風邪や腹痛程度で大学病院などにやって来るなということである。
国はこの仕組みを浸透させるため、近年度重なる法改正を行ってきており、2018年4月からは、他の病院からの紹介状なしに大きな病院(特定機能病院及び400床以上の地域医療支援病院)を受診すると、初診時5,000円、再診時2,500円以上の選定療養費が患者に負担されるようになった。
2週間前に、「違和感から異変へ」というつぶやきでは、某大学医学部附属病院に行き、「診療情報提供書」を受けに差し出して、すんなりと「皮膚科」の診察室に入った。
オジサンの娘ぐらいの若い女医さんであったが、簡単に経過を聞かれて、左鎖骨脇の膨らみを触診していたが、おもむろに「中を調べなければ判断できません」といいながら、「超音波検査とMRI検査をしますので予約しますが、来週でいいですか」と聞かれたのだが、月末は予定が詰まっており、調整の結果ようやく今日の検査となった。
しかし違和感に気づいてから2週間以上も経過し、左腕付け根、胸から外れた部分が見た目にも盛り上がっていた部分が小さく縮退してしまい、どんな結果になることやら、高額な検査がまったく無駄になることも懸念したが、そうでなかったらと考えるとやはり受けることにして、これから出かけることにした。
診断結果と今後の対応策は2週間後と予約されているがはたしでどうなるやら、また後日の報告ということで・・・。