期待感がほとんどなくて、ただ韓国映画だからということで観に行った「第7鉱区」は、期待度が低かった分、意外に楽しめました。あるレビューで「「遊星からの物体X」が好きな人には受けるかもしれない」とありましたが、私ヌルボがまさに該当するかも・・・。ただ、あの怪物はたしかに独創性には欠けますね。初めて観るのなら凄いなー、と思うでしょうけど。しかし、キム・ジフン監督といえば、デビュー作の「木浦は港だ」の方がまったりとしたコメディでヌルボの好みだったんだけどなー。
映画鑑賞のついでに、第7鉱区について他ブログの記事で即席学習。
とくに<タイ流普及委員会>というブログでは、韓国での発表をもとに詳しく記していて、大いに参考になりました。
要点をかいつまんで記します。
・第7鉱区は、東シナ海、九州の西方、済州島の南方の海域に位置しています。1978年日韓共同開発区域(JDZ)として設定されました。
・70年代には、大陸棚の領有権は「200mまたは天然資源の開発可能な水深まで」という韓国に有利だったものが、85年頃を基点にこの基準は水深から「陸地からの距離基準」に変わり始め、距離的に地域に近い日本が有利になりました。以後韓国の持続的開発要求に対して、日本は今日まで一切の開発を中止した状態です。2004年韓国は独自にJDZ天然資源探査に乗り出したところ、膨大な量の石油や天然ガスが埋蔵されているという研究結果を出しましたが、日本は共同開発から手をひいたままです。共同開発区域が満期となる2028年が過ぎれば、日本としては晴れて単独で領有権が認められるという見通しの下にじっと待ちの姿勢を保っているというわけです。
・その間、国連でも大陸棚限界委員会が音頭取りになって1999年世界各国に10年の期限を設けて大陸棚の領土権についての報告書提出を求めました。そして10年目の今年までに日本を含む51ヵ国が数百ページの報告書を提出。ところが韓国はわずか8ページの予備文書を提出しただけでした。韓国としては「主張しても通らない」と判断したようです。しかし、「政府は最初から日本に屈服した」との批判があるようです。
・・・つまりこの映画は、そのような批判に乗っかったもので、上記のような背景を知らない多くの観客に向けて、韓国がこの海域で実際には行っていない石油採掘のようすを自然なものとして描くという<政治的な意味合い>がある、ということです。
★★★ Daumの人気順位(11月15日現在上映中映画) ★★★
【ネチズンによる順位】
①るつぼ(韓国) 9.5(2086)
②ヘルプ 9.3(154)
③ナデルとシミン 9.2(27)
④ワンドゥギ(韓国) 9.2(1611)
⑤ウォリアー 9.1(56)
⑥願い(グザーリシュ) 9.1(189)
⑦ただあなただけ(韓国)9.0 (702)
⑧リアル・スティール 8.9(922)
⑨豚の王(韓国) 8.9(41)
⑩ジョニー・イングリッシュ 気休めの報酬 8.6(26)
⑨、⑩がこのランク新登場ですが、ともに先週他のランクで紹介済みです。
【専門家による順位】
①ナデルとシミン 8.0(8)
②四つのいのち 7.5(2)
③ツリー・オブ・ライフ 7.2(10)
④ヘルプ 7.2(8)
⑤人生はビギナーズ 7.0(3)
⑥るつぼ(韓国) 6.7(8)
⑦ワンドゥギ(韓国) 6.7(5)
⑧豚の王(韓国) 6.7(4)
⑨バッド・ルーテナント 6.6(3)
⑩最終兵器 弓(韓国) 6.5(6)
新登場は⑤と⑨。
⑤は日本では来年2月4日公開ということで、もう公式サイトができていますので、説明は略します。韓国題は原題そのままの「비기너스(ピギノス)」。
⑨は、日本では昨年(2010年)2月に公開されています。韓国題は「악질경찰(悪質警察)」。
★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[11月11日(金)~13日(日)] ★★★
「ワンドゥギ」が4週連続1位
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・封切り日・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・上映館数
1・・ワンドゥギ(韓) ・・・・・・・・・・・・10/20・・・・・・・・・・・576,476・・・・・・・・・・・3,562,502・・・・・・・・・608
2・・インモータルズ・・・・・・・・・・・・11/10・・・・・・・・・・・480,241 ・・・・・・・・・・・・600,590・・・・・・・・・628
神々の戦い
3・・リアル・スティール・・・・・・・・・10/12 ・・・・・・・・・・・224,525 ・・・・・・・・・・2,925,364・・・・・・・・・360
4・・君はペット(韓) ・・・・・・・・・・・・11/10 ・・・・・・・・・・・196,755・・・・・・・・・・・・257,921・・・・・・・・・416
5・・塵も積もればロマンス(韓)・・11/10 ・・・・・・・・・・・145,985 ・・・・・・・・・・・・202,286・・・・・・・・・371
6・・In Time・・・・・・・・・・・・・・・・・・10/27 ・・・・・・・・・・・・52,162 ・・・・・・・・・・・・557,705・・・・・・・・・218
7・・カップルズ(韓)・・・・・・・・・・・・11/02 ・・・・・・・・・・・・38,289 ・・・・・・・・・・・・328,895・・・・・・・・・320
8・・ただあなただけ(韓) ・・・・・・・10/20 ・・・・・・・・・・・・28,951 ・・・・・・・・・・1,005,289・・・・・・・・・185
9・・ヘルプ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11/03 ・・・・・・・・・・・・20,341・・・・・・・・・・・・・・99,885・・・・・・・・・121
10・・ザ・キック(韓・タイ) ・・・・・・・11/03 ・・・・・・・・・・・・・8,010・・・・・・・・・・・・・・49,275・・・・・・・・・101
※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。
「ワンドゥギ」が今週も好調で、300万人を突破しました。
今週の初登場は2・4・5位の3作品です。
2位、日本でも11月11日に公開されました。韓国題は「신들의 전쟁(神たちの戦争)」です。
4位、小川彌生のコミックが原作で、旬の韓流スターのグンちゃんが主演ということで、すでに認知度は高いと思います。独身女性(キム・ハヌル)と年下男性(チャン・グンソク)の同居物語を描いたロマンチックコメディです。昨日(11月14日)のニュースによると、韓国の「男性連帯」という団体が「男性の人格を否定している」として上映中止を裁判所に求めた仮処分申請が棄却されたそうですよ。来年1月には日本での公開も決定。予告編(日本語字幕)は→コチラ。韓国題は「너는 펫」です。
5位、就職に失敗して50ウォンもない<마성의 청년백수(魔性の青年失業者)>ジウン(ソン・ジュンギ)は貸家の屋根裏部屋に追い出されるが、おりよく<국뷰급 짠순이(国宝級のドケチ)>の女性ホンシル(ハン・イェスル)と出会う。ホンシルはジウンに金儲けのノウハウを伝授するが、その代わり無条件に自分の言うことに従わなければならないという条件をつけて彼をこき使う。悪戦苦闘しつつも通帳残高は増えていくが・・・。韓国題は「티끌모아 로맨스」。
映画鑑賞のついでに、第7鉱区について他ブログの記事で即席学習。
とくに<タイ流普及委員会>というブログでは、韓国での発表をもとに詳しく記していて、大いに参考になりました。
要点をかいつまんで記します。
・第7鉱区は、東シナ海、九州の西方、済州島の南方の海域に位置しています。1978年日韓共同開発区域(JDZ)として設定されました。
・70年代には、大陸棚の領有権は「200mまたは天然資源の開発可能な水深まで」という韓国に有利だったものが、85年頃を基点にこの基準は水深から「陸地からの距離基準」に変わり始め、距離的に地域に近い日本が有利になりました。以後韓国の持続的開発要求に対して、日本は今日まで一切の開発を中止した状態です。2004年韓国は独自にJDZ天然資源探査に乗り出したところ、膨大な量の石油や天然ガスが埋蔵されているという研究結果を出しましたが、日本は共同開発から手をひいたままです。共同開発区域が満期となる2028年が過ぎれば、日本としては晴れて単独で領有権が認められるという見通しの下にじっと待ちの姿勢を保っているというわけです。
・その間、国連でも大陸棚限界委員会が音頭取りになって1999年世界各国に10年の期限を設けて大陸棚の領土権についての報告書提出を求めました。そして10年目の今年までに日本を含む51ヵ国が数百ページの報告書を提出。ところが韓国はわずか8ページの予備文書を提出しただけでした。韓国としては「主張しても通らない」と判断したようです。しかし、「政府は最初から日本に屈服した」との批判があるようです。
・・・つまりこの映画は、そのような批判に乗っかったもので、上記のような背景を知らない多くの観客に向けて、韓国がこの海域で実際には行っていない石油採掘のようすを自然なものとして描くという<政治的な意味合い>がある、ということです。
★★★ Daumの人気順位(11月15日現在上映中映画) ★★★
【ネチズンによる順位】
①るつぼ(韓国) 9.5(2086)
②ヘルプ 9.3(154)
③ナデルとシミン 9.2(27)
④ワンドゥギ(韓国) 9.2(1611)
⑤ウォリアー 9.1(56)
⑥願い(グザーリシュ) 9.1(189)
⑦ただあなただけ(韓国)9.0 (702)
⑧リアル・スティール 8.9(922)
⑨豚の王(韓国) 8.9(41)
⑩ジョニー・イングリッシュ 気休めの報酬 8.6(26)
⑨、⑩がこのランク新登場ですが、ともに先週他のランクで紹介済みです。
【専門家による順位】
①ナデルとシミン 8.0(8)
②四つのいのち 7.5(2)
③ツリー・オブ・ライフ 7.2(10)
④ヘルプ 7.2(8)
⑤人生はビギナーズ 7.0(3)
⑥るつぼ(韓国) 6.7(8)
⑦ワンドゥギ(韓国) 6.7(5)
⑧豚の王(韓国) 6.7(4)
⑨バッド・ルーテナント 6.6(3)
⑩最終兵器 弓(韓国) 6.5(6)
新登場は⑤と⑨。
⑤は日本では来年2月4日公開ということで、もう公式サイトができていますので、説明は略します。韓国題は原題そのままの「비기너스(ピギノス)」。
⑨は、日本では昨年(2010年)2月に公開されています。韓国題は「악질경찰(悪質警察)」。
★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[11月11日(金)~13日(日)] ★★★
「ワンドゥギ」が4週連続1位
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・封切り日・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・上映館数
1・・ワンドゥギ(韓) ・・・・・・・・・・・・10/20・・・・・・・・・・・576,476・・・・・・・・・・・3,562,502・・・・・・・・・608
2・・インモータルズ・・・・・・・・・・・・11/10・・・・・・・・・・・480,241 ・・・・・・・・・・・・600,590・・・・・・・・・628
神々の戦い
3・・リアル・スティール・・・・・・・・・10/12 ・・・・・・・・・・・224,525 ・・・・・・・・・・2,925,364・・・・・・・・・360
4・・君はペット(韓) ・・・・・・・・・・・・11/10 ・・・・・・・・・・・196,755・・・・・・・・・・・・257,921・・・・・・・・・416
5・・塵も積もればロマンス(韓)・・11/10 ・・・・・・・・・・・145,985 ・・・・・・・・・・・・202,286・・・・・・・・・371
6・・In Time・・・・・・・・・・・・・・・・・・10/27 ・・・・・・・・・・・・52,162 ・・・・・・・・・・・・557,705・・・・・・・・・218
7・・カップルズ(韓)・・・・・・・・・・・・11/02 ・・・・・・・・・・・・38,289 ・・・・・・・・・・・・328,895・・・・・・・・・320
8・・ただあなただけ(韓) ・・・・・・・10/20 ・・・・・・・・・・・・28,951 ・・・・・・・・・・1,005,289・・・・・・・・・185
9・・ヘルプ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11/03 ・・・・・・・・・・・・20,341・・・・・・・・・・・・・・99,885・・・・・・・・・121
10・・ザ・キック(韓・タイ) ・・・・・・・11/03 ・・・・・・・・・・・・・8,010・・・・・・・・・・・・・・49,275・・・・・・・・・101
※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。
「ワンドゥギ」が今週も好調で、300万人を突破しました。
今週の初登場は2・4・5位の3作品です。
2位、日本でも11月11日に公開されました。韓国題は「신들의 전쟁(神たちの戦争)」です。
4位、小川彌生のコミックが原作で、旬の韓流スターのグンちゃんが主演ということで、すでに認知度は高いと思います。独身女性(キム・ハヌル)と年下男性(チャン・グンソク)の同居物語を描いたロマンチックコメディです。昨日(11月14日)のニュースによると、韓国の「男性連帯」という団体が「男性の人格を否定している」として上映中止を裁判所に求めた仮処分申請が棄却されたそうですよ。来年1月には日本での公開も決定。予告編(日本語字幕)は→コチラ。韓国題は「너는 펫」です。
5位、就職に失敗して50ウォンもない<마성의 청년백수(魔性の青年失業者)>ジウン(ソン・ジュンギ)は貸家の屋根裏部屋に追い出されるが、おりよく<국뷰급 짠순이(国宝級のドケチ)>の女性ホンシル(ハン・イェスル)と出会う。ホンシルはジウンに金儲けのノウハウを伝授するが、その代わり無条件に自分の言うことに従わなければならないという条件をつけて彼をこき使う。悪戦苦闘しつつも通帳残高は増えていくが・・・。韓国題は「티끌모아 로맨스」。