ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

①韓国文学②韓国漫画③韓国のメディア観察④韓国語いろいろ⑤韓国映画⑥韓国の歴史・社会⑦韓国・朝鮮関係の本⑧韓国旅行の記録

定年前退職S氏のソウル・慶熙大学校10週間留学記 (14)

2015-09-12 17:22:38 | S氏の慶熙大学校10週間留学記
◎6月10日(水)
 今日で授業が終わり。担任と面談する。「試験の結果は思ったほど良くなかったですね」といわれた。授業の中で、「何か一つドラマか映画を見つけ何度も繰り返し聞いて、発音して行けば必ずしゃべれるようになります」と言われた。「何本も次から次に見るのではなく、一つが完璧になったら次に進むように」とのこと。「今後も質問があったらメールしてください」と言ってくれた。その後は韓国の千代紙で韓国服の紙人形つくり。これをもって授業は全て終了。最後の授業は5名しか出席せず。
 帰りに件の中国人生徒に出会う。今日はカザフスタンの生徒と一緒だった。この学生はやたらと韓国語がうまい。もう3年も学校で韓国語を勉強しているそうだ。外国人の韓国語スピーチコンテストにも出ていた。話しているうちに「カザフスタンで日本語を教えませんか」と言われた。何でも日本語教師は格別の高給らしく「王様クラスの生活ができます」との話。後で中国人女性の話によると彼は本国政府から奨学金を受けているとのこと。元気がよい上、よくしゃべるので頭のよさそうな印象を受けた。
 夜明洞へ行く。地下商店街に入ったがどの店も人が入っていない。人も少なく閑古鳥が鳴いている。カンさん曰く、「マーズの影響で売り上げが全然ない。今月は商売にならない」という。気の毒になる。日本から遊びに来ている男と3人で東大門にウナギを食べに行く。1人1匹ずつ醤油味のウナギを注文した。一口サイズに切られている。このほかにも塩焼き、ヤンニョム味があった。こちらのウナギは焼肉と同じようにエゴマの葉やサンチュに巻いて食べる、もちろん生ニンニクや唐辛子みそも一緒に巻く。美味しいと思ったものは針ショウガをたっぷりと巻いて食べた時。ウナギのうまさが十分にひき出されていた。韓国ではウナギの尻尾から食べるそうだ。カンさんに理由を聞いたら、「尻尾に一番栄養があるからだ」という。日本から来た男は若いが酒好きでなかなか帰ろうとしない。よくしゃべるしなかなか面白い。2軒目は広蔵(カンジャン)市場横にあるユッケ専門の店に入る。ユッケを堪能する。日本に帰ったら生肉は食べられない。結局3軒ハシゴしてしまった。

◎6月11日(木)
 ついに今日が終了式。朝のテレビではマーズを取り上げている。
 10時から終了式だが、クラスの出席者は6名程度。通常は講堂で大々的に終了式を行うらしいが、マーズの関係でクラスごとの終了式となった。寂しい終了式だ。先生から修了証書を頂く。11時過ぎには終わってしまった。他の皆さんは次の学期に進む人が多いので特別別れを惜しむわけでもない。
 寄宿舎に戻ったが慣れた土地を後にするのはやはり寂しい。先生からまた来てください、と言われたが、機会があれば短期集中講座にでも参加してみたい。荷造りを始める。小さな部屋だががらんとした部屋も寂しい。明日の朝には出なければならない。この部屋にある電気機器はテレビ、冷蔵庫、エアコン、換気扇、洗濯機くらい。コンセントはいくつもあるが、実際使ったのはパソコン等の無線機器の充電用1つだけだ。これだけでも人間なんとか生きてゆける。授業終了と同時にこの日記も終えることにする。多くの人に助けられいろいろな人に会い、楽しくいい思い出ができた。ありがとうの一言に尽きる。

<ヌルボより> 6月10日の記事。「韓国の千代紙」というのは「韓紙(한지)」のことですね。
 カザフスタンの日本語教師の件、「王様クラスの生活ができます」に心が動く人もいらっしゃるのでは?
 「韓国ではウナギの尻尾から食べる」というのは初めて知りました。→コチラに関係記事(韓国語)がありましたが、それによると、「ウナギは尻尾に生殖器がある」という説があるがそんなことはなく、「ウナギは尻尾の力が強いので尾がよいと言われるのだ」とのことです。
 6月10日の最後の授業に続いてついに11日が修了式。クラスで初日からずっと出席を続けたのはS氏だけだったそうです。日本人の国民性もあるかもしれませんが、やはり彼の熱意&勤勉さによるものでしょう。

 この記録は、あと1回<番外編>があり、それですべて終了となります。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿