ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

①韓国文学②韓国漫画③韓国のメディア観察④韓国語いろいろ⑤韓国映画⑥韓国の歴史・社会⑦韓国・朝鮮関係の本⑧韓国旅行の記録

定年前退職S氏のソウル・慶熙大学校10週間留学記 (7)

2015-07-29 12:04:43 | S氏の慶熙大学校10週間留学記
 [ヌルボより] 今回の注目は5月5日子供の日の済扶島(チェブド)一人旅。「海がふたつに割れる韓国版モーゼの奇跡が起こる」というと珍島を思い浮かべる人が多いと思いますが、華城市のこの島は毎日2回見られるし、ソウルから日帰りで手軽に行けるんですね。<ソウルナビ>の記事(→コチラを見ると、広大な干潟の中に奇岩なんかも立っていて、「年間100万人の人々が押し寄せるム行楽地だけのことあります。

◎4月30日(木)
 今日は会話の試験。一番簡単なところで失敗。意外と言葉が出てこない。冷静になれない自分が情けない。主なテーマは、「ストレスはどんな時に生じ、解消するにはどうしたらよいか」という内容。これを習った文法を使いながら回答しなければならない。終わってみればこういえば良かったと思うが後の祭り。クラスメートとの1対1の会話は何とか凌げたか。最初に状況を設定され、どんな会話を作るかといった内容。私とパートナーに与えられた状況設定は、「生徒の両親が訪ねてくるため授業に出席できない旨を先生に伝え、その日の授業内容と宿題をどうするか、生徒と先生に分かれて会話しろ」という内容。こんな状況で試験は終了。
 終了後、班長の発案で皆で昼食をとることになった。場所は正門近くのインド料理店。カレー味のチャーハン。辛くはないがスパイスが効いてなかなかおいしい。和んだ雰囲気で昼食を食べたのは今回が初めて。
 クラスは台湾、香港、中国と中国系が多く、よく中国語で会話している。例の靴好きのお兄ちゃんに「一体何足持っているのか?」と訊いたところ「20足」と答えていた。どこに置くのだろう。中国の化粧好きのお姉さんは日本漫画が好きらしく、しきりと死神の話をしていたが、こちらとしては残念ながら対応できない。
 夕方カンさんとその友達と私、合計4人でソウル市庁裏の飲み屋街に繰り出す。行き着いたのはふぐ料理店。大きめな店だが席は満席。いくら安いといってもやはりふぐはふぐ。日本なら1万円では食べられないだろうと思われるのが5万ウォン足らずで食べられた。カンさんの友達と2次会へ行くため地下鉄で東大門へ向かう。ホフに入り、つまみにスルメを頼んだがこれが誤算。月曜日に治したはずの歯の詰め物が取れてしまった。

◎5月1日(金)
 今日は28度まで上がると天気予報。
 今日が終わると授業日程の半分が終わる。確かに書く力だけはアップしてきていると思うが、あと半分でどのくらい実力が上がるのだろうか。
 朝8時半過ぎに歯医者に寄って予約をしようと行ってみた。診療は9時からだが、先生がいて「今診てあげる」と言われた。これから授業なので午後に来ることにした。
 今日は5教科の中間試験のうち3科目の結果があった。予想していたより出来が良かった。文法は83.5点(0.5点はおまけしてくれたようだ)、読み73点、聞き取り76点。読みは時間が足りなく全問回答できなかったので、今までのところまあまあ恥ずかしくない点数だと思う。日本で勉強したことは十分役立っているようだ。
 今日の授業は答え合わせだったが、このところ先生の話す速度が速くなったように感じる。早ければ早い分聞き取れなくなる。先行きに不安が残る。
 2時に歯医者へ行く。先生が「虫歯があって隙間ができたため接着が上手くいかない」という。現状ではすぐとれてしまうので今後の治療方法について話したいが、細かいことは理解できないだろう。だれか通訳がいないかと言われる。ここはカンさんに頼むしかないと思い。カンさんに電話してもらう。結果は「きちんと治さなければどうしようもない。無理にでも付けろと言うなら付けるが、また直ぐ外れてしまう」と言われた。治療費は健康保険がないため4、5万はかかるとのこと。旅行保険があるため問題はあまりないが、今後続く治療のことを考えると大変そうなので、何とかもう一度付けてほしいと要請。とりあえず付けてもらった。治療費を払おうとすると、「すぐに取れてしまったので今日は頂きません」といわれた。良心的で、これも日本ではあまり考えられないだろう。
 夜はカンさんの店でカンさんのお客さんと待ち合わせ、東大門へタッカンマリを食べに行く。途中広蔵(クァンジャン)市場を見物。多くの人で賑わい、市場の通路のアーケードの露天で老若男女が一杯やりながら何かとほお張っている。途中ユッケの店が集まっているところがあった。日本では規制されもう食べられなくなってしまったものだ。一度食べて見たい誘惑にかられる。タッカンマリの店のあるところにたどり着く。多くの店がひしめいている中で1軒を選び、久しぶりに食べて見たが安くておいしい。まだ夜は涼しいので汗をかかずに食べられた。これを夏に食べると汗が噴出し大変なことになるらしいが、韓国人は平気で食べているという。多くの店の中で1軒だけ行列をなしている店があったが、超人気店らしい。あまりの長蛇の列にここは敬遠。

◎5月2日(土) 今日は午後2時から句会があるが、3時開始と間違えて1時間遅刻。天気が良く風もないので絶好の笛を吹く天気と考え11時ごろ学校に行ってしまった。前日にメールで投句しておいたので何とか参加できたが、結局1票も選句されなかった。
 6時に鐘閣で懇親会が行われたが、ここで食べた鶏をジャガイモと人参と太目のマロニーを醤油味で煮込んだ料理が安くて旨かった。人気店らしく店は直ぐ満席になっていた。2次会に参加。ここでいつもどおり急遽句作りをさせられる。題目は「新緑」と「衣」各1句ずつ。 「道筋の新緑覚ます酔い気分」と「春過ぎてあっという間のうす衣」。2句目は季語が2つあるので好ましくないので、先生が「女子大のあっという間のうす衣」と訂正。

◎5月3日(日)
 今日はトウミと会う。近くの銭湯にゆく。人は少なくゆっくり湯船に浸り気持ちがよかった。こちらへ来てとっぷり湯船に浸かったのは初めてだ。こちらはけっこう銭湯が多い。5千ウォンだった。昼は何が食べたいかと聞かれたので焼き魚を食べたいと言い、店に向かったが、残念ながら日曜のためか休業。途中でチュオタン(ドジョウ汁)の店があったのでそこに入る。これがなかなか美味しい。何年か前に南原で食べたチュオタンを思い出す。来てよかった。
 その後は部屋に戻りね作文の宿題に取り掛かる。

◎5月4日(月)
 今日から授業第5週目に突入。
 こちらは日本と同じで明日は子供の日で休日。
 今日も何時ものコンビニに水を買いに行くと、おばちゃんが若い女の子と話している。おばちゃんからは前から近くに美味しい焼き魚の店があると聞いている。「確認して教えてあげる」と言っていたのになかなか実現しなかったが、その女の子が情報源であることが判明。紹介してもらったところ、外語大で中国語を習っているという。なぜわざわざ韓国にまで来て中国語なのかは聞かなかった。こちらに来て2年ほど経つという。近いうちその店に案内してもらうことにし、カカオトークの連絡先を教えてもらった。
 明日は天気がよさそうなのでどこかへ出かけようと思い立つ。ガイドブックで済扶島(チェブド)へ行こうと決める。しかしこの島に渡るのは干潮時しかなく、それも毎日時間が変わるので事前に干潮時間を調べなくてはならない。島にわたり干潮になると次の干潮まで戻れなくなってしまう。パソコンで調べたがなかなか見つからない。やっと見つけた。朝7時半から午後3時半まで島に渡れることが分かった。

◎5月5日(火)
 目覚めると子供に日にふさわしい上天気。済扶島行きを敢行。朝8時半出発。地下鉄1号線で衿井(クムジョン)駅まで行き、そこからバスに乗る。地下鉄は登山へ向かう姿の人が目に付いた。地下鉄は冷房が効きすぎて肌寒く、皆長袖を着込んでいる。何もそこまで効かせなくもいいのに。リュックに長袖を入れておいたが半袖で出て来てしまい、少々寒い。
 駅を降りるとバス停は運よくすぐに見つかった。
 到着までバスに乗って1時間超。途中、田植え前の田園風景が広がったり葡萄畑があったり、つつじがきれいに咲いていたりと、景観のいいところがあった。済扶島入口で降り、島へ行くバスに乗り換える。ちょうど出発したところで乗り遅れたかと思ったが、運転手さんが気がついてくれてうまく乗ることができた。
 超満員。すぐに両側が干潟となっている2車線の道路を進む。一応歩道も整備されているが歩いている人はいない。広大な干潟だ。
 10分足らずで目的地に到着。しばらく海岸を散策。家族連れやカップルが続々やってくる。潮干狩りや弁当を広げている人がたくさんいるが、日本の潮干狩りほどごった返しているわけではない。ここは世界でも有数のアサリの産地とガイドブックに書いてあった。
 昼になったので名物のアサリうどんを食べようと、立ち並ぶ店の中から1店を選ぶ。一席をあてがわれたが周りは家族連れが多く貝焼きを楽しんでいる。1人の私には残念ながら到底無理だ。
 海岸沿いのそれぞれの店は客の呼び込みに必死になっていた。なぜか多くの店の呼び込みがそれぞれ着ぐるみを着ている。バットマンの格好をした人もいる。島の中は大して見るところはなく、1時前には引き返すことにした。
 済扶島入口に水原駅行きのバスが来たので乗ることにした。乗ったのはいいが降りる停留所を間違えてしまった。大きなロッテマートがあり降りる人も多かったのでつい降りてしまった。バス内の表示もイボン(次)は水原駅と表示されていたと思ったのだが。
 後は交通標識を頼りに駅まで歩いたが20分以上かかってしまった。10年くらい前に来たときと町は様変わりしていた。立派な駅ビルが建ち。大きくきれいなビルが立ち並んで人通りもにぎやかな町に変身していた。
 KRで龍山(ヨンサン)駅にたどり着き、地下鉄1号線に乗ったつもりが4号線に乗っていた。しかし回基(フェギ)駅に着くので結果OK。今日は一日中少し風が冷たく感じられたが、からりとした快晴で気持ちが良かった。
 夜10時過ぎ、どこかの部屋でタンソの練習をしている音が聞こえる。明日、外語大留学生とその友だちとで食事することになった。


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