今日3月21日。「毎日新聞 夕刊」の特集ワイドで、鈴木琢磨記者の「横田夫妻と孫が面会 北朝鮮の思惑は」という記事(→コチラ。会員制)が掲載されています。
それによると、ウランバートルでの横田夫妻と孫娘との面会のニュースは3月16日の「読売新聞」(→コチラ)のスクープだったんですね。政府の情報関係者もそれを見て知ったとか。
で、この鈴木琢磨記者といえば、あの佐藤優氏が信頼を置いているという北朝鮮情報通で、そういえば共著も刊行していますね。(→コチラ。) また、TVでもコメンテーターとしてちょくちょく(?)顔を出しているようです。
その一方、「毎日新聞 夕刊」では2006~09年に「今夜も赤ちょうちん」という洒脱な連載記事を載せていました。(→その後ちくま文庫で刊行。)
私ヌルボ、以前その居酒屋めぐりの記事を読みながら、鈴木記者も今は北朝鮮取材の最前線から退いて、のんびりとベテラン記者生活を過ごしているのかなと思ったりもしたのですが、そうでもないみたいですね。
しかし、鈴木琢磨記者にしてもスクープをした読売の記者にしても、どういうふうにして情報を得るのでしょうか?
※今日の夕刊の鈴木記者の記事中にも、「平壌の活動家マニュアルともいうべき「祖国繁栄の偉大な旗 金正日愛国主義」(社会科学出版社)をつい先ごろ入手した」というようなことがさらっと書かれているし・・・。
報道記事記事には、「○○によると・・・」と情報源を明記しているものもあれば、「消息筋によると・・・」とぼかしているものもあります。
そして上記の「読売」のスクープ記事の場合は、(横田夫妻等は)「今月10~14日、モンゴルのウランバートルで、初めて面会していたことが分かった」と書かれているだけで、「なぜ分かったのか」については記されていません。「徹底したかん口令」をも乗り越えるような「特別な人脈」でもあったのでしょうか?
ところで、最近私ヌルボが情報ルートについてあれこれ考えさせられたのは「文藝春秋」3月号掲載の「米太平洋軍が傍受した張成沢粛清の内幕」という記事。「北朝鮮の核と弾道ミサイルを牛耳る真のナンバー2の「正体」」という副題がついていて、内容は要するに金正恩は崔竜海等の軍のトップのロボットのようなものではなく、逆に彼らを抑える強い権力を持つに至っているということ。そして彼に影響力を持つ人物はというと、金日成に繋がる<白頭血統>で、とくに金正恩の腹違いの姉の金雪松(キム・ソルソン.39歳)とその夫のシン・ボクナムということ。
この記事は、意外性に乏しい韓国・朝鮮記事がアマタ出回っている中、なかなか興味深い内容でした。(「さすが文藝春秋!」とちょっと思ったものの、今出ている4月号の「朴槿恵「反日大統領」の深い孤独」はどうということのない記事でした(笑)。)
で、どういうところが興味深いかというと、崔竜海なんかも金正恩の前では平伏していて、とてもああしろ、こうしろというような口の聞ける関係ではないとか、シン・ボクナムは金正恩とうちとけた雰囲気で話していたとか、ディーテイルが書かれている点。
それらは、記事の副題にあるような米太平洋軍の傍受でも、そしてもちろんスパイ衛星でも知りえない屋内のことではないですか。
そんな内部情報がどんな経路で、よりによって、この記事の筆者である評論家・田中博氏のところに入ってきたのでしょうか?
それについては何も書かれていません。
記事の最初の方にあるように、北朝鮮内に潜入するにも白人ならすぐに目についてしまうし・・・。(何かの仕事を装って「情報収集」をしている人はいるかもしれませんが。)
そこで参考になるかもしれないのが昨年12月13日付「中央日報(日本語版)」の「金正恩、「白頭の血統」も崩すか…北の権力構図「運命の17日」」という記事。(→コチラ。)
そこではすでに「国会外交通商委所属の民主党・洪翼杓(ホン・イクピョ)議員は11日に開かれた安保討論会で「金雪松が労働党組織指導部で重要職責を担っており、張成沢の粛清を主導した」として「金雪松と夫のシン・ボクナムが今後、権力の核心に浮上する可能性が大きい」と主張した」と記されています。
・・・ということは、韓国の国家情報院あたりがからんでいるのか・・・。
権力層内部の、それもごく内輪の具体的な情報が外に漏れると、関係者が少ないほど漏洩者が絞られます。 そんなことも関係して、虚々実々の駆け引きのようなものもあるようです。(わざとウソの情報を流すとか・・・。)
そのあたりの内幕もわからないわれわれ読者としては、確実なこととそうでないことを見分けながら、また「どんな意図の下にその情報が流されているのか」等も考えながら、100%うのみにしないで接するしかないということでしょうか。
それによると、ウランバートルでの横田夫妻と孫娘との面会のニュースは3月16日の「読売新聞」(→コチラ)のスクープだったんですね。政府の情報関係者もそれを見て知ったとか。
で、この鈴木琢磨記者といえば、あの佐藤優氏が信頼を置いているという北朝鮮情報通で、そういえば共著も刊行していますね。(→コチラ。) また、TVでもコメンテーターとしてちょくちょく(?)顔を出しているようです。
その一方、「毎日新聞 夕刊」では2006~09年に「今夜も赤ちょうちん」という洒脱な連載記事を載せていました。(→その後ちくま文庫で刊行。)
私ヌルボ、以前その居酒屋めぐりの記事を読みながら、鈴木記者も今は北朝鮮取材の最前線から退いて、のんびりとベテラン記者生活を過ごしているのかなと思ったりもしたのですが、そうでもないみたいですね。
しかし、鈴木琢磨記者にしてもスクープをした読売の記者にしても、どういうふうにして情報を得るのでしょうか?
※今日の夕刊の鈴木記者の記事中にも、「平壌の活動家マニュアルともいうべき「祖国繁栄の偉大な旗 金正日愛国主義」(社会科学出版社)をつい先ごろ入手した」というようなことがさらっと書かれているし・・・。
報道記事記事には、「○○によると・・・」と情報源を明記しているものもあれば、「消息筋によると・・・」とぼかしているものもあります。
そして上記の「読売」のスクープ記事の場合は、(横田夫妻等は)「今月10~14日、モンゴルのウランバートルで、初めて面会していたことが分かった」と書かれているだけで、「なぜ分かったのか」については記されていません。「徹底したかん口令」をも乗り越えるような「特別な人脈」でもあったのでしょうか?
ところで、最近私ヌルボが情報ルートについてあれこれ考えさせられたのは「文藝春秋」3月号掲載の「米太平洋軍が傍受した張成沢粛清の内幕」という記事。「北朝鮮の核と弾道ミサイルを牛耳る真のナンバー2の「正体」」という副題がついていて、内容は要するに金正恩は崔竜海等の軍のトップのロボットのようなものではなく、逆に彼らを抑える強い権力を持つに至っているということ。そして彼に影響力を持つ人物はというと、金日成に繋がる<白頭血統>で、とくに金正恩の腹違いの姉の金雪松(キム・ソルソン.39歳)とその夫のシン・ボクナムということ。
この記事は、意外性に乏しい韓国・朝鮮記事がアマタ出回っている中、なかなか興味深い内容でした。(「さすが文藝春秋!」とちょっと思ったものの、今出ている4月号の「朴槿恵「反日大統領」の深い孤独」はどうということのない記事でした(笑)。)
で、どういうところが興味深いかというと、崔竜海なんかも金正恩の前では平伏していて、とてもああしろ、こうしろというような口の聞ける関係ではないとか、シン・ボクナムは金正恩とうちとけた雰囲気で話していたとか、ディーテイルが書かれている点。
それらは、記事の副題にあるような米太平洋軍の傍受でも、そしてもちろんスパイ衛星でも知りえない屋内のことではないですか。
そんな内部情報がどんな経路で、よりによって、この記事の筆者である評論家・田中博氏のところに入ってきたのでしょうか?
それについては何も書かれていません。
記事の最初の方にあるように、北朝鮮内に潜入するにも白人ならすぐに目についてしまうし・・・。(何かの仕事を装って「情報収集」をしている人はいるかもしれませんが。)
そこで参考になるかもしれないのが昨年12月13日付「中央日報(日本語版)」の「金正恩、「白頭の血統」も崩すか…北の権力構図「運命の17日」」という記事。(→コチラ。)
そこではすでに「国会外交通商委所属の民主党・洪翼杓(ホン・イクピョ)議員は11日に開かれた安保討論会で「金雪松が労働党組織指導部で重要職責を担っており、張成沢の粛清を主導した」として「金雪松と夫のシン・ボクナムが今後、権力の核心に浮上する可能性が大きい」と主張した」と記されています。
・・・ということは、韓国の国家情報院あたりがからんでいるのか・・・。
権力層内部の、それもごく内輪の具体的な情報が外に漏れると、関係者が少ないほど漏洩者が絞られます。 そんなことも関係して、虚々実々の駆け引きのようなものもあるようです。(わざとウソの情報を流すとか・・・。)
そのあたりの内幕もわからないわれわれ読者としては、確実なこととそうでないことを見分けながら、また「どんな意図の下にその情報が流されているのか」等も考えながら、100%うのみにしないで接するしかないということでしょうか。
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