1月20日と1月23日に「韓国人の姓名」についての記事をupしました。その後続きを書いていなかったことに気がつきました。
で、今回が3回目。ちょっとメンドーな「男性の名」は次回に回して、「女性の名前」についてです。
最初のポイントは、半世紀ほど前は<○子(자.ジャ)>という漢字の名が標準的でした。日本もそうだったですね。1960年頃の小学校では、女の子の名前は「○子」が大半で、その他はクラスで数人「○枝」や「○恵」や「○江」、あるいは「○代」がいた程度でした。つまり、団塊の世代の名前ですね。
韓国では、<韓国の美空ひばり>李美子(이미자.イ・ミジャ)は1941年生まれ。ベテラン演歌歌手の金蓮子(김영자.キム・ヨンジャ)は1959年生まれです。
1回目の記事で参照したニュースによると、韓国では1948年生まれで一番人気があった女性の名前は<순자.スンジャ>。漢字だと<順子>または<純子>です。
その後、この<○子>という名前が減ったのは、「日本風だから」。つまり否定すべき<日帝時代>の名残りというイメージがあるため、と何かの本に出ていました。
この<○子(자.ジャ)>の他に、最後の字によく用いられた字が<淑(숙.スク)>と<姫(희.ヒ)>ですが、先のニュースによると、どれも1978年には人気順位の圏外に消えたとのことです。
さて、女性の名前のつけ方の場合は、男性の名のように<ルール>のようなものはありません。しかし、当然親の思いの込められた、良い字が選ばれます。
よく用いられてきた漢字を列記すると、
珠(주.ジュ)
京・敬・慶(경.キョン[ギョン]) ※名前の最初の音の場合は<キョン>に聞こえる。翻訳者によって表記が異なることも多い。
英・栄(영.ヨン<ng>)
娟・延(연.ヨン<n>)
秀・寿(수.ス)
玉(옥.オク)
美(미.ミ)
花・華(화.ファ)
順・純(순.スン)
貞(정.ジョン)
香(향.ヒャン)
淑(숙.スク)
銀・恩(은.ウン)
恵(혜.ヘ)
姫(희.ヒ)
賢(현.ヒョン)
以前は、韓国人女性の名前を聞くと、これらの漢字をもとにして、およそ見当がつきました。
たとえば大韓航空機事件のキム・ヒョンヒの場合、金賢姫(김현희)でピッタリ。ただ、賢(ヒョン)のンはnなので、ふつうに続けて発音すると「キム・ヒョニ」となります。
最近私ヌルボが会った初対面の女性の名はシニョンさんでしたが、フツーに考えると<신.シン>+<영.ヨン>だから「信英と書きますか?」と聞いたら「信榮」が正解。当たらずといえども遠からずでした。コチラも信のンがnなのでシンヨンではなくシニョンになります。
ところが近頃、韓国でも日本同様一筋縄ではいかない名前が多くなりました。また先のニュースによると2008年生まれの女の子で一番多かったのは<서연.ソヨン>です。漢字を推定すると<徐蓮>とか<緒延>でしょうか? つまり、親が漢字を意識せず、音を重視しているのではと思われます。
2000年代には<ジウォン(지원)>、<ヒョンソ(현서)>のような男女の性別がわかりにくい名前もたくさん現れているとのことです。
<ジウォン(지원)>といえば、女優ハ・ジウォンの名は漢字では河智媛ですが、本名ではないそうです。<ヒョンソ(현서)>は、映画「グエムル 漢江の怪物」中の女の子の名前でしたが、ドラマ「ミスターグッドバイ」ではアン・ジェウク演じる青年。漢字だと女性名なら賢緒かな?? ※ペク・ヒョンソという女優もいるとか・・・。
さらに、90年代頃から漢字で書けない、ハングル表記しかない名前も出てきました。私ヌルボが知った最初の例は1998年ゴルフ全米女子オープンで優勝した朴セリ。セリは세리というハングル名しかありません。また、意味のある固有語というわけでもありません。中国では世利という漢字を宛てていますが・・・。
ゴルファーといえば、今日本で活躍している宋(ソン)ボベ(송보배)選手がいますが、この<보배.ボベ>は韓国の固有語で宝物という意味です。
その他、<보람.ボラム>=生きがい・やりがい とか、<슬기.スルギ>=知恵 とか、<빛나.ピンナ>=光って・・・ 等のような固有語にもとづく名前が多くなっています。
私ヌルボが知っている、さる若い女性(11歳だったかな?)は「ジェイン(재인)さん」というので、どういう漢字かな、と頭の中でいろいろ考えたのですが、お母さんの話では英語圏でも通じるようにJaneにした、とのことでした。
で、今回が3回目。ちょっとメンドーな「男性の名」は次回に回して、「女性の名前」についてです。
最初のポイントは、半世紀ほど前は<○子(자.ジャ)>という漢字の名が標準的でした。日本もそうだったですね。1960年頃の小学校では、女の子の名前は「○子」が大半で、その他はクラスで数人「○枝」や「○恵」や「○江」、あるいは「○代」がいた程度でした。つまり、団塊の世代の名前ですね。
韓国では、<韓国の美空ひばり>李美子(이미자.イ・ミジャ)は1941年生まれ。ベテラン演歌歌手の金蓮子(김영자.キム・ヨンジャ)は1959年生まれです。
1回目の記事で参照したニュースによると、韓国では1948年生まれで一番人気があった女性の名前は<순자.スンジャ>。漢字だと<順子>または<純子>です。
その後、この<○子>という名前が減ったのは、「日本風だから」。つまり否定すべき<日帝時代>の名残りというイメージがあるため、と何かの本に出ていました。
この<○子(자.ジャ)>の他に、最後の字によく用いられた字が<淑(숙.スク)>と<姫(희.ヒ)>ですが、先のニュースによると、どれも1978年には人気順位の圏外に消えたとのことです。
さて、女性の名前のつけ方の場合は、男性の名のように<ルール>のようなものはありません。しかし、当然親の思いの込められた、良い字が選ばれます。
よく用いられてきた漢字を列記すると、
珠(주.ジュ)
京・敬・慶(경.キョン[ギョン]) ※名前の最初の音の場合は<キョン>に聞こえる。翻訳者によって表記が異なることも多い。
英・栄(영.ヨン<ng>)
娟・延(연.ヨン<n>)
秀・寿(수.ス)
玉(옥.オク)
美(미.ミ)
花・華(화.ファ)
順・純(순.スン)
貞(정.ジョン)
香(향.ヒャン)
淑(숙.スク)
銀・恩(은.ウン)
恵(혜.ヘ)
姫(희.ヒ)
賢(현.ヒョン)
以前は、韓国人女性の名前を聞くと、これらの漢字をもとにして、およそ見当がつきました。
たとえば大韓航空機事件のキム・ヒョンヒの場合、金賢姫(김현희)でピッタリ。ただ、賢(ヒョン)のンはnなので、ふつうに続けて発音すると「キム・ヒョニ」となります。
最近私ヌルボが会った初対面の女性の名はシニョンさんでしたが、フツーに考えると<신.シン>+<영.ヨン>だから「信英と書きますか?」と聞いたら「信榮」が正解。当たらずといえども遠からずでした。コチラも信のンがnなのでシンヨンではなくシニョンになります。
ところが近頃、韓国でも日本同様一筋縄ではいかない名前が多くなりました。また先のニュースによると2008年生まれの女の子で一番多かったのは<서연.ソヨン>です。漢字を推定すると<徐蓮>とか<緒延>でしょうか? つまり、親が漢字を意識せず、音を重視しているのではと思われます。
2000年代には<ジウォン(지원)>、<ヒョンソ(현서)>のような男女の性別がわかりにくい名前もたくさん現れているとのことです。
<ジウォン(지원)>といえば、女優ハ・ジウォンの名は漢字では河智媛ですが、本名ではないそうです。<ヒョンソ(현서)>は、映画「グエムル 漢江の怪物」中の女の子の名前でしたが、ドラマ「ミスターグッドバイ」ではアン・ジェウク演じる青年。漢字だと女性名なら賢緒かな?? ※ペク・ヒョンソという女優もいるとか・・・。
さらに、90年代頃から漢字で書けない、ハングル表記しかない名前も出てきました。私ヌルボが知った最初の例は1998年ゴルフ全米女子オープンで優勝した朴セリ。セリは세리というハングル名しかありません。また、意味のある固有語というわけでもありません。中国では世利という漢字を宛てていますが・・・。
ゴルファーといえば、今日本で活躍している宋(ソン)ボベ(송보배)選手がいますが、この<보배.ボベ>は韓国の固有語で宝物という意味です。
その他、<보람.ボラム>=生きがい・やりがい とか、<슬기.スルギ>=知恵 とか、<빛나.ピンナ>=光って・・・ 等のような固有語にもとづく名前が多くなっています。
私ヌルボが知っている、さる若い女性(11歳だったかな?)は「ジェイン(재인)さん」というので、どういう漢字かな、と頭の中でいろいろ考えたのですが、お母さんの話では英語圏でも通じるようにJaneにした、とのことでした。
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