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2011年 韓国のスポーツ 10大ニュース

2011-12-27 17:19:32 | 韓国の文化・芸能・スポーツ関係の情報
 2011年韓国10大ニュースの時節となりました。
 今回もスポーツ関係から始めます。

 最初のネタ元は「聯合ニュース」です。全国新聞や放送局スポーツ担当部署を対象に行った国内スポーツのアンケートです。中央のメディアが21、地方が25の、計46が満票です。
①2018年平昌(ピョンチャン)冬季オリンピック誘致(46票)
 2度の惜敗を経て、今回は1回目の投票で過半数を獲得、やっと念願が叶いました。KBSテレビで平昌や春川等を結んで生中継をしてましたね。平昌は江原道にあるリゾート地。「冬のソナタ」でミニョン(チュンサン)とユジンの恋が展開してゆく舞台となった竜平(ヨンピョン)スキー場があります。竜平リゾートで仕事をしていた2人が発旺山(1458m)の頂上ではキスする雪ダルマを作ったという・・・おっと話が脱線。なお江陵(カンヌン)や旌善(チョンソン)でも競技が開かれます。
 1988年ソウル五輪、2002年サッカーWカップ、2011年大邱世界陸上選手権を経て、冬季五輪まで誘致して仏・独・伊・日・露に続いて世界で6番目に4大スポーツ大会を開催する<グランドスラム>国家になった! ・・・と聯合ニュースは誇らしげに書いてますね。

①プロサッカー、八百長の波紋(46票)
 朗報と醜聞が同数(満票)で並んでしまいました。八百長は韓国語では「승부조작(勝負操作)」というのですね。選手がブローカーから金を受け取って八百長をやり、ブローカーはTOTOでもうけるという手口。登録選手が約600人で、起訴された元・現プロが59人というから約1割も。自殺した選手も2人出たそうです。
事件発覚後の報道では、「不正が行われていることを知りながら、誰も告発しなかった」(「朝鮮日報」)とのことで。よく似た話は日本でもありましたねー。
 <Number>のサイト中の関係記事は、この事件の背景として3点をあげています。(1)選手引退後のセカンドキャリアの問題・・・小学校以来サッカーだけの生活だったので、「若くして選手の道を退くと、闇の世界と繋がってしまう危険性がある」(パク・チソンの自伝) (2)厳しい上下関係・・・ブローカーが同じ学校の先輩だと、後輩の現役選手は誘いを断れない (3)年俸格差・・・Kリーグは06年から新人選手の最高年俸を一律5000万ウォン(約380万円)に設定したが、低年俸選手は生活が苦しく誘惑を断れない。そんな時に1億ウォン(約750万円)でどうだ、という「悪魔の誘い」が・・・。
 この問題に衝撃を受けたプロサッカー連盟は、八百長が摘発されたチームに対してリーグ降格等の罰則を強化するとともに、選手に対する年金制度の導入や引退後の再就職支援、最低年俸の引き上げ(1200万ウォン→2400万ウォン)等を決めたとのことです。

③「野球界の星」張孝祚(チャン・ヒョジョ)と崔東原(チェ・ドンウォン)が他界(43票)
 <永遠の3割打者>張孝祚選手は1983~88年三星ライオンズ、89~92年ロッテジァイアンツで活躍した外野手で、83・85~87年と4度首位打者を獲得した<打撃の達人>です。崔東原選手は1983~88年ロッテジァイアンツ、89~90年三星ライオンズに在籍して通算103勝(74敗)。生涯防御率2.46は、宣銅烈選手の1.20に次ぐ歴代2位です。享年は張孝祚選手55歳、崔東原選手53歳とまだまだ若かったのに・・・。

④趙広来(チョ・クァンネ)サッカー代表チーム監督、電撃更迭(34票)
 趙監督は、初の公式戦の今年1月のAFCアジアカップ2011では準決勝で日本にPK戦で敗れて3位に終わり、8月のキリンチャレンジカップでも日本に0-3と大敗。11月には2014年ブラジルWカップ大会アジア3次予選格下とされたレバノンにも1対2で敗れて批判が高まり、12月7日に代表監督を解任されました。

⑤大邱世界陸上選手権大会開催(33票)
 世界的行事なのにこの順位に終わったのは、やっぱり韓国選手がノーメダルに終わって盛り上がりに欠けたからでしょう。期待のボルトもフライングで失格しちゃったし・・・。
小さなネタでは、会場内で唯一の観客用レストランのメニューがチャジャン麺、プルコギライス、海鮮ライスの3種類しかなくて不満が上がっていたそうです。

⑥韓国の女子ゴルファー軍団、アメリカ女子プロゴルフ協会(LPGA)通算 100勝達成(28票)
 元記事では<낭자군단>(←何かと思ったら<娘子軍団>)という言葉を使ってます。1988年具玉姫が米ツアーで初優勝して以来、23年間で達成した100勝。なかでも際立っているのが25勝をあげた朴セリ。メジャー5勝の他、年間最多勝に輝いた実績もあります。今は彼女に憧れて育った朴セリキッズが活躍しています。で、100勝目は崔羅蓮(チェ・ナヨン)ですか。え!? <GOLFDIGEST>の記事によると「米国籍の選手の5勝を引けば純粋な意味ではまだ95勝」なんだって? そりゃいかんわなー。

⑦プロ野球第9の球団NCダイノス創団(27票)
 親会社のNCソフトはオンラインゲーム運営会社。日本と同じような状況がありますね。本拠地は昌原です。奇数だとまずいのでは、と思ったら、やっぱり第10のチームについての記事がありました。全州と水原、あれあれ、2つじゃ余っちゃいますよ。2013年からですが、結局どうなるのかな?

⑦プロ野球観衆600万人時代開幕(27票)
 日本は今年2157万人ですが、昨年(2214万人)からも減少して近年停滞気味です。

⑨韓国代表の三星ライオンズがアジアシリーズ制覇(26票)
 ソフトバンクがベストメンバーで臨まなかったのはいかがなものかと思いました。が、三星もそうだったんだって!?

⑩朴英碩(パク・ヨンソク)遠征隊、アンナプルナで行方不明に(25票)
 ベースキャンプに「下山する」と連絡した後行方不明。韓国語では「실종(失踪)」。捜索したものの、ロープを発見しただけ。雪崩に遭遇したと推測されています。

 次にYAHOO!韓国のネチズン選定スポーツ10大ニュース
①2018年平昌冬季オリンピック誘致(1665人) ②プロサッカーの八百長(574人) ③朴英碩隊長、ヒマラヤで行方不明(390人) ④朴泰桓、上海で開かれた水泳世界選手権400m自由形で金メダル(364人) ⑤大邱世界陸上開催(211人) ⑥三星、韓国シリーズとアジアシリーズで優勝(120人) ⑦全北、Kリーグ正規リーグで優勝(112人) ⑧プロ野球第9の球団創団(103人) ⑨李承、朴贊浩、金泰均選手が韓国に復帰(46人) ⑩朴主永(パク・チュヨン)、池東沅(チ・ドンウォン)がEPL(イングランドの1部リーグ)行き

 ・・・と、6項目が聯合ニュースの方と重なっています。④の朴泰桓選手は2008年北京オリンピックでも同種目で優勝しています。⑦、全北現代モータースは一昨年に続き2度目の優勝。⑨、3選手とも日本プロ野球から。韓国に戻ってまた活躍できるか? ⑩、朴主永は今年朴智星の代表引退を受け、韓国代表の主将に歴代最年少で任命されました。

 ついでに「ジョイニュース」のスポーツ10大ニュースものぞいてみると、上記とダブっていないのは次の1つだけ。
○プロバスケットのキム・スンヒョン選手、紆余曲折の末にコート復帰
 ・・・高陽オリオンズを離れてソウル三星に移籍。彼は女優イ・チェヨンとの熱愛説が流されてたりもしたようで・・・。

 以上、総じて見てみると、平昌冬季オリンピック誘致の1位は完璧に予想通り。
 ただ、キム・ヨナ旋風の起こった昨年と比べると、今年のベスト10はちょっと華に欠ける感じは否めません。

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