ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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1995年に観た映画たち、こんなにスゴかったのか?! ビックリ☆吃驚☆

2024-11-22 11:49:17 | エッセイ・雑文(韓国・朝鮮関係以外)
 最近わが家のうれしい掘り出し物を偶々見つけました。いや、どの部屋も全体的に散らかっているので掘り出さずとも足元に本とか紙切れとか紙屑とかが見えるのですが、それらに混じって1996年1月15日の日付がある私ヌルボ作製の個人紙があるではないですか! 約29年ぶり!! B4版わら半紙(←死語??)を2つ折にして4ページにしたささやかなものです。
 それでも文字は手書きではなく、ちゃんと活字になってます。
 さて、ここで質問! 1990年代にはスマホはもちろんなく、PCはあったにしても高価で大きくて使い勝手がよくなかった。当時(今もだが・・・)決して金銭的に潤っていたワケでもない私ヌルボがなぜ活字を打ち込むことができたか、現代の若い人たちは分かるかな? えっ、そんなに若くない方でもご存知ない?
 正解は「ワープロを使っていた」です。ワいうのはねー・・・

 本筋と実は全然関係のないネタはこここまでにして、個人紙の7本ほどの記事の中で今とくに目を瞠って読んだ映画関係に絞って紹介します。

 見出しは「やっぱり昔の映画がおもしろい」
 1995年に(もちろん)映画館で観た92本の作品にヌルボなりの順位付けをしてみたというものです。以下、当時の記事をそのまま書き連ねていきます。

①小津安二郎監督 「生まれてはみたけれど」・・・・・笑えるし、じんとくるし、他の小津作品よりずっと好き。活弁+生伴奏で観られたのもよかった。
②野村芳太郎監督「事件」・・・・・うーむ、たいした映画だ。大竹しのぶはこの年の女優助演賞を総なめにしたが、実はこれは主演かもしれない。音楽(※作曲:芥川也寸志)もいい。私のような善人でも懺悔したい気持ちになる。CDを買ってしまった。「砂の器」との2本立てで銀座の松竹セントラルは百人以上の列ができた。むべなるかな。(※閉館を迎えた映画館のお別れ興行)
③岩井俊二監督「Love Letter」・・・・・日本の新作はこれだけだが泣ける! 映像も美しい。女の子が自転車のペダルを手で回して灯を照らすのは名場面。(※韓国でもすこぶる好評で「オゲンキデスカー!」が流行語となり、小樽への観光客が増えた。)
④鈴木清順監督「春婦伝」有名な谷口千吉監督「暁の脱走」と同じ田村泰次郎の原作だが、こちらが上だと思う。戦争映画は美しく(哀しく、も含む)描いてはいけない。評価の高い戦後の名作も概してその傾向がある。
⑤黒澤明監督「白痴」・・・・・ドストエフスキーの原作だが舞台を札幌に移し翻案。黒澤作品はあまり好きではないが、原節子と久我美子の共演が見応えあり。
⑥斎藤寅次郎監督「子宝騒動」・・・・・戦前の日本にもこんなドタバタ喜劇があったのか! すごく笑える。思想性だの芸術性だのとはゼーンゼン関係ないのがよい。
⑦岡本喜八監督「日本のいちばん長い日」・・・・・終戦前後のドタバタの歴史が(脚色部分はあるが)わかり、ベンキョーなる。ドラマチックでおもしろい。
⑧ポランスキー監督「死と乙女」・・・・・登場人物3人。観客は6人。それで映画も緊迫感漂う名作だからぜいたくなもんだ。アマデウスSQの演奏も素敵。(過去、客が私1人という時があった。2人もあったので、これは第3位の記録。)
⑨ダラボン監督「ショーシャンクの空に」・・・・・おもしろくても何も残らないアメリカ映画が多い中、これは爽快感が持続した。(※この作品については、私ヌルボ、いい思い出があります。→ ぜひ「ヌルボ 韓国 1990年代」で検索してみて下さいマセ!)
⑩アン・リー監督「恋人たちの食卓」・・・・・好感が持てる台湾映画。美人3姉妹の話だからよい、というわけでもない、こともないのだが、まあ・・・・・。(※アン・リー監督、アメリカに進出して数々の名作を取り、映画賞を多数受賞したのはこの後、だっけ?)
◯その他、観てよかった映画
 木下恵介監督「陸軍」・デビッド・リーン監督「アラビアのロレンス」・山本薩夫監督「真空地帯」・工藤栄一監督「十三人の刺客」・山本薩夫監督「戦争と人間」・奈良橋陽子監督「ウインズ・オブ・ゴッド」・鈴木清順監督「陽炎座」・前田洋一監督「神様がくれた赤ん坊」・葉纓(イェイン)監督「レッドチェリー」・今村昌平監督「日本昆虫記」

 いやあ、それしてもよくこれだけの名作・傑作が1年間にそろったものだ! (この前後の年はどうだったんだろう?)
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