炎の野心家
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デンマンさんは、あたしをイジメる時には決まってこの手記を持ち出してきますわねぇ~。また、あたしをイジメたいのですか?
やだなあああ~。。。僕はレンゲさんをイジメようなんて気持ちはさらさらありませんよ。
でも、こうしてあたしの過去の不倫の手記を持ち出していますわ。あたしは、もう不倫にのめり込んでゆくような女ではありませんわ。失敗から学習したつもりです。
分かっていますよ。分かっています。
だったらどうしてまた持ち出してきたのですか?
これまでのねぇ、レンゲさんの心の軌跡をたどって感じることは、レンゲさんは“炎の野心家”と言う事ですよ。
どうして野心家の前に炎が付くのですか?
だから、レンゲさんは情熱的な野心家だと言っているわけですよ。
確かに、あたしには野心家の一面があるかもしれませんわ。でも、ことさら情熱的と言うほど情熱的だとは思いませんわ。
レンゲさんの詩を読めば、10人に8人から9人までが情熱的だと言いますよ。
そうでしょうか?
ちょっと次の詩を読んでみてくださいよ。
お願い、もう一度抱きしめて あなたの全てがいとおしい あなたのまぶたをくちびるで愛撫する くちびるから全身にしびれるような 熱い波がひろがってゆく 狂おしいまでに わたしはあなたの腕に 抱きしめられて身悶えた わたしの思考を空白にする 甘美な衝撃 身を焼くようなあの歓喜 全身を打ち震わせるあの悦楽 女の芯をしびれさせる官能の疼き あの悦びの瞬間を わたしはあなたの愛の中で あなたと溶けて一つになって 全身で感じていた 激しい歓喜の波が 押し寄せては引いてゆく わたしはその悦びの波に 翻弄されながら あなたの愛に耳を澄ませ 全身であなたの愛を感受して あなたの腕に抱かれて 長い長い悦楽に酔いしれた by レンゲ 『お願い、もう一度抱きしめて』より |
めれんげさんが読んでも“あまりにも感動してしまった”と言ったほどですからね。
それで、デンマンさんはあたしのことを炎の野心家と思うのですか?
そうですよ。トップに載せた『不倫の悦びと苦悩』の一節を読むとね、レンゲさんが野心家であることが実に良く分かりますよ。
あたしは、それ程の野心家でしょうか?
そうですよ。レンゲさんは自己紹介にも書いていたけれど、自分よりも優れた人を男の中に求めている。
■ 『レンゲさんの自己紹介』
だから野心家だとおっしゃるのですか?
違いますよ。手の届かない相手に対してアプローチしようとする。そのあたりが野心家たる所以(ゆえん)ですよ。
あたしがデンマンさんに対して親密感を抱いたことも、あたしが野心家だからだ、とおっしゃるのですか?
普通の女性ならば、相手の男性が結婚しているなら、親しい友達程度の付き合いにとどめておこうとしますよ。
あたしは何度も言っているようにデンマンさんと不倫しようとしているわけではありませんわ。
分かっていますよ。
だったら、野心家を持ち出すのは可笑しいじゃありませんか?
レンゲさんと僕は不倫しようとしているわけじゃないんですよ。でもね、一歩間違うと不倫になりかねない。レンゲさんも、そう思いませんか?
どうしてですの?
どうしてですのって。。。?それはね、レンゲさんと僕の心の原点に関係があるのですよ。
デンマンさんとあたしの心の原点ですか?
そうですよ。次のレンゲさんの書いたものを読むと、僕が言おうとしていることが分かりますよ。
夢のバンクーバー 2004-8-16 19:46 ご苦労様、 ありがとうございます。 バンクーバーでのわたしは、 デンマンさんに エスコートされて、 のびのびした表情をしていますね。 ここ大阪では考えられません。 あたしの精神年齢は 32歳ですか? 大人ですね。 昔から思索にふけることが 多かったのですが、 そういった時に、 わたしは大人に なれるのかもしれません。 でも、妄想にふける 中学生のわたしもいますが。 もうひとつ言えば、 不安にさまよう 4歳のわたしもいます。 わたしの詩・・・ (自分では自慰行為と 呼んでいますが) 人に見せるのも、 まして批評していただけるなんて、 全く初めてだったんです。 デンマンさんが感想を 書いて下さって、 冗談ぬきで、 舞い上がるようないい気持ちです。 ネットで公開してよかった・・・ デンマンさんは少々わたしのことを、 買いかぶっておられるんじゃないかと、 少し不安です。 わたしがデンマンさんの “心の恋人”足り得るか・・・ いつか、ガッカリさせて しまうのではないかと、 自分自身の内面を省みて、 心配になっています。 それにしても、 わたしは幸せ者ですね。 この、“夢のバンクーバー”で、 わたしはデンマンさんを 独占してしまったのですから 本当にありがとうございます。 質問の方もできるだけ早く、 残りをお答えしますね。 by レンゲ 『次元の違いとは端的に言うと』より |
レンゲさんがこの手記を書いた時点では、まだ僕と実際に会っていないんですよ。
そうですわ。これを書いたのは、あたしがデンマンさんとネットで出会ってから1ヶ月ほど経った時でしたわ。
それにもかかわらず、レンゲさんは次のように書いている。
この、“夢のバンクーバー”で、
わたしはデンマンさんを
独占してしまったのですから
この部分がデンマンさんの気に障ったのですか?
いや、別に気に触ったわけではありません。ただ、“独占してしまったのですから”と言う発想は普通の女性はしないと思いますよ。そう感じたとしても書かないと思いますよ。
独占すると言う事はいけないことなのですか?
イケナイ、と言うつもりはありませんよ。ただ、レンゲさんの場合には境界性人格障害と関係している。現在のレンゲさんは、この障害をかなり克服しているから、それ程の問題があるとは思わないけれど、この当時のレンゲさんは、この障害で悩んでいましたよ。レンゲさんにとって独占欲は“見捨てられ感”の裏返しなんですよ。だから、独占していると感じることがレンゲさんには心の安らぎになる。癒しになる。独占するために独占するわけじゃない。僕も、これまでのレンゲさんとの付き合いから充分に理解しているつもりですよ。それは次の箇所にも良く表れていますよ。
“心の恋人”足り得るか・・・
いつか、ガッカリさせて
しまうのではないかと、
自分自身の内面を省みて、
心配になっています。
独占するために独占しようとする人は、普通、自尊心が強いのですよ。自分に自信を持っている。うぬぼれの強い人に多い。レンゲさんのように謙虚で劣等感を持っている人であるならば、普通、世界のネット市民の皆様の前で、“デンマンさんを独占してしまったのですから”なんて書きませんよ。
そうでしょうか?
レンゲさんは、謙虚であるというよりも、自分を過小に評価しているところがありますよ。