萌えて乱れず
熱い血潮 |
デンマンさん。。。、今日もまた、あたしの短歌を持ち出してきたのですわね。
いけませんか?
だから、何度も言っているように、あたしはデンマンさんがどのように解釈なさっても結構ですわ。ただし、戯作の多いあたしの恋愛詩や短歌をそのままあたしの恋愛生活が映し出されたものだと考えて欲しくないのです。
もちろん、僕だって充分に理解していますよ。
あたしの言っている事を分かってくださっているのなら、また、こうしてあたしの短歌を持ち出してこないはずですわ。
でも、レンゲさんは学校の宿題で上の短歌を作ったわけではないですよ。ロマンチックな映画を見た後で作った訳でもない。また、甘い夢を見たので創作意欲が湧いた訳でもない。
だから、あたしは言いましたわ。
分かってますよ。レンゲさんは平安時代を舞台にした小説を書きたい。そのために百人一首をお手本にして和歌を勉強してきた。。。だから、レンゲさんが愛の短歌を作るのはその習作の延長だと。。。
そうですわ。。。デンマンさんは、ちゃんと分かっているのですわ。
でもね昔の人は次のように言ったのですよ。
“火のない所に煙は立たず”
だから、どうだとおっしゃるのですか?
だから、火があるのですよ。それで煙が立ったのですよ。それが上でレンゲさんが書いた愛の短歌ですよ。僕はおととい、この火がある事をレンゲさんにも分かるように説明したはずですよ。もう忘れてしまったのですか?
ちゃんと覚えていますわ。でも、上の短歌が坂田さんと関係あると、どうして結び付けてしまうのですか?
つまり、なんですかぁ~?上のレンゲさんの短歌はこのページのトップに載せたような平安時代の女性が現れて、その女性がレンゲさんの小説の中で口にする和歌なのですかぁ~?
そうですわ。
やだなあああぁ~。。。そんな取って付けたような事を言っても誰も信用しませんよ。これまでの話を読んできた人が聞いたら、まずレンゲさんが可笑しな事を言っていると思うでしょうね。レンゲさんの知性を疑ってしまうと思いますよ。疑ってしまわないまでも、あまりにも見え見えですよ。見え透いていますよ。その場しのぎの言い訳のように聞こえて、思わず笑ってしまいますよ。
でも。。。でも。。。はっきり言って、デンマンさんは、あたしが作った愛の短歌ならば、何が何でも坂田さんと結び付けてしまおうとしているのですわぁ~。そうでないと、この記事が書けないからですわぁ~。
この記事を書くためにレンゲさんの短歌を無理して坂田さんに結び付けようとしていると言うのですか?
そうですわ。
分かりました。それ程レンゲさんが言うのであれば、僕はまた分かりやすく説明しますよ。僕は何も坂田さんとレンゲさんの情事にこだわっている訳ではないのですよ。
でも、デンマンさんはあたしが坂田さんに愛されている事にこだわっていますわ。
僕は坂田さんがレンゲさんを愛していることを問題にしているのではないのですよ。レンゲさんが誰から愛されようと僕は特にこだわっている訳ではありません。それどころか、レンゲさんが多くの人から愛される事は、むしろ素晴しいと思っていますよ。僕もそのつもりでレンゲさんを“心の恋人”として愛しているのですよ。
だったら、あたしが坂田さんと愛し合っても良いではありませんか?
ところが良くは無いのですよ。
どうしてですか?
坂田さんがレンゲさんの明るい未来と幸せを蝕(むしば)んでいるからですよ。
どうして、そのような事をおっしゃるのですか?
それは坂田さんが問題の種をレンゲさんに植え付け、それを広げているからですよ。僕は坂田さんが100%腐ったリンゴだとは思っていません。でもね、坂田さんのために周りのリンゴにも悪い影響が出ている。つまり傷(いた)みだしているんですよ。
どういうことですか?
直美が書いた次のメールに良く表れていますよ。
Subj: レンゲさんのことでお願いがあります
Date: 14/06/2007 5:12:33 PM
Pacific Daylight Time
From: naomi112@chan.co.jp
To: barclay1720@aol.com
前略
お元気でお過ごしでしょうか?
時間の許す限り貴方のブログを拝見させていただいております。
仕事に追われて、なかなか貴方にお便りをする時間がないのが実情です。
でも、ブログを読みながら貴方の元気なご様子が分かるので私自身は安心しております。
さっそくですがレンゲさんのことでお願いがあります。
ブティック・フェニックス熊谷店の売り上げは順調に伸びており、仕事に関する限りレンゲさんについて、とやかく言うことは何もありません。
ただし、貴方も良くご存知のように不正アクセスの件を含めて、私生活ではいつものように多難なレンゲさんです。
ところで、借金の返済が先月と今月、2か月分滞っております。
一度だけ催促しましたが、もうしばらく待って欲しいと懇願されました。
大阪に居た坂田さんが現在、熊谷におられるようです。
詳しいことは聞いておりませんが、坂田さんの借金のためにレンゲさんは更にお金を用立てているようです。
私に対する返済が遅れているのはそのためだと思っております。
貴方と違って、私はレンゲさんの私生活についてアドバイスする立場にはありません。
仕事と私生活はできるだけ区別をしてレンゲさんとお付き合いをしております。
今回の返済の遅れはレンゲさんの私生活と深くかかわっております。
貴方にお願いするのは筋が違うとも思いますが、私がレンゲさんの私生活に口をさしはさむと何かと多難なレンゲさんの生活に、ますますプレッシャーをかけることになりかねません。
そのような訳で、できれば貴方からレンゲさんにアドバイスをしていただけないでしょうか?
勝手なお願いで申し訳ございません。
このようにするのが最善の策と思いますのであしからず。
末筆ながら、お体を大切になさってくださいませ。
またの再会を楽しみにしております。
早々
直美
この奥様が書いたメールがどうだとおっしゃるのですか?
直美は問題をこじらせないように直接レンゲさんには言ってませんよ。その気持ちは僕にも良く分かります。レンゲさんは15人の店長の中で最も営業成績を伸ばしている。直美が経営者としてレンゲさんを失いたくない気持ちが僕にも分かりますよ。そればかりじゃなく、やっぱりレンゲさんとの良好な人間関係を保ってゆきたいという気持ちもあるでしょうね。
あたしにも分かりますわ。
だから、なるべく事を大きくしないようにと、レンゲさんとこうして対話をしながらブログを書いている僕にまず相談したという訳ですよね。
分かりますわ。
つまり、直美は問題が大きくなることを予測しているのですよ。要するに、“転ばぬ先の杖”だと思いながらこうしてメールを書いたのですよ。
あたしと坂田さんの関係が問題を大きくしているとデンマンさんは思っているのですか?
そうですよ。ちょっと次のパンフレットを見てくださいよ。
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何ですの?。。。これって分譲マンションの広告でしょう?
そう、あっさりと言われてしまうと身も蓋も無いけれど。。。レンゲさんがこれまでに坂田さんに用立てたお金を合計すると1000万円に近いのですよ。
そこまで。。。そこまで、デンマンさんは知っておられるのですか?
僕はレンゲさんの懐の中まで、とやかく言うつもりは無かったのだけれど坂田さんに用立てたお金を頭金にすれば、上のマンションはすぐに買えるのですよ。つまりね、現在清水君と一緒に住んでいるアパートを引き払って、レンゲさんの生まれ故郷の大阪に戻ることができるのですよ。レンゲさんは大阪が一番気に入っていると言っていたでしょう?
ええ、そうですわ。でも、仕事はどうなるのですか?
だから、ブティック・フェニックスの熊谷店長の職は芳子さんにゆずって、枚方店の店長に栄転するのですよ。枚方店長兼関西統括本部長になるのですよ。
それはデンマンさんが勝手に考えていることですの?
ちがいますよ。レンゲさんさえその気ならば、この話を進めても良いというのが直美の意見ですよ。
洋ちゃんはどうなるのですか?
清水君が勤めているインターナショナルアパレル株式会社の筆頭株主は会長だけれど、直美は株価にすると5番目の大株主ですよ。現在、外部取締役として重役会に席を持っていますよ。だから、レンゲさんさえその気ならば、清水君は大阪支店の方に転勤することができるのですよ。この件に関しては全く問題がありません。
あたしには。。。あたしには、一言の相談も無く、そこまでお話を進めてしまわれたのですか?
もちろん、決定した訳ではないですよ。これは、あくまでも僕と直美の間だけの内密の話ですよ。レンゲさん以外に他の誰も知らないことですよ。
つまり、デンマンさんも奥様も、あたしと坂田さんの仲を何が何でも引き裂こうとしている訳ですのね?
やだなあああぁ~。。。何も、そこまで突き詰めて考えなくてもいいでしょう?
でも、あたしと坂田さんのことは会社とは全く関係ありませんわ。私生活の問題ですわ。
もちろん、そうですよ。レンゲさんの私生活にまで立ち入って、どうのこうの、という事ではないのですよ。だから、直美も問題を大きくしないようにと僕にメールを書いたわけですよ。私生活の問題は私生活の場で解決したら。。。そう言う訳で、こうして僕とレンゲさんがブティックとは全く関係ない所で話をしている訳ですよ。分かるでしょう?。。。でもね、レンゲさん。。。もう少し頭を冷やして考えてみませんか?レンゲさんが坂田さんに用立てているお金はどこから出ていると思いますか?
奥様からですわ。
そうですよ。。。それだけ分かっているならばレンゲさんにも察しがつきますよね。レンゲさんが借りたお金は直美個人のモノだけではないのですよ。つまり、本来は会社の運用資金にするものをレンゲさんのために回したモノもあるのですよ。だから、直美も問題が大きくならないように上のようなメールを僕に書いたのですよ。
借金を早く返して欲しいと言うことですのね?
いや、借金をどうこうすると言う事が問題ではないのですよ。問題はレンゲさんの幸せですよ。坂田さんさえレンゲさんから借金をしなかったならば、現在レンゲさんの手元には1000万円という、まとまったお金がある。それを頭金にして枚方にマンションを買えば清水君と新たな人生のスタートがきれる。不正アクセスも新居に移れば一挙に解決するかもしれない。コンピューターもプロバイダーも新しいモノに変えるのですよ。しかも、枚方店長として関西統括本部長も兼任する。まさに夢のような話ではないですか?どうですか?
確かに魅力のあるお話ですわ。でも。。。でも。。。
でも、何ですか?まだ、気にかかることがあるのですか?
坂田さんのことですわ。
僕は坂田さんが全くダメな人間だと言うつもりは無いですよ。でもね、現在の坂田さんはレンゲさんにとって腐ったリンゴですよ。
それはデンマンさんが坂田さんの人柄をご存知ないからですわ。
もちろん、坂田さんにも良いところがあるでしょう。そうでなければレンゲさんが坂田さんにこれほどまでに惹かれないですよ。でもね、レンゲさんはちょっと常識では考えられないことを言いましたよ。
あたし、そのような非常識なことを言いました?
言いましたよ。“あたしと坂田さんの仲を何が何でも引き裂こうとしている訳ですのね?” こう言いましたよ。でもねぇ、レンゲさんは清水君と2005年の12月に知り合って、まもなく一緒に生活するようになったのですよ。一時、清水君が浮気をして別居したことはあるけれど、レンゲさんと清水君はすでに1年半近くも一緒に生活しているのですよ。
そうですわ。
だったら、ここで“あたしと坂田さんの仲を何が何でも引き裂こうとしている訳ですのね?”という言い方は不自然だとは思いませんか?つまり、清水君と1年半近く一緒に生活してきたという愛の絆があるに違いない。それにもかかわらず、レンゲさんは坂田さんとも離れられない絆を感じている。。。そう言う事ですよね?
それは。。。それは。。。
どう言う事ですか?
あたしの言い方がまずかったのかもしれませんわ。。。あたしが言いたかったのは坂田さんは、あたしにとって大切な人だと言うことですわ。
実は、僕も分かってますよ。レンゲさんの初体験の事は何度も書いてますからね。。。