こんな自由な身分ですが、
一応5日が仕事始めです。
編集に行き、皆さんに挨拶をした。
と、ここで問題が、
みなさんdoironが喪中であることを知っているので、
どうも決まりの悪い挨拶になりがちなのだよ。
なのでこちらから普通に
「おめでとうございます」と挨拶すると、
皆さんちょっとほっとしたような顔になったりする。
いっそ、
「開けまして、おめでとうございません」
と笑いをとればもっとよかったかもしれません。
ひととおり挨拶を済ますと、
編集長に「doironさんちょっと」と呼ばれた。
隅のテーブルの前に腰かけると、
「はい、これ」といって手渡されたのが、
解雇通知・・・
ではなく「原稿料」の入った封筒でした。
うう心臓に悪い。
12月の記事の原稿料を
まだいただいておりませんでした。
年末はお互いにバタバタしていたからね。
しかしここはやはり文筆業のプロとしてはけじめの時である。
「別にいつでもかまわんよ」というそぶりは絶対見せず、
「はは~」と両手でおしいただき、
「これでやっと正月を迎えられます」・・・
とは言わんかったけどね。
この日の皆さんもクライアントへの
挨拶回りの準備で忙しく
またもやバタバタしていたので、
午前中で早々に退散してきた。
実は昨年から、シリーズものになる記事の
提案を求められており、
帰ってその作業を進めるためだ。
年末から家に居ることが多かったので、
それに関してこれまでおおよその構想は練ってあった。
まず考えているテーマは2種類。
ひとつは、やはりdoironにとっても身近だし、
読者の皆さんにも身近な人が多いだろうと思われる
「介護」
そしてもう一つは、
ちょっと紙面を明るくしたいという思いを込めて
「旅」
をテーマに連載記事を書けたらと考えている。
前者は、クライアントにもつなげやすいのでということからも、
歓迎されるだろうし、書く材料にも事欠かない。
問題は後者である。
こればかりは頭の中で考えているだけでなく、
実際に現地を訪ねることも
頻繁に行わないと説得力のある記事は書けない。
しかし、弱小コミュニティ新聞社の新米ライターとしては
旅費をくれとは言えないしなあ。
となると、自分の趣味で旅をして、
それをルポするというやり方に
ならざるを得ないわけである。
でもまあ、それでいいのだ。
書きためたものも幾分はあるし、
ほうっておいてもあちこち行くのが好きなdoironだから、
その趣味に少しの実益が伴えばいいか
と開き直ることにしている。
それにそういう経験も貴重なライター財産になることだしね。
友達にそのことを言ったら
「安売りするから値打ちがないように思われるんだよ。
自信があるなら旅費もふっかけたらええねん」
と厳しいお言葉をいただいたけど、
まあまあ、ものには段階というものがある。
心の奥底で、評判良ければなんとか考えてくれるかもしれない
という淡い期待は捨てずに、
下積み時代だと思ってやることにしますわ。
そもそもその企画が通らなければ、
他社への投稿原稿にも使うつもりだから、
無駄にはならないだろうて。
ミセスが近頃笑ってよく言うのが、
「いつブレイクするん?」て言う言葉だ。
「そのうちね」とこちらも笑って返している。
果たして、ライターdoironのさらなるブレイクは
あるのやら、ないのやら。
その日は午後からミセスが
お寺の世話人として、
住職と共に檀家回りの付き添いに出かけた。
お客さんが来ることにもなっていたので
留守番を兼ねてせっせと提案原稿の骨格つくりを行った。
それが、今年の仕事始め。
早いもので、この一月で
そろそろライター生活1年半を迎える。
この稼業としてはまだまだ始まったばかり
といえばそうかもしれない。
夢は大きく、経費は少なく、
人にもまれて自分を磨く。
まあそんな感じで今年もぼちぼちやっていきます。