その日はジダンプロデュースの
「凄い人新年会」が
梅田で行われることになっていました。
そこで、それが始まるまでに
旧淀川沿いの道を歩いてみようと思い、
早い目に家を出て桜ノ宮に向かいました。
歩いたのはこのコース。
JRの桜の宮駅を出発し、
大阪駅を抜けてグランフロントまでの約9キロです。
実はこの4日後に女子マラソンの応援で
このあたりに来ることになっていました。
昨年も応援の前日に
大阪城ホールのコンサートにきていました。
マラソンの前には
何か気持ちがこっちに導かれるのでしょうか。
このコースの見所は何といっても、
かつての大坂の水運を担った川と
それ沿いに点在する様々な旧跡と、
次々に現れる橋々と
大阪文化・経済の中心地も通るという
今昔あわせもつ浪速の景色です。
水都大阪、その姿を追いつつ歩いてみましょう。
桜ノ宮に着いたのは15時10分。
駅の西口を出るとすぐ目の前が旧淀川、
現在は「大川」と呼ばれている川です。
そこに架かる橋を渡ります。
かつて「源発」という中洲があり、
渡しのあったこの場所にかけられているため
「源八橋」と名付けられています。
橋の名前にも歴史がありますねえ。
今の時代、ちょっとドキッとする中洲の名前ですけどね。
その中洲も今はありませんが、
左岸に水の広場というエリアがあります。
これが中洲で区切られていた部分なんでしょうか。
「源八をわたりて梅のあるじかな」
という蕪村の句が残っています。
この橋の中ほどから大阪城が見えます。
ほら、この通り。
この橋を渡り下に降りて、
こんな気持ちのいい広い遊歩道が続く
大川の右岸を南下していきます。
このあたりは駅の名前からもわかるように、
春には見事な桜並木となります。
今はまだつぼみもかたそうでした。
ここが、大阪水上バス「アクアライナー」の
OAP乗船場。
周遊コースで1700円。淀屋橋まで1380円だそうです。
帝国ホテルの目の前だけに、
豪華客船で帝国ホテルの食事をしながら周遊する
グルメ・ミュージック船「ひまわり」号も就航しているそうです。
乗ってみたいような、そうでもないような・・・
その帝国ホテルから続く庭のようなところに
「彫刻の小径」が作られ、
アーティスト達のオブジェが並んでいます。
こんなのやら、
こんなのね。
doironもフリーライター、クリエイターと進んできましたが、
ここにあるのはさすがに
「アーティスト」の作品というだけあって、
凡人の理解を越えた数々のオブジェ群でしたな。
その彫刻の小径を入り口あたりにあるのが
「OAPビル」。
大阪アメニティパークビルの略なんだそうです。
中にはオフィス、レストランもあるそうですが、
「まだ、連れて行ってもらったことありません~」。
そしてここは小径の出口にある
「アートコートギャラリー」。
絵画、彫刻のほか様々なアートが展示されている
入場無料の建物です。
お、行く手にもう次の橋が見えてきました。
さすがに大阪八百八橋と言われるだけあって、
今回の歩行ではこれから先も
次々と橋が出てきますよ。
浪華三大橋と言われる、
天満橋、天神橋、難波橋ももちろんくぐります。
ところで本当に八百八も橋が架かっていたかというと
そんなことはありません。
八百八は数が多いことのたとえです。
実際のところ元禄時代には
大坂の橋は200本くらいだったそうです。
そして、その内「公儀橋」は全部で12本。
他は浪速の人達が自主的に架けた
「町橋」だったんだそうです。
そんな橋の多さが、
川沿いに各藩の蔵屋敷が密集するほど、
三十石舟が行き交っていた
大阪の当時の繁栄を物語っているのですねえ。
今、河川敷は公園として整備をされ
ジョギングする人も多く見受けられましたし、
使いみちの少ない広い土地を活かして、
いろんな石碑なんかも置かれているようです。
これもそのひとつ。
明治18年の淀川大洪水のことを書いた石碑です。
残念なことに、
ついうっかり裏側を写し忘れてしまいました。
反省。
その水防碑を過ぎたらすぐに
桜ノ宮橋、通称「銀橋」と言われるこの橋をくぐっていきます。
さあて橋の向こうはどうなっているのでしょうか。
続く