今回は、「呉須染付 龍文 中皿」の紹介です。
この中皿は、昭和56年に(今から41年前に)、地元の古美術店から買ってきたものです。
当時は、「古染付」ということで買ったものですが、今では、「呉須手」とか「呉須染付」と称するようですね。
もっとも、「呉須手」とか「呉須染付」と称するといっても紛らわしいわけで、いったい、どちらの呼称が適当なのかということになりますが、私は、「呉須染付」にしたいと思います。
と言いますのは、先日(11月3日)、故玩館館主の遅生さんが、「呉須染付鳳凰紋皿」を紹介されていますが、その解説の中で、「呉須手」と「呉須染付」との区分について、次のように述べておられますので、私も、それに従おうと思ったからです。
「呉須手とは、中国南部の江西、福建、広東地方の民窯で明末から清初にかけて大量に焼かれた粗製の磁器をいいます。大きくは、呉須赤絵と呼ばれる色絵の品と呉須染付にわかれます。」
呉須染付 龍文 中皿
表面
いかにも粗製の磁器といった感じです。特に、この中皿に関しては、焼も甘かったようで、指で弾くとキンキンとした金属的な音がせず、やや、ボコボコといった音がします。
そのためか、全体的に、粗い貫入が走っています。傷で出来たニューではないようです。
なお、口縁には虫喰いは見られません。
表面の上半分
全体的に、粗い貫入が走っていることが分かります。
表面の下半分
全体的に、粗い貫入が走っていることが分かります。
裏面
生 産 地 : 中国・江西、福建、広東省の民窯
製作年代: 中国・明末~清初
サ イ ズ : 口径17.3cm 高さ3.0cm 底径8.9cm