Dr.K の日記

日々の出来事を中心に、時々、好きな古伊万里について語ります。

古美術品交換会

2024年11月20日 18時16分08秒 | 骨董市など

 今日は、私にとって、定例の、月に一度の古美術品交換会の日でした。

 朝、起きてみますと、今朝は、まだ曇り空でした。でも、天気予報によりますと、だんだんと雨になるとのことでしたけれども、古美術品交換会は屋内で行われますので、中止となることはありませんから、安心して出発しました。

 案の定、古美術品交換会会場に着いた頃には小雨となり、それからは、だんだんと雨脚は強くなってきました(~_~;)

 そのためか、また、急に寒くなってきたためか、今日の古美術品交換会の出席者は何時もよりも少なめでした。そして、それに比例して、競りにかけられる品物も何時もよりも少なめに見えました。

 もっとも、競りにかけられる品物の数が何時もよりも少なめだったといっても、もともとこの古美術品交換会に登場してくる品物のレベルは高いとは言えませんので、競りにかけられる品物の数が多少少なくなったところで、レベルとしては五十歩百歩といったところです。まっ、何時もと同じようなもので、私の狙っている古伊万里など江戸後期の物がほとんどでした。

 でも、今日は、1件だけ、ちょっと気になるものが登場してきました。

 物は、伊万里「染付 陽刻詩句文 輪花大皿」でした。それも、一対の2枚で登場してきたのです。

 この、「染付 陽刻詩句文 輪花皿」というのは、「柴コレ」によく登場してくるんですよね。それで、この皿に特に魅力を感じたわけではないのですけれど、ここのところ、暫く、この古美術品交換会では競り落としていないこともあるものですから、そろそろ競り落としてやろうかなと思ったわけです。

 ただ、この皿、2枚ともに大きなニューがあり、そのニューには酷い汚れが入り込み、疵が目立つ大疵物だったのです。それで、美術的な価値は少ないだろうけれども、資料的な価値はあるのではないかと考えたわけです。それに、この皿を何日間か漂白剤に漬けておけば、大きな酷いニューの汚れも薄まり、疵が目立たなくなり、美術的な価値も少しは高まるかもしれないとの皮算用も働いたわけです。

 そんなことで、出来れば競り落としてやろうと思ったわけですが、皆さん、やはり、大疵物であることに二の足を踏んだようで、発句が告げられても、誰も槍を入れる者がいませんでした。そこで、私が発句の値段に少しプラスした額を告げ、その額で落札となりました。

 ということで、今日は、伊万里「染付 陽刻詩句文 輪花大皿 (一対)」をゲットしました。この大皿につきましては、何日間か漂白剤に漬け、綺麗にしてから、改めて紹介したいと思います。疵の汚れがどれだけ薄まるか期待したいところです、、、。

 なお、帰宅後、「柴コレ」で調べましたら、類品が(類品は大皿ではなく中皿ではありますが)、「柴コレ総目録の図3469」、「柴コレⅧの図227」に登載されていました。「柴コレ」によりますと、製作年代は1760~80年代ということのようです。私は、江戸後期かなと思っていたのですけれども、江戸後期ではなく、江戸中期の終り頃~後期の初め頃ということになるようですね。人によっては、江戸中期と区分するかもしれませんね。


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10 コメント

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Unknown (ぽぽ)
2024-11-20 19:25:44
Kさんへ
傷ものといえど大皿の1760年から1780年は珍しいのではないでしょうか??
大皿は天保頃のものを良く見かけますよね!?
それも一対というのがいいですね!
ご紹介楽しみにお待ちしております(^^)
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Unknown (ころすけ)
2024-11-20 21:45:43
傷モノとはいえ大皿ゲットおめでとうございます。陽刻に詩文ですから天明期の樋口窯のモノだと思います。(推測です)

その勝手な推測から申し上げますと、その磁肌の独特な白さを柴田さんも好んでいたように古美術商の方から聞いたことがあります。(モノが違ったらご免なさい。)

・・答え合わせは次回ですね。
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ぽぽさんへ (Dr.K)
2024-11-21 10:43:52
通常、口径が30cmを越えますと大皿と言っていますので、この皿は口径が32cmありますから、一応、大皿としました。
江戸後期にも大皿がワット出てきましたが、その時の大皿とは、ちょっと違うようです。
江戸後期に続々と出てきた大皿は、造形的にも文様的にも、それまでの大皿とはかなり違うようですものね。

まだ良く調べていませんが、「柴コレ」でも、この手で、大皿は少ないようですね。
「柴コレ」にも、小皿、豆皿は5客組で登載されているものはありますが、中皿でも1枚ずつしか載っていませんものね。大疵物とはいえ、大皿で一対というのは珍しいのかもしれません(^-^*)
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ころすけさんへ (Dr.K)
2024-11-21 11:03:30
収穫をお褒めいただきありがとうございます(^_^)

>陽刻に詩文ですから天明期の樋口窯のモノだと思います。
そうですか。樋口窯では、陽刻に詩文のものを多く作っているのですか。私は、製作窯が何処なのかについては関心が薄いのか、それぞれの器物についてよく調べておりませんが、貴重な情報をありがとうございます(^_^)

なるほど、この陽刻に詩文のものの磁肌の白は独特の色ですよね。その独特の白さを、柴田さんは好きだったのですか。
でも、私の場合は、むしろ、この色は好きではないんです(~_~;) そのため、むしろ、この手を敬遠してきていましたので、この手の所蔵は少ないです。
好みは人それぞれで、その所蔵品にも違いが出てきますね、、、。
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Dr.Kさんへ (遅生)
2024-11-21 17:50:47
伊万里の陽刻詩句皿ですか。
中~小型の品しか見たことがありません。
柴コレにも大型は無いとすると、これは珍品ですね。
漂泊後のお目見えが待ち遠しいです。
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遅生さんへ (Dr.K)
2024-11-21 19:07:02
伊万里の陽刻詩句文皿は、これまで、大皿や中皿が多いと思っていたのですが、どうも、そうではなかったようですね。
伊万里の陽刻詩句文皿は好きではなかったものですから、よく調べてもいませんでした(~_~;)
案外、珍品だったのかもしれません。
無疵だったならば高かったのかもしれません、、、。
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Dr.kさんへ (酒田の人)
2024-11-21 19:33:18
柴コレの図録を見る前に、なんとなくイメージできましたが
寛政期あたりによく見られるタイプの品であろうと想像しました。
このタイプは中皿がほとんどで、大皿が存在するのは知りませんでした。
同時代の有名品に麒麟のお皿がありますが
あちらも大皿は滅多にないようなので、かなりの珍品かと思います。
実物を見れるのが楽しみです!
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酒田の人さんへ (Dr.K)
2024-11-22 10:04:23
この伊万里の陽刻詩句文皿は、有名というか一般的なものですから、柴コレの図録を見なくともイメージ出来ますよね。

私も、この手は寛政期辺りに盛んに作られたものと思っていましたので、江戸後期の作と思っていたのですが、柴コレによりますと、それよりもチョット前に作られたようですね。

大きさの件ですけれども、私は、昔、骨董市などでは、この手のものの大皿をよく見かけていた記憶があったんですが、柴コレの図録では大皿は載っていないようですね。私の記憶違いなのかもしれません、、、(~_~;)
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Unknown (pada)
2024-11-22 18:32:34
皿で陽刻に詩文ときたら中皿を想像するんですが30Cmの大皿とは見たことがないです。
しかも二枚ペアとは、有るところにはあるんですね。
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padaさんへ (Dr.K)
2024-11-22 19:37:59
伊万里の陽刻詩句文の皿とくれば、padaさんも中皿を想像しますか。大皿は見たことがありませんか。
やはり、これは、珍品だったのかもしれませんね(^-^*) それも、ペアでの入手でしたから、嬉しい購入だったのかもしれませんね(^-^*)
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