今回は、「伊万里 染錦 三果文 仙人果文(桃文) 鉢」の紹介です。
これは、昨日の古美術品交換会で手に入れたものです。
特に気に入って手に入れたというような代物ではないのですが、ここ暫く、骨董市や古美術品交換会で何も手に入れていないものですから、買いたい禁断症状が出てきて買ってしまったものです(~_~;) いわば、衝動買いというやつですね(~_~;)
それはともかく、この「鉢」には、石榴(ざくろ)、仏手柑(ぶっしゅかん)、桃の三種の果実が、いわゆる「三果文(さんかもん)」が描かれているものと思われます。
柘榴は実が多いことから子孫繁栄を意味し、桃は豊かな実りのイメージから寿を表し、また、仏手柑はちょうど仏の手を連想させるような形をしていますので、これもまたおめでたいことを意味していますことから、伊万里では、これらの三果を描いた「三果文」はよく使用されている文様だからです。
しかし、今、現実に紹介するに当り、この「鉢」の文様をよく見てみましたら、どうも、「三果文」ではないような気もしてきました(~_~;)
はっきりしないんですよね(~_~;) でも、多分、「三果文」だとは思うのですが、、、。
描き手にとっては、あまりにも描き慣れた普遍的な文様ですし、毎日毎日同じ文様を描き続けるうちに、何時の間にか、本来の文様から外れてきてしまったのではないかと思うんです(~_~;) でも、やはり、違う文様なのかもしれません。その際はご宥恕を、、、。
龍と鳳凰が描かれた側面
龍と鳳凰が描かれた側面の斜め上から見た面
三果文 仙人果文(桃文)と花が描かれた側面
三果文 仙人果文(桃文)と花が描かれた側面の斜め上から見た面
見込面
三果文 仙人果文(桃文)の拡大(その1)
赤い実は石榴、紫の実は仏手柑と 実は全て仙人果(桃)と思われます。
三果文 仙人果文(桃文)の拡大(その2)
赤い実は石榴、紫の実は仏手柑、茶色っぽい実は 実は全て仙人果(桃)と思われます。
見込の中心部の拡大
赤い実は石榴、紫の実は仏手柑、茶色っぽい実は 実は全て仙人果(桃)と思われます。
龍と鳳凰が描かれた側面側から見た底面
三果文 仙人果文(桃文)と花が描かれた側面側から見た底面
生 産 地: 肥前・有田
製作年代: 江戸時代後期
サ イ ズ : 口径;24.1cm 高さ;10.7cm 底径;11.1cm
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追 記(令和4年1月18日)
この「鉢」を紹介して直ぐ、遅生さんより、次のような趣旨のコメントが寄せられました(^_^)
「この鉢の三果ですが、色違いの桃ではないでしょうか。江戸時代の絵画で有名な画題に「海鶴幡桃図」というのがあります。海上の鶴とともに、岸の桃が描かれるパターンの絵です。この場合、桃は仙果と呼ばれています。この時の桃の枝、葉、果実の描き方と今回の品の絵とはよく似ています。また、今回の果物は一本の枝に実っていて、同じ果実と考えるのが自然ではないでしょうか(果実の色は違いますが)。」
私は画題のことを勉強しておりません(~_~;) バカの一つ覚えで、果実が三種類描かれている場合は(この場合は、果実の色が三種類なわけですが)、全て、石榴(ざくろ)、仏手柑(ぶっしゅかん)、桃の三種の果実が描かれているものと思っていました(><)
言われてみればごもっともなことですね(^-^*)
従いまして、この記事のタイトルに相当する部分の「三果文」を「仙人果文(桃文)」に、文中の「赤い実は石榴、紫の実は仏手柑と」を「実は全て(仙人果(桃)と」に、「赤い実は石榴、紫の実は仏手柑、茶色っぽい実は」を「実は全て仙人果(桃)と」に訂正いたします。
でも、新年の「モノの無い」なかでの衝動買いとしては良い選択だったのではないでしょうか?
どなたも専門の知識のある方ばかりで私など恥ずかしいですが
『古美術交換会』とは古美術を愛好する方々が持ち寄ったお宝を
買ったり交換したりする会ですか?
この鉢の中の絵がきれいですね。余白を生かした描き方で
実物は見たことがないですが 私の好きな柿右衛門に似ている
と思いました。これは床の間に飾る鉢ですね。
おかずを盛ったりする鉢ではないですね。
以前『温故希林』という番組で希林さんと尾久彰三さんが
古い器や家具などを求める旅番組を観ました おもしろかったです。
違いは、本当に駄品を掴むこと。
Drの場合は、佳品(^.^)
この鉢の三果ですが、色違いの桃ではないでしょうか。というのも、以前、酒田の人さんの鶴が泳いでいる小皿の所で書きましたが、江戸時代の絵画で有名な画題に「海鶴幡桃図」というのがあります。海上の鶴とともに、岸の桃が描かれるパターンの絵です。この場合も、桃は三果と呼ばれています。この時の桃の枝、葉、果実の描き方と今回の品の絵とはよく似ています。また、今回の果物は一本の枝に実っていて、同じ果実と考えるのが自然ではないでしょうか(果実の色は違いますが)。
あまりにも形骸化し、何を表現しているのか分かりませんものね。
何でもいいから、とにかく、何かを描いて、食器として完成させようという感じですものね(~_~;)
衝動買いとしては、まぁまぁでしたか。
ありがとうございます(^-^*)
『古美術交換会』というものは、普通は、いうなれば、「市場」のようなものですね。プロの方の仕入れの場のようなものです。
ただ、私の行っている交換会は、元々は素人の会員が持ち寄って交換していたのがスタートなものですから、ちょっと、普通の交換会とは様相が違うんです。
でも、最近では、プロの会員が多くなっていますので、普通の「市場」と変わらないようになってきています。
言われますように、このような文様の鉢は柿右衛門によくみられますね(^_^)
でも、柿右衛門の鉢は、もっと余白を生かし、スッキリとして上品ですね。この鉢のようにゴテゴテしていませんね。
柿右衛門を意識して作られたのでしょうけれど、柿右衛門が有するような気品がありませんね。
やはり、このまま飾るには役不足で、食器として活躍すべき器かと思います。
でも、高く評価していただき、ありがとうございます。この鉢に代わりまして御礼申し上げます(^-^*)
それで、衝動買いの際でも、厳選する気持ちが出てきました。
でも、思いきって買えないので、残念です(><)
なるほど、江戸時代の絵画には「海鶴幡桃図」という画題のものがあるのですか。
その画題を知っていて、そのうちの桃だけを描いたと言えますね(^_^)
全部、桃に見えますものね(^-^*)
ただ、三種類の色分けをしたと、、、。
どうも、知識が貧弱でいけません(><)
いつも、アドバイスをありがとうございます(^-^*)
この品、後期の品としてはかなり上手な品と御見受けしました
絵付けがとても丁寧ですし、とても豪華な印象を受けます。
内側に描かれた三果文は後期の品ではかなり珍しいのではないでしょうか
私は初めて見たような気がします。
衝動買いとはいえ、しっかりとした品を購入されるのは
さすがにドクターさんの経験と知識のなせる業ですよね!。
きっちりと書かれていてそつがないです。いかにも伊万里といった焼き物ですね。
まぁまぁなものでしたので、買ってしまいました(~_~;)
この手は、以前は、結構な値段でしたよね。
特に、以前は、大きさに比例して高くなっていましたので、このくらいの大きさになりますと、値が張りましたよね。
ところが、今は、大きいものが安くなりましたから、以前の値段を知っていますので、ついつい手が出てしまったわけです。
でも、お陰で、禁断症状も和らぎ、ストレスも減少しました(^-^*)
今は、伊万里の値段が全体的に下がってきていますし、特に、大きなものが安くなってきていますので、買う気になりました(^-^*)
お陰様で、当面、禁断症状も和らぎました(^_^)
これから、コロナも弱まり、暖かくなってきて、古伊万里が市場に多く出てくることを期待したいです(^-^*)