これは、一昨日の「古美術品交換会」で競り落としてきたものです。
ところで、この「古美術品交換会」につきましては、一昨日の「古美術品交換会」というタイトルのブログ記事でも書きましたように、これまでは、古美術好きの素人が集まって作った団体が運営に当たっていたわけですが、その団体が令和4年度を以て解散し、その後を、そっくりプロの業者が引継いでいました。そして、開催日も違っていました。
私は、そのような事情を知らなかったものですから、先月は、従来の開催日に出向いてしまい、交換会には参加できませんでした。従いまして、一昨日は、新体制での「古美術品交換会」には初参加となったわけです。
新体制になっても、何も変らないということでしたが、実態は、プロのメンバーが多くなり、プロの市場(いちば)という様相となっていました。
そのため、競りにかけられる品物は多くなりましたし、競りで飛び交う声にも活気があり、「一貫目」などとの専門用語も頻発されていました。
そんなことで、ちょっと面くらいましたし、初参加でもありますから、ご祝儀の意味でも、お付き合いに何か1点くらい競り落としてあげなければならないかな~というようなことも頭をよぎりました。
そうした状況のなかで競り落としてきたのが、この「染錦 龍鳳凰文 大皿」です。
この大皿は、江戸後期くらいに「有田」で焼かれたものなのかな~と思って競り落としたわけですが、自宅に持ち帰ってジックリと眺めましたら、時代的にはもっと新しい、明治くらいのもの、古く見ても幕末くらいのものなのかな~と思うようになりました。また、幕末や明治になりますと、あちこちで磁器は焼かれるようになりますから、生産地も「有田」とは言い切れないな~と思うようになったわけです(~_~;)
でも、この大皿につきまして、私としては、「製作年代不明」、「生産地不明」とまでは言い切れないところではありますが、自信がないというところです(~_~;)
プロの市場(いちば)への初参加であったため、平常心を失っていたのかな~と思っていますが、それは言い訳でしょう(~_~;) 要は、まだまだ勉強が足りない、修行が足りないということですね(><)
染錦 龍鳳凰文 大皿
表面
見込み部分の拡大
表面の外周部分の拡大(その1)
表面の外周部分の拡大(その2)
この写真から、赤はペンキ赤が使用されていることがよく分かります。
ペンキ赤は、江戸中期以前には登場しませんね。江戸後期以降に登場してきます。
裏面
高台内の銘:太明成化年製
裏面の側面部分の拡大(その1)の左側部分
ここでも、ペンキ赤が使用されています。
裏面の側面部分の拡大(その1)の右側部分
牡丹の花にはペンキ赤がべた塗りされていて、花びらなのかどうか分かりません。
また、染付文様の牡丹の枝葉の描き方は下手ですね。
裏面の側面部分の拡大(その1)の右側部分の拡大
ペンキ赤のべた塗り部分は、拡大すると、花びらであることがわかります。
裏面の側面部分の拡大(その2)の左側部分
ペンキ赤を使用し、付立て風に花を描いています。
「有田」ではあまり見かけない描き方です。
裏面の側面部分の拡大(その2)の右側部分
ペンキ赤を使用し、付立て風に花を描いています。
「有田」ではあまり見かけない描き方です。
裏面の側面部分の拡大(その2)の右側部分の拡大
生 産 地 : 肥前・有田 (?)
製作年代: 江戸時代末期~明治時代 (?)
サ イ ズ : 口径36.5cm 高さ5.8~6.3cm 底径21.5cm
見たことのあるようなお皿ですが・・・
>染付文様の牡丹の枝葉の描き方は下手ですね。
そうですね~~
何だかいい加減な描き方に見えます。龍も鳳凰も。
でも価値ということになれば、全くわかりません。
他の方々のご判断はどうなんでしょう。
けれど、こうした旧いものって落ち着くのですよね。
造りからすると有田、絵付けや土の具合は以前私が紹介した瀬戸系に似ています。が、どれも決め手を欠きますね(^^;
高台の〇✖模様は上手品に多い、と何かで読んだ記憶があります。私なら、そこんところをポジティブにふくらますでしょうね(^.^)
明治伊万里です、と言われても、「そうですか」としか答えられません。
しいて言えば、土の感じが微妙に伊万里と違っている感じはしますが・・・。
とは言え、かなり上手の品であることは間違いないように思います。
骨董好きは、ホント、このような物を手に入れると落ち着くんですよね(^-^*)
でも、普通の人から見たらガラクタなんですが(~_~;)
文様の描き方は、表はまぁまぁですが、裏面が下手ですよね。
当時は分業で作っていたようですから、表面はベテランの職人が描き、裏面はまだ熟練していない者が描いたのでしょうね。そして、少しでもコストを下げたのかもしれません。
それですから、江戸後期以降の磁器については、何時まで経ってもよく分からないままできています(~_~;)
そんなことでずっとやってきていますから、今更、敢えて、江戸後期以降の磁器に挑戦することもないと反省しています(~_~;)
でも、なかなか、江戸中期以前の物が登場しないものですから、ついつい、しびれをきらし、骨董を買いたいという禁断症状出てきて、よく分からないのに、江戸後期以降のものも買ってしまうんですよね(><)
幕末か明治かは悩みますよね。
それに、幕末以降になりますと、磁器は各地で焼かれますものね。何処で作られたのかについても悩みますよね。
この辺は、君子危うきに近寄らずでやってきていますので、何時まで経っても分からないままできてしまっています(~_~;)
江戸と明治の境に線を引いて、その前後を考えて見ますと±10年は伝統的なものでしたらほとんど変わらないのではないでしょうか?
何かの本で、陶芸については10年遅れでやって来るなんて書かれていたように思います。ですので江戸末と明治初の判断は箱書きの様な何らかの確実な資料でも
見ないと判断は難しい様な気がします。
べたっとして、まさにペンキの赤を思わせますものね。しかも、時代判定に役立ちますから、覚えると便利でもありますね。
ありがとうございます(^_^)
幕末と明治初を区分するのは困難ですよね。
そのため、現時点では、だいたい、「幕末~明治初頭」と区分していますものね。
やはり、この大皿は、「幕末~明治初頭」の「有田産」でいいのかな~と思うことにしようと思います(^_^)
ただ、私としては、「幕末~明治初頭の有田産」の伊万里はそれほど好きではないものですから、「また余計な物を買ってきてしまったな~」との思いが残ってしまいました(~_~;)
プロ市場での初競り
色々なことが頭をよぎったのですね。
お人柄の良さが文章から滲み出て
これはこれで記念すべき第一号ですね。
モヤモヤ感ももたれたようですが
次回はスッキリ挽回されて下さい。
これまで、のんびりとやってきましたので面くらいました。やはり、プロの世界は厳しいですね。
でも、私の場合は、アマチュアですから、これまで通り、マイペースで、のんびりやっていこうと思います(^_^)
だんだんと、慣れてくるかと思います。
励ましのお言葉、ありがとうございます(^-^*)