今回は、「色絵 菊花陽刻 花丸散文 菊花形小皿」の紹介です。
この小皿は、昨日の古美術品交換会で落札して手に入れたもので、私にとっては、年末の有終の美を飾るに相応しいコレクションとなりました(^_^)
その「色絵 菊花陽刻 花丸散文 菊花形小皿」というものは、次のようなものです。
色絵 菊花陽刻 花丸散文 菊花形小皿
表面
ボデー全体は菊花形に成形され、三つの菊花が陽刻されています。そこに、アヤメの花丸文と椿の花丸文と紫陽花の花丸文の三つの花丸文が色絵付けされています。
上半分の拡大
二つの菊花が陽刻されていることが分かります。
下半分の拡大
一つの菊花が陽刻されていることが分かります。
アヤメの花丸文部分の拡大
椿の花丸文部分の拡大
紫陽花の花丸文部分の拡大
側面
裏面
ところで、この小皿は、表面を観ますと、2022年3月24日に紹介しました「色絵 花丸散文 唐草陽刻 隅切小角皿」に似ています。
また、この小皿は、裏面を観ますと、2019年10月31日に紹介しました「5枚揃うと美術館入りする古伊万里(色絵 芥子の花に昆虫文 小皿)」に似ています。
そんなことから、2022年3月24日に紹介しました「色絵 花丸散文 唐草陽刻 隅切小角皿」の製作年代は江戸時代前期の寛文期(1661~1672)前後と思われますし、また、2019年10月31日に紹介しました「5枚揃うと美術館入りする古伊万里(色絵 芥子の花に昆虫文 小皿)」の製作年代は江戸時代中期と思われますので、この小皿は、両者の中間の、江戸時代前期の終り頃から江戸時代中期の始め頃にかけて作られたものではないかと思っています。
生 産 地 : 肥前・有田
製作年代: 江戸時代前期の終り頃~江戸時代中期の始め頃
サ イ ズ : 口径13.2~13.5cm(歪みがあるため) 高さ4.4cm 底径7.4cm
勇んで落としただけのことはありますね。
しかも、菊花形皿に菊花陽刻なんて、憎いではありませんか(^.^)
時代は、私も、そんなものだろうと思いました(いい加減な直感(^^;)。
まさに、年末の有終の美を飾るに相応しい品ですね。
この手は、一般には柿右衛門様式とされているようですけれど、柿右衛門様式の中のものでは早い時期のもの、古九谷様式から柿右衛門様式への移行期のものではないかと思った次第です。
落札した時点では、まぁまぁかな~と思ったのですが、見ているうちに、だんだんと良く見えてきました(^_^)
良い物だったように思います(自己満足)。5枚揃っていたら言うこと無しですね。もっとも、私にとっては、現実の話にはほど遠いですが、、、(笑)。
かなり珍品ではないでしょうか!?
このタイプで陽刻もあるんですね!
この縁の作りは本当に手が混んでいてとても好みです(^^)
色絵も金彩もよく残っておりとてもいいですね。
古美術交換会もこう言った良い物がでることがあるとなるとやはり足繁く通わざるをえませんね!
今年の締めにふさわしい品ですね(^^)
椿、菖蒲、アジサイは季節を現しているのでしょうか?・・結構良い古伊万里が出品されていて、それを逃さずゲットするあたり流石です。・・良い年越しになりそうでなりそうですね。
やはり菊花形の器に菊花の陽刻というのは類品を見かけない個性的な品ではないでしょうか。
文様の散らし方も形も、もう少し時代も下がる品とは違いますし
土も上質なものが使われているように思います
さすがにドクターさんの眼にかなった品、一味も二味も違います。
これ、発想は良かったのでしょうけれど、作るのに面倒でしょうし、その割には、クッキリとした文様が現れず、苦労する割には効果が少ないので、あまり作られなかったのでしょうね。
使用擦れがありますが、比較的に色絵や金彩も良くの残っていますから、大切に使われてきたのでしょうね(^_^)
私の行っている交換会は、たまに良い物が出ることがありますので、ついつい、足繁く通ってしまいます(^_^)
「骨董は足」と言われますものね。「犬も歩けば棒に当たる」ですものね(^-^*)
ありがとうございます(^-^*)
私も、買ってきてから漂白剤で洗ったりしましたら、より綺麗になり、ボデーの白さも、柿右衛門の乳白色が際立つようになって、色絵映りがよくなり、ますます気に入っています(^-^*)
「椿、菖蒲、アジサイは季節」とは関係無いと思います。
伊万里の場合、全く季節に囚われず、自由に組み合わせている場合が多いと思いますので、、、。
私の行っている交換会は、今では業者市となっていますから、良い物が出てくる場合があります。
そこを見逃さず、瞬時に判断して落札するには、やはり、長い間の経験も必要になりますね。
気合い、度胸、駆け引き、眼力等々、いろんな要素が絡みますから、、、。
「菊花形の器に菊花の陽刻というのは類品を見かけない個性的な品」ですよね。
当初は、「何でこんな菊花の鎬の面に陽刻などするのかな~」と思いましたが、これはこれでいいのかもしれませんね、、、。
ボデーの白も、漂白剤で漂白しましたら、より綺麗になり、柿右衛門の乳白色が鮮明となり、色絵が引き立つようになりました。
この色絵、特に赤色を引き立つようにボデーを乳白色になるように工夫したのが柿右衛門手であったことを納得させますね(^-^*)