北御牧会場での質疑応答

2012-02-10 15:46:10 | 議会活動
2月8日に北御牧公民館で開かれた舞台が丘整備事業の市民説明会における質疑応答の内容を下記に掲載します。文責は私にあります。

■ 専用のヘリポートを設けたらどうか

 高い防災機能を持った施設を目指す。道路が寸断されることを考え、高校のグラウンドの他に専用のヘリポートを設けたらどうか。太陽光発電は地震で破損した場合、自家発電はどうする。

斉藤総務部長 ヘリコプターの離発着にはかなりほこりが立つため、中央公園の芝生広場や明神池の芝生を利用することが多い。専用へリポートは限られた敷地の中で難しい。自家発電は本庁舎に設置する。72時間ぐらいは対応できる。

■ 地元の議員は賛成なのか反対なのか

 高校の建て替えについては具体的になっていないのか。市が応分に負担して行くのか。地元の市会議員はこれに賛成なのか、反対なのか。

橋本建設課長 社会資本整備交付金を活用する。県東深井線の延伸により東御清翔高校の管理棟と体育館、駐輪場がつぶれる。高校へは交付金から補償費として10億円を支出する。

柳沢議長 一人ひとりの議員が賛成か反対か意思表示するよう求められた。まずこれまでの経過を申し述べたい。舞台が丘整備計画は半世紀に一度の大事業だ。議会も一丸となってより良いものにするため取り組んできた。議会は研究委員会を立ち上げて市長に3度にわたって要望書を上げてきた。

昨年5月には本庁舎と新図書館の増改築工事契約が上程され16億312万円で可決した。12月議会にはアスベストの処理や耐震工事を強化すべきということで1億1700万円の増工が発生。工事費は17億2000万円に増額され議決した。

第2期工事はこれからだ。今日が最初だ。議会の中でも議論しているところだ。それらを踏まえて市は予算を出してくる。皆さんの意見を聞いて議会の中での議論と合わせて自分の意見を表明することになる。ここで賛否を述べる状況にはない。

■ 高校のことに口を出すほど市は余裕があるのか

 25億円から50億円に膨れ上がっていることに驚いている。無計画だ。巨大に膨れあがったのは行政の責任であり不誠実だ。あり方が問われている。普通に生活している人にとって考えられない。耐震はやらなければならない。第2期工事は交付金を充てて災害の拠点にするということだが、区や学校、病院など関係機関から意見を集約したのか。東御清翔高校の改修は県の仕事だ。なぜ市が校舎まで建替える必要があるのか。そんなに市は余裕があるのか。今後税収が減って行くのにそこまでして県に関わるべきなのか(拍手)。

飯島生涯学習部長 各地区の公民館があるのではないかということだが、それぞれ利用している。北御牧公民館は年間1万3千人、中央公民館は年間8万人が利用している。中央公民館の講堂は450席あり年間650回使われている。1回100人以上の利用は140回に及ぶ。なかなか利用できない。大きなイベントの時は駐車場や全体的なアクセスの問題、職員のサポートを考えると職員のいる施設の方が利用しやすい。150席の講義棟は固定席であり利用しやすい。

和田教育長 先を見据えて再開発を進めてきた。その中に道路がある。道路が高校の敷地にかかる。県立だから県がやるべきだとは思う。私は6年間東御清翔高校に勤務した。今回道路にかかる本館は老朽化し学習環境が良くない。子供たちや同窓会からも建て替えの要望が寄せられた。しかし県にお願いしたがかなわなかった。今回舞台が丘整備事業の中で高校がクローズアップしてきた。このタイミングを逃せば地元に1校しかない高校の改築は遠のいてしまう。

■ こんな時になぜあえて大きな事業をやるのか

 中央公民館の150人規模の講義棟や県東深井線は必要ないのではないか。各地区にはコミュニティセンターもある。よく話せば十分対応できるのではないか。道路はいらない。国の借金もGDPの220%だ。こんな時にあえてこんなに大きなことをやるのか。カネがあればいいが、なぜこんなにムリするのか。私はこれまで図書館も議会棟も十分だと言ってきた。介護保険料も上下水道料も高いのにこんなことにカネを使っていいのか。合併特例債は全国の人が出してくれたおカネだ。足るを知るという言葉、先憂後楽という言葉がある。1年に1度も行かないところにこんなにカネを使うのか。安心安全なまちとは介護保険料や上下水道料が安く暮らしやすいまちということだ(大きな拍手)。

市長 東御清翔高校を全体的に作りかえることはこれ以外にない。県がやるべきとは思うが、道路が通れば校舎がつぶれ体育館がなくなるので建て替えねばならず、県は同じテーブルにつくことになった。舞台が丘整備計画の中にこの計画が入れば10億円国からもらえる。最後の米百表をこのために使わせてほしい。介護保険料も水道料も独立した制度であり、他のおカネをまわすことは難しいが、1円でも安くなるよう努力したい。

■ 国破れて市庁舎が残ることにならないか

 良くなることはいいがおカネがあっての話だ。今生活に不安がいっぱいだ。国破れて庁舎が残るということになり反対だ。また説明資料の道路図に高校が書かれていない。補償料は東御清翔高校へ支払うということだが口頭での説明だ。資料には何ら書かれていない。きちんとした情報が提供されずにパブリックコメントを求めている。不十分な資料だ。再提出すべきだ(拍手)。

 高校への思い入れはわかるが市民の税金でやることだ。20年、30年先を見据えてということだが、40年、50年先人口は4割減る。必要ない。東御清翔高校への建て替え費用を出すことは賛成できない。各地域の高齢化問題の事業に力を入れてほしい(拍手)。

斉藤総務部長 東御清翔高校が表示していないのは市の敷地でなかったからだ。パブリックコメントはホームページに改善できるようにしていく。

五十嵐副市長 補償料が書かれていないということだが計画の段階だ。具体的には決定となってから補償料が決まる。現時点では数字が出ていない。

市長 資料に高校のことを書かなかったのは相手があり断定的に語れないからだ。事業が固まる前に早めに市民知らせるためだ。これで終わりではない。要望や意見は受付けているのでなるべく早く出していただきたい。高齢化社会への準備も進めている。破局を迎えないようにしたい。これを最後の米百表のハード事業だ。ご理解いただきたい。

■ 政治家の約束を簡単に破ってもらっては困る

 議会の代表質問で25億円で大丈夫かと確認している。部長も市長も25億円だと言った。ところが50億円だ。政治家としての約束は意外に簡単に破られるものだと思った。簡単に破ってもらっては困る。交付金はどこかがとればどこかが減る。復興にまわすべきだ。この事業に対する市民の負担は24億円。1世帯あたり23万円だ。1年間にすると1万円ちょっとだ。その1万円が支払えない家庭が出て来ている。

駐車場についてはもっと考えるべきだ。中央公民館の講義棟の計画もあまりに杜撰だ。講義などどこででもできる。北御牧中学校の音楽室はとてもいい。そこも使えるではないか。すべてオンラインにして使えるようにすべきだ。屋根の葺き替えやエレベーターの改修など最初からわかることだ。あまりに杜撰だ。もっと頭を突き合わせ、これでいいのか、これでいいのかと詰めて検討したのか。

市長 一般質問における回答を読み返してみた。確かに25億円と示した。重大な責務だ。25億円の枠内で行うと言っていた。市長として政治家として努力が足りなかったと言わざるを得ない。読めないことがあった。より良い計画になるよう努力を続けたい。負担が少なくなるよう国の支援を受けることも重要だ。交付金は被災地に行くわけではない。うちがやらなければ隣の市や町が使うことになる。交付金の獲得競争になっている。市長としてはやらざるを得ない。

 自治とは何か、自主自立である。いまの行政は使うことだけにはたけている。自主自立の精神をいかに持つかだ。悲しいかなとてもそうなってはいない。説明会で聞くというがあとは自分達の良いように進めてしまう。自治とは何か問い直してほしい。

五十嵐副市長 自主自立の精神を持って地方自治にあたることが大事だと言われた。私もそう思う。全体のバランスの中で自主自立を高めていくことが必要だ。災害に強いまちづくり計画も進めていかなければならない。

■ 中央偏重でなく、地域密着の仕事をコツコツやってほしい

 東御清翔高校の建て替えを思いやり予算でやるのはいかがなものか。道路を通すことが不可欠ならともかくやめてほしい。もっと地域の道に使ってほしい。防災の拠点もいいが地域のことにも目を向けてほしい。東御清翔高校へカネをまわすのではなく地元の生活に密着した仕事を小刻みにやってほしい。駐車場をつくってもあの建物の北側では雪が降ったらどうなるか。南側に立体駐車場にすればもっと安上がりだ。

 舞台が丘第1期工事は皆承知している。第2期工事についてはまだスタートだ。パブリックコメントは20日までだが、それをもとに見直したらどうか。しっかり聞いてしっかり対応してほしい。市長は限られる原資を分け合う伝道者であってほしい。皆があれもこれもといってはきりがない。そうはいってもといわなければ国が持たない。議員は白紙委任されたと思ってもらっては困る。市民の意見を聞いたことがあるのか。議会不要論もある。議員が問われる時代になっている。

25億円から35億円になったが、経営には5%ルール、10%ルールがある。5%ならしょうがない、10%を超えたら許さないということだ。会社の利益計画を壊すことになるからだ。こうしたことをチェックできる人材は市職員にいるのか。コンサルの話を鵜呑みにしてはならない(大きな拍手)。

■ 聞きっぱなしでは承服できない

 最後に聞かせてほしい。これだけ関心がある。これだけ聞いてどうするのか。住民投票をやるのか、アンケートをやるのか。このまま聞きっぱなしでは承服できない(大きな拍手)。

市長 25億円を精査できる能力が市にあるかといわれればないだろう。しかし多くの人に意見を出してもらって審議してもらった。コンサルをチェックできる機能をどのように入れるか費用対効果を考えねばならない。限界があった。能力が足りなかった。もっと地方に配慮してくれという点については今後担当と話して行く。駐車場については道路が開くことで防災拠点が仕上がる。全体の一つひとつについてはいろいろあるが、これらすべてができるものは今回の計画が最もいい。国から10億円を引っ張ってこれる。

賛成・反対両方ある。やはり選挙ではないか。2元代表制で首長と議員で精査して行く。住民アンケート調査は木曽町の町長がやることは聞いているが、計画がまだ固まっていない中でやることはどうか。意見をいただいた中でより良いものにして行きたい。

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2 コメント

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本当にごくろうさまでした (WATCH)
2012-02-10 23:10:33
北御牧会場が質問事項になっていたのでさすがにつかれたかと思っていたら今日質疑応答の内容がUP
されていたので、よくわかります。ありがとうございます。
皆さん、本質をついています。まず、市民の生活です。暮らし、福祉、年金、介護、教育ですよ。
教育長に不登校対策なにをやっているか聞きたいです。県立高の立替は、あなたの仕事ではない。自分のしごとお願いします。
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問題点がわかってきました (若林幹雄)
2012-02-11 05:36:20
watch さん。書き込みありがとうございます。58名にも及ぶ質問はこの問題を多面的に浮き彫りにしてくれました。私もこの説明会に参加することで問題の本質と市民の生の声に接することができ、とても有意義でした。市民参加とはこういうことをいうんですね。アップは大変でしたが得るものも大きかったです。
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