昨日の夜、北御牧総合庁舎で舞台が丘市民説明会が開催され、会場は120人の区民の皆さんで埋まりました。この会は2月1日から開かれてきた説明会を締めくくるものです。質疑応答では11名の区民の皆さんが発言され計画を厳しく問いただしていました。
特徴的だったことは参加していた地元選出の市会議員に対して、この問題に対する賛否を問う質問があったことです。会の終了直前にも議員がしっかりチェックしてほしいという発言もありました。あらためて市民の議員に対する厳しい目を感じました。
私は太陽と風の会のメンバーとともにこの間5回の市民説明会にすべて参加し、市民の皆さんの発言に耳を傾けて来ました。すべての説明会が終わって感ずるのは、市民の皆さんのこの計画は認められないという強い意志でした。
寄せられたおもな質問は以下のとおりです。
1、15億円もかけて県東深井線を延伸する必要があるのか。
2、県立高校の建替えになぜ市が金を出さなければならないのか。
3、駐車場は本当に足りないのか、立体駐車場など考えられないのか。
4、説明資料に高校の図が載っておらず、重要な情報が提供されていない。
5、新しく講義棟をつくらなくても地域の公民館を活用すればいい。
6、市民生活が苦しい中でハコモノに税金を投入することには反対だ。
説明会に参加された皆さんは600名あまり。発言された市民の皆さんは58名。そのほとんどが計画に対して批判的なものでした。この問題に対する市民の関心の高さを如実に物語っています。
これに対する市長の回答は「一つひとつのことを考えたら市民の皆さんの言うとおりだ。しかし総体としてこれらすべてを解決するためにはこの計画でなければならない。そうすれば国から10億円のカネを引き出せる」というものでした。
5回の説明会を実施された市職員の皆さん。ご苦労様でした。とりわけ市長は市民の圧倒的な批判にさらされ本当に大変だったと思います。しかし民意がどこにあるか明らかになったと思います。計画の根本的な見直しを求めるものです。
なぜこのようなすれ違いが生まれたのでしょうか。市長も市民もより良い街をつくろう、災害に強い街をつくろうという基本的な立場にそれほど違いはないでしょう。耐震改修を進める、使い勝手が良くなるように改良するということに反対する市民はいないと思います。
しかしそこから先が違ったのでしょう。市長はまず財源をどうするかと考えられたのでしょう。国や県の支援を得るためにどうするか考えるのは市長として当然のことです。そのための条件整備が舞台が丘第2期工事の眼目だったのです。
しかし市民はそのようなことは知るよしもありません。突然に道路の話が出て来て、県立高校に市税を投入すると言われ、あれよあれよと計画が進んでいくことに不安を掻き立てられたのです。またしてもハコモノかという反発もあったでしょう。
花岡市長にすれば「燕雀(えんじゃく)いずくんぞ鴻鵠(こうこく)の志を知らんや」(小さな鳥には大きな鳥の志すところは理解できない)の思いかもしれません。しかしそうであればあるほどよりていねいな説明が必要なのです。ひとりよがりにならずまわりの意見にも真摯に耳を傾ける努力が必要だと思います。市民説明会で出された市民の声をムダにしてはなりません。
4月には市長選挙があります。花岡市長は今週末にも出馬宣言をすることになるのでしょう。それに先立ちこの問題の方向性をきちんと示してほしいと思います。