ロシアのウクライナ侵攻による経済制裁により、ロシア材が日本に入って来なくなりました。
日本で主に使われるロシア材は、ラーチ(カラ松)と赤松です。
ラーチは構造用合板の単板として使われていますが、既に主力は国産のカラ松や杉になっています。
赤松は垂木として使われています。
ウッドショックの影響で、去年の一年間で既に二倍に値が上がっていたところ、さらなる苦境にたたされています。
そんな中、たまたま新国立競技場の下にやってきました。
中にはまだ入っていませんが、外周の真下から見上げると、垂木がびっしりと連続して縦格子に並んでいて圧巻でした。
こちらの垂木は国産の杉ですが…。
この外周の軒庇(のきびさし)は47都道府県の木材を使い、その産地の方角に向かって配置してあるそうです。
心憎い配慮ですね。
下からよく見てみると、断面に白いプレートが貼ってありました。
なぜでしょうか…。
材が割れて見た目を損ねるのを防ぐためでしょうか…。
この垂木は加圧注入処理して耐久性を高めてあると聞いています。
プレートを貼ることによって、木材とプレートとの間に雨が浸透し、乾きにくくなるので、かえって木材の劣化を速めてしまうような気がします。
さて、10年後にどのようになっているか、楽しみです。