月はそこにいる

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徒然なおはなし

2011-12-08 16:17:12 | days


昨日、市内の図書館に行ったらいつの間にか新しくCDコーナーが出来ていた。
決して多くないCDの1/4くらいが池波正太郎だったのでひきつけられるようにタイトルを見る。
剣客商売や梅安、鬼平に囲まれてエッセイ「散歩のとき何か食べたくなって」があり借りることにした。

車の中で聞きながら、朗読されていく内容を覚えている自分に気付くといかに読み込んでいたかをあらためて感じずにはいられない。
昔も今も銀座が好きなのは池波エッセイと、偶然にも銀座で働く機会を得られたことだった。
当時、畑違いだとわかっていても店に著者がふらりと寄ってはくれないかと思ったこともある。

自分の書くお話の流れや言い回しが時折池波氏のそれに似ていると思うことがある。
少し横道に逸れた話を延々としながら元の内容に戻っていく手法がそうだ。
これは不思議なことに最近気付いた。
池波氏はどんな些細なことでも必要とあらば徹底して書き加え、本文に戻り話に深みを持たせた。

ふと目頭が熱くなった。
池波正太郎が生きていたならもうすぐ卒寿を迎える。
生きて、もっと書いてほしかった。


サイトはなんとなくぐずぐずしています。
トリップものを一話完結で連載したいと思って準備中。
それと、自分でもこんなこと下書してたんだ・・・というようなフォルダが出てきてびっくり。
思えば、私も書いたサイト用フォルダの1/3は未発表。
初期のものは断片的に切り取って短編にしたり、エピソードをそのまま他のお話にしてみたり。
メカで言えば部品取りのようなことをしています。
「冬薔薇」はいよいよ結婚後の総太と聡依に戻ります。