無理しすぎたので肝機能障害で体が眠りを欲しがっています。でもやらなければならない宿題が溜まっているのでもう一頑張り。今回はゴマ粒大のトランジスタを測定する補助器具を制作しました。ゴマ粒測定器です。HMA-9500Ⅱのモジュールを修理するのに必要不可欠です。
上から ヒートクリップ、ゴマ粒測定器、チップトランジスタ、本物のゴマ粒
トランジスタは3本足の小豆大~大豆大が普通ですが、製品の小型化に欠かせないのがチップトランジスタと呼ばれるゴマ粒大のものです。これは、普通の豆粒大のトランジスタと中身は一緒というものが多く、基板に直付けするので放熱が出来ない短所があります。トランジスタの足も放熱に一役買っているのです。
ミニ基板の裏側拡大画像
このゴマ粒大のチップトランジスタは足が殆ど無いので、増幅率を測定するときに困ります。それで、チップトランジスタを固定するミニ基板を作りました。汎用の穴開き基板にコンデンサーの足の余りを3本取り付け、サンハヤトのシール基板を貼り付けたものです。このシール機版に、普通のトランジスタとチップトランジスタを変換するパターンがあるのです。
チップトランジスタを置いただけの表側拡大
問題は、チップトランジスタを固定する方法です。ゴマ粒大で足も短くて幅も0.5mm以下。おそらく0.3mm。3ヶ所の足をシール基板の中央にピッタリ合わせて、その上で固定しなくてはなりません。最初はソケットを考えたのですが、精度が確保できそうもないので、バネで抑えることにしました。しかし、このバネも難題。
その時にピコーンときたのが、トランジスタをハンダ付けするときに、トランジスタを熱から守るヒートクリップという冶具(やぐ)です。今まで一度も使わずに箱に入れていたもので、試しにこれでチップトランジスタを挟んでみたら見事に固定出来ました。
このようにヒートクリップで固定する
ミニ基板の足が太すぎてICクリップに入らないので手で支えて測定する
このようにしてミニ基板に固定したチップトランジスタを測定するわけですが、僕の測定器は7ピンのICソケットを使っています。測定器の自作記事では3ピンが多いのですが、僕はNチャンネルトランジスタとPチャンネルトランジスタとを同時に測定できるように、7ピンソケットを3ピンずつに分けて配線しています。中央のピンは使いません。
トランジスタの足は、左からE(エミッタ)、C(コレクタ)、B(ベース)という配置(アサイン)が多く、今回のチップトランジスタは逆向きで、左からB(ベース)、C(コレクタ)、E(エミッタ)という配置になっています。コレクタが中央というのは一緒なので、ミニ基板をグルリと半回転回せば問題なく使えます。
完成したもので早速測定してみましたが、残念ながらチップトランジスタの増幅率がNチャンネルとPチャンネルで異なり過ぎでした。これではコンプリメンタリーが取れません。トランジスタのコンプリメンタリーは男女の関係と同じで、ペアはホモの関係と同じです。なかなかピッタリと合うコンプリメンタリーは難しく、鈴商などで買って測定し直しです。
なお、今回測定したチップトランジスタは、2SA1121/2SC2618のコンプリで、これの普通の大きさが2SA673/2SC1213Aのコンプリです。今回は双方のランクが違っていたのが合わない原因でした。どちらもCランクが指定ですが、2SA1121の方だけ増幅率の高いDランクでした。他に、ソニーのTA-F3000に使われているチップトランジスタも測定したのですが、やはり新しいトランジスタはバラツキがなくてペアがたくさん取れます。
エフライム工房 平御幸
上から ヒートクリップ、ゴマ粒測定器、チップトランジスタ、本物のゴマ粒
トランジスタは3本足の小豆大~大豆大が普通ですが、製品の小型化に欠かせないのがチップトランジスタと呼ばれるゴマ粒大のものです。これは、普通の豆粒大のトランジスタと中身は一緒というものが多く、基板に直付けするので放熱が出来ない短所があります。トランジスタの足も放熱に一役買っているのです。
ミニ基板の裏側拡大画像
このゴマ粒大のチップトランジスタは足が殆ど無いので、増幅率を測定するときに困ります。それで、チップトランジスタを固定するミニ基板を作りました。汎用の穴開き基板にコンデンサーの足の余りを3本取り付け、サンハヤトのシール基板を貼り付けたものです。このシール機版に、普通のトランジスタとチップトランジスタを変換するパターンがあるのです。
チップトランジスタを置いただけの表側拡大
問題は、チップトランジスタを固定する方法です。ゴマ粒大で足も短くて幅も0.5mm以下。おそらく0.3mm。3ヶ所の足をシール基板の中央にピッタリ合わせて、その上で固定しなくてはなりません。最初はソケットを考えたのですが、精度が確保できそうもないので、バネで抑えることにしました。しかし、このバネも難題。
その時にピコーンときたのが、トランジスタをハンダ付けするときに、トランジスタを熱から守るヒートクリップという冶具(やぐ)です。今まで一度も使わずに箱に入れていたもので、試しにこれでチップトランジスタを挟んでみたら見事に固定出来ました。
このようにヒートクリップで固定する
ミニ基板の足が太すぎてICクリップに入らないので手で支えて測定する
このようにしてミニ基板に固定したチップトランジスタを測定するわけですが、僕の測定器は7ピンのICソケットを使っています。測定器の自作記事では3ピンが多いのですが、僕はNチャンネルトランジスタとPチャンネルトランジスタとを同時に測定できるように、7ピンソケットを3ピンずつに分けて配線しています。中央のピンは使いません。
トランジスタの足は、左からE(エミッタ)、C(コレクタ)、B(ベース)という配置(アサイン)が多く、今回のチップトランジスタは逆向きで、左からB(ベース)、C(コレクタ)、E(エミッタ)という配置になっています。コレクタが中央というのは一緒なので、ミニ基板をグルリと半回転回せば問題なく使えます。
完成したもので早速測定してみましたが、残念ながらチップトランジスタの増幅率がNチャンネルとPチャンネルで異なり過ぎでした。これではコンプリメンタリーが取れません。トランジスタのコンプリメンタリーは男女の関係と同じで、ペアはホモの関係と同じです。なかなかピッタリと合うコンプリメンタリーは難しく、鈴商などで買って測定し直しです。
なお、今回測定したチップトランジスタは、2SA1121/2SC2618のコンプリで、これの普通の大きさが2SA673/2SC1213Aのコンプリです。今回は双方のランクが違っていたのが合わない原因でした。どちらもCランクが指定ですが、2SA1121の方だけ増幅率の高いDランクでした。他に、ソニーのTA-F3000に使われているチップトランジスタも測定したのですが、やはり新しいトランジスタはバラツキがなくてペアがたくさん取れます。
エフライム工房 平御幸