平御幸(Miyuki.Taira)の鳥瞰図

古代史において夥しい新事実を公開する平御幸(Miyuki.Taira)が、独自の視点を日常に向けたものを書いています。

共同通信杯の馬場

2016-02-16 09:35:33 | Weblog
 ハートレーとスマートオーディンの2強が共に惨敗するという結果に終わった共同通信杯。特に、直線に入るやいなや戦意喪失したハートレーの敗戦は納得出来ない向きも多かろうと思います。

 前日のクイーンカップは、人気のメジャーエンブレムが単騎の逃げからレコード勝ち。ところが、雨が降って稍重の馬場になった共同通信杯は波乱。何が原因かというと、極めて特殊な馬場にあります。まず、インの1頭分だけが高速馬場という異様な作り。

 普通の高速馬場は、芝生のクッションが効いてスピードが出るものです。しかし、逆に芝生が剥げたり踏み固められたりして、固い土の露出したクッションの少ない高速馬場もあるのです。アメリカのダートは、日本の砂と違って土なのでスピードが出ますが、今回の共同通信杯もアメリカのダートのような馬場になっていたのです。だからインコースは馬鹿みたいに速いタイムが出る。


4コーナーの逃げ馬が通るところは土が露出しているのが分かる
左から2頭目のハートレーは土を蹴りあげている


 でも、芝が残っている外側は、逆にスピードが出ない遅い馬場になっています。今の寒い時期、日本の芝コースの多くは、日本の野芝の上に洋芝をオーバーシードした二重構造になっています。昔は野芝が枯れた冬枯れのターフで競馬をしていたのですが、見た目が良いので冬でも枯れない洋芝の種を上から播いて二重構造にした。

 洋芝は時計がかかるので有名で、札幌競馬場はヨーロッパと同じ洋芝だけでオーバーシードはしていません。だから、札幌記念を使って適正を見た上で凱旋門賞というプランも出てくるわけです。

 オーバーシードは最初はクッションが良いのですが、使い込んで上の洋芝が剥げてくると野芝が露出して硬い芝コースになります。洋芝は暑さに弱いので、春先に傷んで来ますから、中山コースの3月の弥生賞と4月の皐月賞では別コースのようになります。野芝が成長して洋芝の枯れた皐月賞のほうがスピードが出る。

 また、芝コースは芝の保護の名目で目土(めつち)を入れます。これが雨と相性が悪く、泥んこ馬場の原因となります。アメリカのダートと変わらなくなってしまうのです。このように、時計がかかる、いわゆる重い馬場が芝コースでも存在する。

 ところが、重い芝コースにめっぽう強い種牡馬がいて、たとえばゼンノロブロイ、マンハッタンカフェ、キングカメハメハ、クロフネ、シンボリクリスエス、ダイワメジャーなどは子供も重い芝で走る。反対に上品なディープインパクト産駒は重い芝が苦手の傾向にあります。

 共同通信杯を勝ったディーマジェスティはディープインパクトの子供にしてはちょっと変わった配合で、母父ブライアンズタイムはダートに強い馬を出す。祖母の父サドラーズウェルズはノーザンダンサー系の欧州チャンピオンサイヤーで、子のガリレオやモンジューなどで血の飽和が心配されているほどの人気種牡馬。サドラーズウェルズは底力があるけど重い。底力が良い方に出ると日本最強牝馬シーザリオの母父のような影響力を発揮します。重いほうが出るとスピード不足に泣く。

 今の東京芝コースはインの1頭分だけ芝が剥げて、パワー型有利の硬い高速ダート馬場で、だから前日のクイーンカップは、パワー型のダイワメジャーの子供が1番スピードの出る硬い土の上を通って楽勝した。このタイプは軽い芝だと切れ味で劣るから、スピード競馬になるオークスでは勝てないはず。

 共同通信杯は雨上がりで下が緩い。加えて暑くてオーバーシードした洋芝が剥げる。4コーナーから直線の外は、馬が蹴りあげた泥と剥げた芝生で、テレビ画面でも異様な光景になっていました。何処が芝コースなのか。ほとんど土のコースです。だから、軽い芝向きのハートレーは戦意喪失して走るのを放棄した。あるいは、成長期だから骨膜が腫れ、硬い土は痛かったのかも。


これだけ土埃が上がるのは珍しい
ダービーだと、シンボリルドルフやミスターシービー時代の2分28秒台の遅い時計となる馬場


 2着のイモータルと4着のリスペクトアースは、先に上げた重い芝向きのマンハッタンカフェ産駒。3着に突っ込んできたメートルダールもゼンノロブロイ産駒で重い芝向き。芝コースのバイアスが強すぎて、まともな競馬になっていないということです。

 おそらく、JRAはメジャーエンブレムが勝つようなインコースメチャクチャ有利の馬場を作った。それがハートレーに災いした。しかも、ハートレーは荒れた外を回るしかない外枠。更に、ハートレーに騎乗予定だった外人騎手が謎の制裁で騎乗停止。三馬鹿の横山に依頼。2番人気のスマートオーディンもイン向きではないし、何となく八百長臭いですね。馬場を作る段階から、枠順抽選まで不可解すぎます。JRAは組織的に八百長を仕組んでいるのではないですかね。

 このような疑いが嫌なら、馬場状態をもっときめ細かく発表すべきだし、枠順抽選はコンピューターによる抽選をやめてオープンにすべきです。

 もっとも、勝ったディーマジェスティは、ディープインパクトの子供にしては泥臭く根性を見せて走る。母系に入っているリボー、サドラーズウェルズ、という重厚な血が良いのかもしれません。何気に、大昔の皐月賞を勝ったアズマハンターの父ダストコマンダーが入っていて、人気馬に勝つ血になっているのかもしれません。ダストだけに土埃には強い (;^ω^)

 なお、ハートレー騎手変更の原因となった、降着したヴァンキッシュランも繰り上がり1着のレーヴァテインもディープインパクト産駒ですが、セレクトセールで1億9千万円でトーセン島川オーナーに買われたヴァンキッシュランは血統的に面白いです。母父ガリレオを通して、自身も子も凱旋門賞馬のアーバンシーという名牝を遡り、8代前にドナテッロが見えます。

 掲示板で、サンデーサイレンスの活躍馬はドナテッロが入っているという書き込みがありましたが、ヴァンキッシュランマカヒキはドナテッロが入っています。サトノダイヤモンドも7代前にドナテッロが入っています。

 他に、ディープインパクトにはハイペリオンやニジンスキーの血を持った肌馬が合うという説がありますが、ハートレーはドナテッロもニジンスキーもないので、血統的にはちょっと重厚さが足りないのかもしれません。

 なお、HA-7700の電源部の基板が完成したので掲載。町田のサトー電気が休みで川崎まで行って来ました。パターンをプリントするサンハヤトのシートが切れていたのです orz


溶かす銅箔面が少なかったから早くエッチング出来た (;・∀・)

    エフライム工房 平御幸
コメント (6)
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