昨年修理して読者が使っていたヤマハのパワーアンプB-2が調子悪くなりました。左からバチッという不連続の音が時々出ます。
トランジスタの脚に銀メッキが施されたタイプでは、大気中の硫黄で硫化して黒くなる銀マイグレーションが起こります。マイグレーションとは、渡り鳥を意味するミグラントのように、電子が隣の脚に飛んでしまう現象です。拡大すると分子レベルで飛び出したヒゲが見えるそうです。
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入力&スピーカー切替&ボリューム基板 1
これだけだと何が何だか分からない 癇癪起こる <`Д´# >
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入力&スピーカー切替&ボリューム基板 2
スイッチの動きを書き加えたもの(原図にLRを逆にしたミス発見)
ボリュームのinとoutの間に回転式抵抗が入る
この現象の他にも、入力のスイッチなどが怪しいので分解洗浄。リアパネルを外すので、ついでにスピーカー端子の交換も行いました。B-2の端子は小さくて太いケーブルが使えず、また2系統が上下ではなく左右に配置されるので間違いやすい欠点がありました。今回は、使用頻度の高いA系統を下にして端子も大きく、B系統は端子を小さくして上に配置し、下の端子へのアクセスに邪魔にならないようにしました。
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端子取り付け自体も工夫し、ショートしてはならないホット(+)側を両サイドにし、差込口も斜めからにしました。ショートしても大丈夫なアース(-)側は内側で、この配置は日立のアンプと同じです。とても豪華になりました。
古いアンプのスイッチは分解修理が良いのですが、バラして組み立てる過程で、スプリングが飛んで無くなったり、スライドする袴形のパーツが壊れたりします。画像↓を見てもらえば一目瞭然ですが、接点の両端に黒い酸化物(硫化物)がこびりついています。これを接点洗浄用のアルコールをつけ、綿棒で擦って落とします。薬局で売っている消毒用アルコールは純度が低いので、乾燥後に残った汚れで再度コーティングされるのでダメです。
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B-2の持ち主は、ワールド前に送ったLPプレーヤーの回転が変で、フリーの前に少し持ち直したと書いて来ました。真央ちゃんの演技もそのような展開で、後半に持ち直し。僕が押し付けたピエタの額も燻銀だったのですが、銀マイグレーションを暗示していたのなら驚きです。
なお、銀マイグレーションで雑音が出る原理ですが、先の電子の飛び移りとは別の要素もあります。トランジスタの脚深く侵食した銀マイグレーションですが、黒くなった銀は強い抵抗値を示します。抵抗が強いと電流は流れませんが、何かの拍子(トランジスタと同じ原理)に電流が流れることがあります。すると、電圧=抵抗値×電流なので、抵抗値が大きいと高い電圧が瞬間的に発生することになります。これがバチッのノイズとなるのです。接点の汚れた端子でも同様です。
エフライム工房 平御幸
トランジスタの脚に銀メッキが施されたタイプでは、大気中の硫黄で硫化して黒くなる銀マイグレーションが起こります。マイグレーションとは、渡り鳥を意味するミグラントのように、電子が隣の脚に飛んでしまう現象です。拡大すると分子レベルで飛び出したヒゲが見えるそうです。
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入力&スピーカー切替&ボリューム基板 1
これだけだと何が何だか分からない 癇癪起こる <`Д´# >
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入力&スピーカー切替&ボリューム基板 2
スイッチの動きを書き加えたもの(原図にLRを逆にしたミス発見)
ボリュームのinとoutの間に回転式抵抗が入る
この現象の他にも、入力のスイッチなどが怪しいので分解洗浄。リアパネルを外すので、ついでにスピーカー端子の交換も行いました。B-2の端子は小さくて太いケーブルが使えず、また2系統が上下ではなく左右に配置されるので間違いやすい欠点がありました。今回は、使用頻度の高いA系統を下にして端子も大きく、B系統は端子を小さくして上に配置し、下の端子へのアクセスに邪魔にならないようにしました。
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端子取り付け自体も工夫し、ショートしてはならないホット(+)側を両サイドにし、差込口も斜めからにしました。ショートしても大丈夫なアース(-)側は内側で、この配置は日立のアンプと同じです。とても豪華になりました。
古いアンプのスイッチは分解修理が良いのですが、バラして組み立てる過程で、スプリングが飛んで無くなったり、スライドする袴形のパーツが壊れたりします。画像↓を見てもらえば一目瞭然ですが、接点の両端に黒い酸化物(硫化物)がこびりついています。これを接点洗浄用のアルコールをつけ、綿棒で擦って落とします。薬局で売っている消毒用アルコールは純度が低いので、乾燥後に残った汚れで再度コーティングされるのでダメです。
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B-2の持ち主は、ワールド前に送ったLPプレーヤーの回転が変で、フリーの前に少し持ち直したと書いて来ました。真央ちゃんの演技もそのような展開で、後半に持ち直し。僕が押し付けたピエタの額も燻銀だったのですが、銀マイグレーションを暗示していたのなら驚きです。
なお、銀マイグレーションで雑音が出る原理ですが、先の電子の飛び移りとは別の要素もあります。トランジスタの脚深く侵食した銀マイグレーションですが、黒くなった銀は強い抵抗値を示します。抵抗が強いと電流は流れませんが、何かの拍子(トランジスタと同じ原理)に電流が流れることがあります。すると、電圧=抵抗値×電流なので、抵抗値が大きいと高い電圧が瞬間的に発生することになります。これがバチッのノイズとなるのです。接点の汚れた端子でも同様です。
エフライム工房 平御幸
スピーカー端子が2系統のものがあるとは知りませんでした。確かに左右にあるとよく見ないと間違いそうです。差し込み口が斜めで入れやすそうですね。洗浄用アルコールの純度は95%以上が必要でしょうか。
端子とフレームの燻銀がシンクロしていて驚きです・・・
一般的な2系統の場合は2系統同時に使えるので、一方はスーパーウーファーに使うこともできますが、B-2の場合は常に片方しか使えないのでダメですね。音色の違う二つのスピーカーを楽しむには良いですが。
洗浄用アルコールは サンハヤト ニューリレークリーナー電子機器用接点洗浄剤 RC-S201
http://www.amazon.co.jp/%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%83%8F%E3%83%A4%E3%83%88%EF%BC%88%E6%A0%AA%EF%BC%89-%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%83%8F%E3%83%A4%E3%83%88-%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%8A%E3%83%BC%E9%9B%BB%E5%AD%90%E6%A9%9F%E5%99%A8%E7%94%A8%E6%8E%A5%E7%82%B9%E6%B4%97%E6%B5%84%E5%89%A4-RC-S201/dp/B002P95IC4
これで洗浄しても画像のように端に汚れが溜まります。スイッチを外して、袋に入れたアルコールのプールでガチャガチャさせるか、分解して綿棒で取り除くしかありません。これとは別の接点復活剤は長期的に見るとトラブルの原因となるので、極少量しか使いません。
なお、眠れない夜は追加した基板のパターンを追いかけると眠くなります。
修理お疲れ様です。
基盤の迷路は確かに眠くなりそうです。
私もいずれは修理ができるようになりたいですが、
あれもこれもやると全部中途半端になりそうなので、
いまは自分のできることに集中したいと思います。
アンプ修理は知識では無理なので、簡単なものから徐々に複雑なものへステップアップする気持ちが大切です。無理すると壊すだけになりますから。
アンプ修理は臨床の世界で、トラブル一つ一つがノウハウとして蓄積されます。回路図も修理しているうちに意味が分かってきます。
アンプ修理は四方から作業できるように、専用のターンテーブルがあれば便利です。回転式椅子の上半分を台に改造すれば良さそうです。