ヨーロッパ科学芸術アカデミーのシンポジウムに参加するためにザルツブルグ滞在中です。会場のザルツブルグ大学法学部のそばの大聖堂に今朝参詣しましたが、側廊の装飾聖像群の中で最も多くの信者の蝋燭が捧げられていたのは聖セバスチャンの殉教図でした。彼はヨーロッパのどこでも礼拝されているし、多くの人の洗礼名にもなりました。ローマ皇帝への忠誠よりもキリストへの忠誠を優先したため、殉教したこの勇敢な兵士の物語は、黒死病を癒す聖人となるなど様々な伝説を生み、戯曲にもオペラにもなりました。ローマ時代のキリスト教徒の兵士の殉教の物語がなぜこれほど多くの人の心を捉えたのか。日本の宣教師到来後にキリスト教に改宗した武士たちの殉教と比較すると、そこには風土と歴史の相違を超えた何か変わらぬものがあるということを実感した次第です。
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