弓の素材に櫨が使われているということに関連して
以前のエントリで「通し矢」という行事が
江戸時代にさかんに行われていたと書きました。
その「通し矢」を描いた漫画がありました!
平田弘史著「弓道士魂」です。
藩の名誉欲のために、過酷な条件の中で
命を懸けて挑戦していく藩士たちの
凄まじい姿が描かれていて、とても興味深く読みました。
ただ…、私は弓の素材の話が出てこないかな~?と
期待していたのですが、
主に射手の人生や、師範との関係に視点がおかれていたので、
弓師や矢師のことは、射手に合わせて改良を行ったという記述のみで
どこをどう改良して、よく跳ぶようになったかとか
具体的な記述がなかったのがちょっと残念でした。
三十三間堂の全長120mを庇にも縁にも当てずに
手前から向こうまで通す「通し矢」。
最初に浅岡平兵衛が通した51本から、
最終的には和佐大八郎の8132本にまで伸びた記録は
「通し矢」のためだけに修行を積んだ
射手たちの技術の向上によるものが大きいとはいえ、
それを支える弓や矢、弦など、それぞれの品質が
飛躍的に向上したためでもあります。
特に弓の製作工程は、その技術の向上に伴い複雑化し
真竹の切り出し→弓竹の油抜き・乾燥→
削り→打ち込み→張り込み→仕上げ→握束
と、7段階のそれぞれに長い経験と熟練した腕が要求されます。
「通し矢」はこうした高度な技術者たちを抱えた
一大プロジェクトでした。
現代で再現することはとても叶わぬ夢ですが
射手ばかりでなく、弓師や矢師たちの姿をも想像すると、
当時の人々の様子が、より鮮やかに思い浮かびます。
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江戸時代にさかんに行われていたと書きました。
その「通し矢」を描いた漫画がありました!
平田弘史著「弓道士魂」です。
藩の名誉欲のために、過酷な条件の中で
命を懸けて挑戦していく藩士たちの
凄まじい姿が描かれていて、とても興味深く読みました。
ただ…、私は弓の素材の話が出てこないかな~?と
期待していたのですが、
主に射手の人生や、師範との関係に視点がおかれていたので、
弓師や矢師のことは、射手に合わせて改良を行ったという記述のみで
どこをどう改良して、よく跳ぶようになったかとか
具体的な記述がなかったのがちょっと残念でした。
三十三間堂の全長120mを庇にも縁にも当てずに
手前から向こうまで通す「通し矢」。
最初に浅岡平兵衛が通した51本から、
最終的には和佐大八郎の8132本にまで伸びた記録は
「通し矢」のためだけに修行を積んだ
射手たちの技術の向上によるものが大きいとはいえ、
それを支える弓や矢、弦など、それぞれの品質が
飛躍的に向上したためでもあります。
特に弓の製作工程は、その技術の向上に伴い複雑化し
真竹の切り出し→弓竹の油抜き・乾燥→
削り→打ち込み→張り込み→仕上げ→握束
と、7段階のそれぞれに長い経験と熟練した腕が要求されます。
「通し矢」はこうした高度な技術者たちを抱えた
一大プロジェクトでした。
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