松山櫨(はぜ)復活奮闘日記

失われてしまった松山櫨の景観を復活させようと奮闘していく日々の記録。

的前に立つ 前編

2007-11-27 21:42:27 | 和弓と櫨
画像は中学生が行っている的前での射の様子です。

射手が弓を引く位置を「射位」と呼び、ここから的まで28mと決められています。
的は直径36cmもあるのですが、なんだかとても小さく見えますね。

射位から的までの間を「矢道」と呼び、通常はすっきりした芝生か、
小石・砂利などが敷かれています。

的が設置されている土の小山を「安土」と呼び、いつも弓を始める前に
水を撒いて湿気を与えています。
的を置きやすく、また、突き刺さる矢を痛めないように柔らかくすることと、
土を湿らせて黒くすることで的を見やすくするためです。

一般に使われている的は「霞的」あるいは「星的」ですが、
ここでは真ん中が白い「霞的(かすみまと)」を使っています。

この的前に立つまで、徒手練習やゴム弓練習、巻き藁練習がある上、
入場から退場までの所作を覚えなくてはなりません。

私は何度も他の方の射を見る「看取り稽古」をしていましたが、
やっぱり細かい所作は、見ているのとやってみるのとじゃ大違い。
先輩や先生のマネをしながら、キョロキョロと不穏な動作でやることになりました。

「巻き藁の通りにすればいい。」との言葉に支えられ、
胴造りして矢を番えます。
弦調べ、の調べをしながら、
心と呼吸を落ち着けないといけないんですが、
私の場合、全然落ち着きません。
ただ、ひゅるるっと見てるのか見てないのかわかんないような視線を泳がせただけです。

そしていよいよ物見。
ああ、的が小さいなぁ。
あんなとこまで矢が行くんだろうか。

私はゆっくりと弓を打起しました。

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