縁側でちょっと一杯 in 別府

東京から別府に移住してきました。
のんびり温泉に浸かり、美味しい魚で一杯。
夢に見た生活を楽しんでいます。

ディズニーはお好き?

2006-06-09 23:54:00 | 芸術をひとかけら
 今日は101回目か、ん、101、『101匹わんちゃん』だ、と思った。
が、書けない。なんとなく知ってはいるが、あまり詳しくは知らない。ディズニーの話はこうしたパターンが多い。ピノキオ、ダンボ、バンビ等々、小さい頃に見たり聞いたりしたものの、それっきりご無沙汰だからだ。

 しかし、ここ十数年でディズニー映画の傾向は少し変わったと思う。アニメは子供の物といったイメージが薄れたのだろうか、観客として大人も意識したアニメが作られるようになっている。
 我が家では一時そんなディズニー・アニメがブームとなり、『アラジン』、『ライオン・キング』、『ノートルダムの鐘』、『ムーラン』など、たて続けに見たことがある。このブームの中での最高傑作は、何といっても『美女と野獣』である。

 『美女と野獣』の原作はフランスの18世紀の童話である。フランスの詩人、小説家そして映画監督として有名なジャン・コクトーが映画化したことから有名になった。
 ディズニーの『美女と野獣』は、原作にディズニー風の味付け、つまり夢と希望や愛が感じられるようなストーリーに変え、素晴らしい映画に仕上げている。なんとアニメでありながら、あの『羊たちの沈黙』とアカデミー最優秀作品賞を争ったというのだから驚きだ。

 何よりも歌が素晴らしい。タイトルの「Beauty and the Beast(美女と野獣)」は勿論、オープニングで主人公の性格や物語の背景などを説明する「Belle(朝の風景)」。前者は甘く、かつ切なく、一方、後者は軽快な歌で、これからどんな話が始まるのかとの期待感を持たせる歌だ。
 そして映画の一番の名曲は楽しく、とっても愉快な「Be Our Guest(ひとりぼっちの晩餐会)」である。野獣が王子様だったというのは皆さんご存知かと思うが、王子の召使達も魔法で姿を変えられていた。ろうそくだったり、ティーポットだったり、時計だったり、と。そんな召使達が久々のお客様、主人公のBelleを屋敷に迎え、嬉々として食事やもてなしの準備をしながら歌うのが、この「Be Our Guest」である。実写では無理だろうが、アニメの利点を最大限に活かし、ティーポットやろうそくが歌い踊る、大変ユーモラスな曲である。
 ディズニーの名曲といえば、『ピノキオ』の「When You Wish Upon a Star(星に願いを)」や『メリー・ポピンズ』の「Chim Chim Cher-ee(チム・チム・チェリー)」が思い浮かぶが、この「Be Our Guest」はこうした曲にまったく引けを取らない。曲の楽しさ、思い出すと思わず微笑んでしまう、という点ではこの曲が一番である。

 ミュージカルとして『美女と野獣』を見るもよし、愛の力、愛の起こす奇跡の物語として見るもよし。いずれにしろ、ちょっと元気をもらいたいとき、ロマンチックな心を取り戻したいときにお勧めの映画だ。