縁側でちょっと一杯 in 別府

東京から別府に移住してきました。
のんびり温泉に浸かり、美味しい魚で一杯。
夢に見た生活を楽しんでいます。

猫も歩けば温泉にあたる

2024-07-07 11:13:12 | 別府の話
 別府の町でよく見かけるものといえば、まずは“温泉”。
 ご存じの通り、別府は源泉数、湧出量とも日本一の温泉の町。温泉が多いのは当たり前。ただ別府が他の温泉町と大きく違うのは共同浴場の数である。なんと100軒以上もある。「鉄輪むし湯」や「竹瓦温泉」のように観光客に人気の共同浴場もあるが、その多くは地元民のための小さな共同浴場である。地区の公民館と共同浴場がセットになっているケースが多い。
 そして市民向けの共同浴場は料金が安い。だいたい100円とか200円である。市営では無料のところもある。このため別府市民は皆近所に行きつけの温泉を持っている。また贅沢なことに共同浴場のほとんどは源泉掛け流し。よって「水はもったいないからお湯(温泉)を使う」は別府市民の常識。こんな町、他にあるだろうか。

 次に思い浮かぶのは“病院”。
 どこの町でも美容院は多いが、別府は病院も多い。別府の人口は11万人で25の病院がある。日本医師会の資料(JMAP)によると、人口10万人あたりの病院数は、全国平均6.43に対し別府は21.68。つまり、別府には全国平均の3倍以上の病院がある。おそらくこれは別府が温泉の町だからだろう。古くから温泉療養や湯治が医療と結びつき、病院が集まったのだと思う。

 そして“猫”。
 別府の町には猫が多い。野良猫ではなく地域猫。地元の皆さんが猫のエサやり、トイレの管理から不妊・去勢手術を行うなど、猫の支援、管理を行っている。市もこうした市民の活動を支援している。別府は猫たちが守られ、安心して(?)暮らせる町なのである。
 また猫が多いのは温泉の恩恵もあると思う。別府には地熱や温泉の排水で地面の暖かいところが結構ある。実際鉄輪では道路のいたるところで排水口から湯けむりが出ている。こうした温泉の温かさが猫を冬の寒さから守るのに一役買っているに違いない(因みに鉄輪では冬でも蚊がいる)。

 観光は勿論のこと、様々な温泉の恩恵を受け、温泉とともに暮らす別府である。


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