25時間目  日々を哲学する

著者 本木周一 小説、詩、音楽 映画、ドラマ、経済、日々を哲学する

IT だけが指標ではない

2019年11月19日 | 文学 思想
 アメリカのGAFA(どうしてマイクロソフトとツイッターが入ってないのかわからないが)、中国のBAT、さらに控える15億人のインド。第三極を作ると、ヤフージャパンとラインが合併するという。もう遅いのではないかという気がする。パソコン、スマホ、タブレットにはユーザーがいて、ユーザーが便利なように、安全に使えるように絶えず更新されている。GAFA はそうである。マイクロソフトはもう度外視しなければいけないかもしれない。OSで独り勝ちしてしまっている。とにかくウィンドウズがないと始まらない。まず、これに対抗できるのがアップルである。中国、インドでも制作は可能である。
 グーグルもアマゾンもOSに乗っている。
 このグーグルは、検索エンジンとしてのグーグル。広告屋としてのグーグル、アプリを作らせるためのプログラミング道具を提供するグーグルなどなどいくつもの側面があって世界を席巻している。
 ホームページを作って載せるにもグーグル。それを広告するのもグーグルであり、アプリを作って売るのもグーグルなのだからもちろんLineアプリもグーグル無くして考えることができないものである。もちろんアップルのiOSにも二股かけなければならない。

 アプリが売れたらその30%はグーグルが持っていく。なににせよ、作る場合でも、売る場合でも、宣伝する場合でもグーグルがお金を吸い上げていくのである。
 20年前はヤフーとグーグルはライバルの検索エンジンだったのが、今やヤフーもグーグルの手のひらの上でやっているという感じである。つまりグーグルは一ランク上にあり、このランクに対抗できるのは中国かインドしかないだろうとぼくは言いたいのだ。
 昔日本は驚くほどちっちゃい物を作って絶賛されたが、世界をひとつの網で掬いとろうとする発想はなかった。NTTの携帯機能もすごかったが日本を出ることはなかった。
 日本は1995年あたりからに金融ドタバタ自由化、護送船団方式の終了以降、次の産業を産み出すことができなかったのだ。ソニーは先駆けてソフト産業にも行こうとしたが、製造業から脱することができなかった。長い停滞の時期が今も続いている。すでにIT関係は3周遅れとも言われている。追い付け、追い越せというのではない。GAFAやBATは何を生み出すかだ。大いなる分断、格差なのか、社内共産化なのか。中小企業は維持できていくのか。
 IT力だけが指標ではない。そこのところにぼくはまだ期待するのだ。
 5Gの時代がはじまろうとしている。人間はどのような未来を描いているのだろう。