エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

百日紅

2012年08月20日 | ポエム
中村草田男の句をもって、百日紅の本質を詠う句は嚆矢とする。



 さるすべりラヂオのほかに声もなし 草田男



である。
誠にこの句を越える事は不可能に近い。

この百日紅は、2010年のこの時期にブログで紹介している。
二年前であるけれど、その解釈は変わっていない。
ぼくは進歩していないのである。







「生き物の喘ぐ昼なり百日紅」







ぼくが詠む百日紅である。
ところで、今日の雲も素晴らしかった。



真綿がプカリプカリと浮いていた。



午後遅くなって、雲の峰が湧きあがった。
だがしかし、今日の雲は綿菓子のようでもあり、心が少しだけホッとしたのである。



      荒 野人