時雨るるほどの蝉の声である。
芭蕉翁は、
閑さや岩にしみ入蝉の声
と蝉時雨を詠んだ。
閑けさに蝉時雨を対比したのである。
だがしかし、ぼくは平凡な感性しか持ち合わせていないからだろうか、煩いとしか感じない。
悲しい!
それにしても万緑は黒い。
おどろおどろしている。
「かくかくと蝉の一生時雨れたる」
「蝉時雨ここぞとばかりの七日間」
昨日、落ち蝉を見た。
もう秋なのである。
前記の芭蕉翁の句は・・・。
「岩に巌を重て山とし、松栢年旧土石老て苔滑に、岩上の院々扉を閉て物の音きこえず。岸をめぐり岩を這て仏閣を拝し、佳景寂寞として心すみ行のみおぼゆ。」
の文に続くのである。
綺麗な・・・綺麗としか言いようのない夕景であった。
こうした秋夕焼けを読みたいものである。
夕焼け雲は、何を語るのか!
じっくりと対話しなければ、イマージュは湧いてこない。
だから、俳句は難しいのである。
荒 野人
芭蕉翁は、
閑さや岩にしみ入蝉の声
と蝉時雨を詠んだ。
閑けさに蝉時雨を対比したのである。
だがしかし、ぼくは平凡な感性しか持ち合わせていないからだろうか、煩いとしか感じない。
悲しい!
それにしても万緑は黒い。
おどろおどろしている。
「かくかくと蝉の一生時雨れたる」
「蝉時雨ここぞとばかりの七日間」
昨日、落ち蝉を見た。
もう秋なのである。
前記の芭蕉翁の句は・・・。
「岩に巌を重て山とし、松栢年旧土石老て苔滑に、岩上の院々扉を閉て物の音きこえず。岸をめぐり岩を這て仏閣を拝し、佳景寂寞として心すみ行のみおぼゆ。」
の文に続くのである。
綺麗な・・・綺麗としか言いようのない夕景であった。
こうした秋夕焼けを読みたいものである。
夕焼け雲は、何を語るのか!
じっくりと対話しなければ、イマージュは湧いてこない。
だから、俳句は難しいのである。
荒 野人