春は、恋の季節だというのか!
蓋し、当然である。
春の深まりは、舗道を見るだけで分かる。
赤く染まるのである。
「蕊降る候」である。
妖しく胸ときめかす赤である。
シューマン詩人の恋.wmv
シューマンの歌曲は、大好きである。
詩人の恋も良い。
ミルテと薔薇の花も良い。
リーダークライスも良い。
押さえた音調で、だがしかし高らかに歌い上げる歌曲が好きなのである。
イタリア歌曲のように、突き抜けない。
内面に沈殿するのである。
しっとりと歌い上げる、バリトンが良い。
いま、シューマンを聴きながら、沈殿している。
外は雨が降っている。
雨音とピアノと良くコントロールされたバリトンが同時に聞こえる。
昼、タンポポが黄色で蕊の赤さを中和するかのようだった。
「蕊降った日の舗道ゆくネコ静か」
そういえば、一昨日満月だった。
けれど、朧だった。
朧月夜・・・美しいオマージュだ。
どうして,日本語はこんなに美しいオマージュを紡げるのか。
その答えは、ある。
あるけれど、今は語らない。
蕊の降る舗道をネコが過った。
抜き足である。
何を狙うでも無く、そっと歩いていった。
滝沢修が迫真の演技をすると、こうした気配を生み出したものだった。
荒 野人
蓋し、当然である。
春の深まりは、舗道を見るだけで分かる。
赤く染まるのである。
「蕊降る候」である。
妖しく胸ときめかす赤である。
シューマン詩人の恋.wmv
シューマンの歌曲は、大好きである。
詩人の恋も良い。
ミルテと薔薇の花も良い。
リーダークライスも良い。
押さえた音調で、だがしかし高らかに歌い上げる歌曲が好きなのである。
イタリア歌曲のように、突き抜けない。
内面に沈殿するのである。
しっとりと歌い上げる、バリトンが良い。
いま、シューマンを聴きながら、沈殿している。
外は雨が降っている。
雨音とピアノと良くコントロールされたバリトンが同時に聞こえる。
昼、タンポポが黄色で蕊の赤さを中和するかのようだった。
「蕊降った日の舗道ゆくネコ静か」
そういえば、一昨日満月だった。
けれど、朧だった。
朧月夜・・・美しいオマージュだ。
どうして,日本語はこんなに美しいオマージュを紡げるのか。
その答えは、ある。
あるけれど、今は語らない。
蕊の降る舗道をネコが過った。
抜き足である。
何を狙うでも無く、そっと歩いていった。
滝沢修が迫真の演技をすると、こうした気配を生み出したものだった。
荒 野人