=118 ~木の因数分解~(家具工房つなぎブログ)

南房総でサクラの家具を作っています。ショールーム&カフェに遊びにおいでください。

50年の森の番人

2009年03月02日 | 【出張】木を感じる旅~西日本編~
国道からの長い坂道を登りきった鹿児島県照葉樹の森ビジターセンターで迎えてくださったのが、山口所長でした。
優しい笑顔ながら動きはキビキビ、照葉樹とこの施設について、展示物を交えながらご丁寧に説明頂きました。
山口所長は、営林署時代から森に携わって50年余りのベテラン中のベテランで、今はこの「森林生態系保護地域」、「自然環境保全地域」、「天然記念物」の3重の指定を受けている西日本最大級の照葉樹原生林「照葉樹の森」を守っていらっしゃいます。

照葉樹とは、
常緑広葉樹の葉が厚く光沢がある樹木の種類で、ヒマラヤ南斜面から中国雲南省、台湾を横断し日本の太平洋側まで及んでいる一帯に見られ、古くから人類の生活に貢献してきた林であり、照葉樹文化圏と言われる場合もあります。
主な樹木は、タブノキ、イスノキ、アカガシ、クスなどです。

センターの中は、そんな照葉樹文化を学べる施設になっています。

◆樹齢500年余りのスダジイと楽器のオブジェ


◆展示パネルは等身大の見開き式で、まるで自分が大きな本をめくって読んでいくような感覚でワクワク。


◆山を歩いた人が自由に書き込めるボード


◆いろいろある「どんぐりの仲間」


そして予習を終えたところで、いざメインの森散策へ。
「どのくらいの時間がかかりますか?」
と山口所長に聞いてみると、
「だいたい2時間半かね。片道で。でもあなたは健脚そうだからもっと早く回れるよ」

「えー、2時間半!しかも片道。ほとんど一日かかるじゃん。しかも俺夕方に宮崎で約束があるし」
と困惑したが、
「しょうがない、ここまできたら登るしかない。飛ばして歩き3時間で帰ってこよう」と決意。

さっそく山道を早歩きで歩き登山道の入り口へ。
「えー、マジでぇ!」
登山道と聞いて多少整備されているかと思いきや、その道はまるで獣道。場所によっては道なき道を進むことに。これでは飛ばせそうもない。
はっきり言って、原生の照葉樹をナメていたことを自覚する私。

◆登山道入って1メートル。早々に行く手を遮るように木がとおせんぼ。


◆せせらぎの中を歩くと言えば聞こえはいいが。道はどこ?


◆「山のヒトデ発見!」


◆自然石展望台から太平洋を望む。


◆森は太古のようなコケ三昧



途中で「もうイヤ」と思いながら、どうにか3時間強で下山してきました。
山の道は歩くだけでも超大変!
道の中には段差があまりに大きく木で階段を組んであるところがありましたが、「この階段を作るために、ここまで資材を持ってきた人って大変だなー」と感慨にふけったり、
途中に落ちていた大木を見て、
「この丸太は材に使えそうだけど、果たして誰が麓まで運ぶんだ?
材木って使えるようになるまでホントたくさんの苦労があるんだなー」と思いました。

ビジターセンターでは、
山口所長が午前と同じ優しい笑顔で迎えてくれ、暖かいお茶を入れてくださいました。
「あ~、美味い」
一杯のお茶ですが、山登りで疲れた体にじんわりと山口所長の暖かさが伝わってくる最高の一杯でした。

山口所長のお話からは、変に卑下した林業の悲観論はありませんでした。
しかし、今後は木材の利用だけでなく、山の保全や二酸化炭素の固定、さらには木の文化という森の多重機能をうまく伝えていかなければとおっしゃっていた。そのためには森で働く人がもっと増え、またその人達の生活を経済的に支えられるような施策を国が行っていく必要があるとおっしゃっていました。

整備までに7年の歳月がかかったこちらの「照葉樹の森」は、今後も山口所長によって守られていくに違いない。

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畑から湯気?

2009年03月02日 | 【出張】木を感じる旅~西日本編~
これ朝もやって言うの?

幻想的できれいなら、どうでもいいです。

車を停めて、ついパチリ!
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仲睦まじく1200 年

2009年03月01日 | 【出張】木を感じる旅~西日本編~
もちろんそんな長い間、ラブラブ仲良しであったわけでなくケンカもあれば別れの危機もあったでしょう。しかし1200年もの長い時間を経て、なおかつこの二本が腐ったり虫に食われたり病気になったり、人に切り倒されることなく健在なことはあっぱれです!
一本の木ではありませんが、二本で一本、夫婦銀杏とさせて下さい。

★福山の夫婦銀杏

福山町(鹿児島県)
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鹿児島市民になるには「うどんの早食い」

2009年03月01日 | 【出張】木を感じる旅~西日本編~
桜島フェリーに乗った鹿児島県人であれば必ずしなければいけないことがあるそうです。

それは船上でのうどん完食。

フェリーの中にはしっかりと「うどんコーナー」と書かれた一角があります。

そこでうどんを注文し、わずか15分という乗船時間の中で食べること。

そういえば、
「この前なんか、ぜんぜん時間がなくなって必死やった」
とT君といった居酒屋のお姉さんが怒っていました。
さらに、ママさんと
「かきあげを入れて、別にいなりを食べないといけない」
とか
「月見にしないと」
と言い合っていました。
各人譲れないものがあるようです。

私は桜島フェリーうどんビギナーですから無難にかけうどん。

でも、さつまあげが必ず入っているところが薩摩の国です。

「あ、もう着きそうだ!」
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豚骨ラーメンに負けぬ濃厚なおつきあいを!

2009年03月01日 | 【出張】木を感じる旅~西日本編~
ベトナムのカットバ島というマイナーな小島で出会ったTくんとモンゴルのウランバートルの安宿でまさかの再会を果たしたのが2年前。
鹿児島のTくんとは難しいと思われていた国内での再会がついに実現しました!
しかもT君宅宿泊です。
ベランダからは鹿児島の命、桜島を正面に見据える絶好のロケーション、最高です。

温泉に鹿児島料理、そして
海外旅行帰りのTくんも飢えていた鹿児島ラーメンへ。

鹿児島は漬物が豊富で、ラーメンのお供に必ずつくんだとか。
さっぱりトンコツの鹿児島ラーメンとは反対に、Tくんとは今後もこってり濃厚なおつきあいをさせて頂きたいと思います。
2日間ありがとう!
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桜島ランド

2009年03月01日 | 【出張】木を感じる旅~西日本編~
T君のお薦めで、海辺に広がるドルフィンポートでさつま揚げをお土産に買っていた。

すると、突然桜島が噴火!

「おー、ラッキー」
と思って必死に携帯カメラでシャッターを切る私は少し興奮気味。

がしかし、傍らのTくんをはじめショッピングセンターにいる人々はさして気にもとめていない。
「あぁ、また噴火したの」
って感じ。

そんな人達とショッピングセンターに流れる軽快なBGMに包まれていると、
まるでここがひとつの遊園地「桜島ランド」のようで、
USJのようなアトラクションが噴火させているような、そんな気にもなってくるので不思議です。
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鹿児島の情報発信地はお辞儀で始まる

2009年03月01日 | 【出張】木を感じる旅~西日本編~
マミーさんに紹介してもらった

SNSカフェ(SNSから生まれたリアルコミュニティ)
からさらに発展した
リアルカフェ

ネットのお知り合いの皆さんが、実際に気軽に集まれるカフェです。

オーナーはめいさん。
しかし、メンバー全員が主役。
のはず。

だってお店も、メンバーの大工さんや電気屋さん、いろんな方々の手作りなんです。
お昼に行った今日もたまたま、おそうじ屋さんの「ケッコウ仮面さん」が熱心にエアコンを掃除されていました。

「めいさんカフェはフランクで楽しい場。だから偉そうにふんぞり返った人は入れないんです」
とケッコウ仮面さんが説明してくれたとおり、
お店の入り口の高さが低く、皆頭を下げてお辞儀をしながら入らなければならない。
「しかも、そうやって入ると、ちょうど店内で座ったいる方々と目線があって仲良くなれるきっかけにもなるんですよ」
と教えてくれた。

鹿児島の風がここから起こっている感じがします。
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鹿児島名物?

2009年03月01日 | 【出張】木を感じる旅~西日本編~
鹿児島の子供には大事な仕事がある。それは北国の雪かきならぬ火山灰集め。そしてこの収集指定場所に持ってくるんだって。
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すでに木ではない!

2009年02月28日 | 【出張】木を感じる旅~西日本編~
昔から狐が数百年生きると妖狐になるとか、鯉が滝を登ると龍になるとか言いますよね。

この木、すでに木ではありません。

蒲生の大楠

国の天然記念物にあやかろうと立ち寄ったのですが既に夕闇が。

根周り33.57メートル
高さ30メートル

です。

どのくらい太いかというと、木の中に空洞があり、そこが畳8畳くらいの広さで、トトロの棲家みたいといわれている。
残念ながらトトロの棲家は封鎖されていましたが。

ボコボコとした根周り、コケが生えているその物体はもう木でなく、何か超越して違う生き物に昇華されたようでした。

圧倒です!
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人の交差点「マミーズカフェ」

2009年02月28日 | 【出張】木を感じる旅~西日本編~
何かに引き寄せられるかのように立ち寄った「道の駅垂水」の向かいにあるマミーズカフェ。
野菜ソムリエのマミーが野菜ジュースのワゴン車販売からスタートしたお店。

いつどこから会話がスタートしたのかわからないくらい、気がついたらマミーと仲良くなっていて、鹿児島の地域SNS『NikiNiki』に登録することになっていました。そのくらい人と仲良くなるのが上手なマミーさんは、それ以上に人と人を結びつけるのが上手。
大隅特産の安納芋の焼き芋までもらってしまった私はついつい長居してしまい、その間にお店にこられた社長夫人やちまき作りのおばちゃん、加治木町からきたおじさんとかと矢継ぎばやに紹介して頂いた。
私が家具作りをこれからしていくことを話したら、なんとマミーの家が家具屋をやっていらしたんだって。びっくり!
そして材木関係の人にお会いしたいと言ったら、隼人町の野元さんをご紹介くださいました。ありがとうございます!

人と人のご紹介に熱心なあまり?私の注文したしいたけカレーはベーコンチーズカレーになっていました。でもこれもご愛嬌、野菜たっぷりのスープと食後には一口ソフトもついてます。
子供が注文したソフトクリームを待っている間には、野菜と果物の絵本を読ませていたり、とにかくお店が愉快です。

素敵な出会いをありがとう~!

※写真はしいたけカレーを注文したら出てきたベーコンチーズカレー 700円
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