国道からの長い坂道を登りきった鹿児島県照葉樹の森ビジターセンターで迎えてくださったのが、山口所長でした。
優しい笑顔ながら動きはキビキビ、照葉樹とこの施設について、展示物を交えながらご丁寧に説明頂きました。
山口所長は、営林署時代から森に携わって50年余りのベテラン中のベテランで、今はこの「森林生態系保護地域」、「自然環境保全地域」、「天然記念物」の3重の指定を受けている西日本最大級の照葉樹原生林「照葉樹の森」を守っていらっしゃいます。
照葉樹とは、
常緑広葉樹の葉が厚く光沢がある樹木の種類で、ヒマラヤ南斜面から中国雲南省、台湾を横断し日本の太平洋側まで及んでいる一帯に見られ、古くから人類の生活に貢献してきた林であり、照葉樹文化圏と言われる場合もあります。
主な樹木は、タブノキ、イスノキ、アカガシ、クスなどです。
センターの中は、そんな照葉樹文化を学べる施設になっています。
◆樹齢500年余りのスダジイと楽器のオブジェ
◆展示パネルは等身大の見開き式で、まるで自分が大きな本をめくって読んでいくような感覚でワクワク。
◆山を歩いた人が自由に書き込めるボード
◆いろいろある「どんぐりの仲間」
そして予習を終えたところで、いざメインの森散策へ。
「どのくらいの時間がかかりますか?」
と山口所長に聞いてみると、
「だいたい2時間半かね。片道で。でもあなたは健脚そうだからもっと早く回れるよ」
「えー、2時間半!しかも片道。ほとんど一日かかるじゃん。しかも俺夕方に宮崎で約束があるし」
と困惑したが、
「しょうがない、ここまできたら登るしかない。飛ばして歩き3時間で帰ってこよう」と決意。
さっそく山道を早歩きで歩き登山道の入り口へ。
「えー、マジでぇ!」
登山道と聞いて多少整備されているかと思いきや、その道はまるで獣道。場所によっては道なき道を進むことに。これでは飛ばせそうもない。
はっきり言って、原生の照葉樹をナメていたことを自覚する私。
◆登山道入って1メートル。早々に行く手を遮るように木がとおせんぼ。
◆せせらぎの中を歩くと言えば聞こえはいいが。道はどこ?
◆「山のヒトデ発見!」
◆自然石展望台から太平洋を望む。
◆森は太古のようなコケ三昧
途中で「もうイヤ」と思いながら、どうにか3時間強で下山してきました。
山の道は歩くだけでも超大変!
道の中には段差があまりに大きく木で階段を組んであるところがありましたが、「この階段を作るために、ここまで資材を持ってきた人って大変だなー」と感慨にふけったり、
途中に落ちていた大木を見て、
「この丸太は材に使えそうだけど、果たして誰が麓まで運ぶんだ?
材木って使えるようになるまでホントたくさんの苦労があるんだなー」と思いました。
ビジターセンターでは、
山口所長が午前と同じ優しい笑顔で迎えてくれ、暖かいお茶を入れてくださいました。
「あ~、美味い」
一杯のお茶ですが、山登りで疲れた体にじんわりと山口所長の暖かさが伝わってくる最高の一杯でした。
山口所長のお話からは、変に卑下した林業の悲観論はありませんでした。
しかし、今後は木材の利用だけでなく、山の保全や二酸化炭素の固定、さらには木の文化という森の多重機能をうまく伝えていかなければとおっしゃっていた。そのためには森で働く人がもっと増え、またその人達の生活を経済的に支えられるような施策を国が行っていく必要があるとおっしゃっていました。
整備までに7年の歳月がかかったこちらの「照葉樹の森」は、今後も山口所長によって守られていくに違いない。
優しい笑顔ながら動きはキビキビ、照葉樹とこの施設について、展示物を交えながらご丁寧に説明頂きました。
山口所長は、営林署時代から森に携わって50年余りのベテラン中のベテランで、今はこの「森林生態系保護地域」、「自然環境保全地域」、「天然記念物」の3重の指定を受けている西日本最大級の照葉樹原生林「照葉樹の森」を守っていらっしゃいます。
照葉樹とは、
常緑広葉樹の葉が厚く光沢がある樹木の種類で、ヒマラヤ南斜面から中国雲南省、台湾を横断し日本の太平洋側まで及んでいる一帯に見られ、古くから人類の生活に貢献してきた林であり、照葉樹文化圏と言われる場合もあります。
主な樹木は、タブノキ、イスノキ、アカガシ、クスなどです。
センターの中は、そんな照葉樹文化を学べる施設になっています。
◆樹齢500年余りのスダジイと楽器のオブジェ
◆展示パネルは等身大の見開き式で、まるで自分が大きな本をめくって読んでいくような感覚でワクワク。
◆山を歩いた人が自由に書き込めるボード
◆いろいろある「どんぐりの仲間」
そして予習を終えたところで、いざメインの森散策へ。
「どのくらいの時間がかかりますか?」
と山口所長に聞いてみると、
「だいたい2時間半かね。片道で。でもあなたは健脚そうだからもっと早く回れるよ」
「えー、2時間半!しかも片道。ほとんど一日かかるじゃん。しかも俺夕方に宮崎で約束があるし」
と困惑したが、
「しょうがない、ここまできたら登るしかない。飛ばして歩き3時間で帰ってこよう」と決意。
さっそく山道を早歩きで歩き登山道の入り口へ。
「えー、マジでぇ!」
登山道と聞いて多少整備されているかと思いきや、その道はまるで獣道。場所によっては道なき道を進むことに。これでは飛ばせそうもない。
はっきり言って、原生の照葉樹をナメていたことを自覚する私。
◆登山道入って1メートル。早々に行く手を遮るように木がとおせんぼ。
◆せせらぎの中を歩くと言えば聞こえはいいが。道はどこ?
◆「山のヒトデ発見!」
◆自然石展望台から太平洋を望む。
◆森は太古のようなコケ三昧
途中で「もうイヤ」と思いながら、どうにか3時間強で下山してきました。
山の道は歩くだけでも超大変!
道の中には段差があまりに大きく木で階段を組んであるところがありましたが、「この階段を作るために、ここまで資材を持ってきた人って大変だなー」と感慨にふけったり、
途中に落ちていた大木を見て、
「この丸太は材に使えそうだけど、果たして誰が麓まで運ぶんだ?
材木って使えるようになるまでホントたくさんの苦労があるんだなー」と思いました。
ビジターセンターでは、
山口所長が午前と同じ優しい笑顔で迎えてくれ、暖かいお茶を入れてくださいました。
「あ~、美味い」
一杯のお茶ですが、山登りで疲れた体にじんわりと山口所長の暖かさが伝わってくる最高の一杯でした。
山口所長のお話からは、変に卑下した林業の悲観論はありませんでした。
しかし、今後は木材の利用だけでなく、山の保全や二酸化炭素の固定、さらには木の文化という森の多重機能をうまく伝えていかなければとおっしゃっていた。そのためには森で働く人がもっと増え、またその人達の生活を経済的に支えられるような施策を国が行っていく必要があるとおっしゃっていました。
整備までに7年の歳月がかかったこちらの「照葉樹の森」は、今後も山口所長によって守られていくに違いない。