今週行っている、コロナ予防のための一日一組限定のワークショップの学習机の雰囲気です。
コンセプトは「作る楽しみ、使う楽しみ」
作る時間も楽しいけど、そのあとも長く使ってもらいたいと思っています。
このバランスをとるのがワークショップの難しさで、
そのためにいろいろと工夫をしています。
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まず迷ったのが材料。
パイン材にするかどうかという点。
ホームセンターでも買えて、コスパもよくて、平だし。
でも雰囲気を考えると「違うな」ということで、
杉の無垢材にしました。
天板も接着して作らないといけませんが、集成材よりは段違いの雰囲気になること間違いなしです。
次は引出箱をつけたいなと思ったこと。
作る楽しみだけ考えたら普通の机を作るだけも十分醍醐味が味わえると思うのですが、
使う楽しみ、使い勝手を考えると引出箱がほしい。でもそうすると途端に構造がちょっと複雑になってしまう。
ということで悩みましたが、やっぱりつけることに。
イメージとしては、引出というよりは学校の机のように天板の下に棚があって、
そこにそれぞれケースを入れていたような構造で、大きさを合わせて木箱を作ります。
また引出棚をつけることで、構造的な強度が求められるため、
工法としては、
脚の半分はホゾ組で組んだ状態のキットを作りました。
またDIYで組んでもらう幕板も、
強度と位置合わせが容易なように溝をほってはめる形にしてあります。
塗装は天板のみですが、
クリア、ブラウン、ホワイトを選んでいただけます。
いつもワークショップの企画で頭を悩ますのは、
やっぱり自分が作らないことで、いろいろな人(工作レベルや体力など)が作ることです。
それを念頭に、
わかりやすい工法、それでいて壊れない工法、限られた時間と予算を考えて設計しています。
参加者それぞれが求めていることも微妙に異なり、極端にいうと、
「作るのを目いっぱい楽しむので出来栄えは気にしない。一から作らせてほしい」という人と、
「作るのも楽しみたいけどその後も使えるよう出来栄えをよくしたい」という想いの方もいらっしゃいます。
図面と材料と工具のみ支給して100%セルフで作ってもらえば前者でしょうし、
でもそれだと、どんな完成形になるかわからないし、人によっては完成しないかもしれない。
そこで、
事前に部材をカットしておいたり、一部組み立てを行ったりすることで補完して完成度を上げていくのが後者ということになります。
このあたりの匙加減が難しいです。
今回の机は一部組み立てもしてありますので、DIY度70%といったところでしょうか。
そのぶん完成度は高く、きっとご家庭で長くお使いいただけることと思います。
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