=118 ~木の因数分解~(家具工房つなぎブログ)

南房総でサクラの家具を作っています。ショールーム&カフェに遊びにおいでください。

ロングカード立て (もったいないプロダクト)

2024年05月14日 | 【製品】家具工房つなぎのプロダクト
家具工房つなぎには「もったいないプロダクト」というジャンルがあります。
家具を作る際に不要として除かれてしまう部分、
腐れがあったり、割れがあったり、節があったり、(もちろんそうした特長を活かす方法もあるが耐久性や一般性という部分からははずれてしまう)
、また通称「耳」と呼ばれる木の皮の部分も製造段階でカットされます。
あとは決まった長さにカットした残り、木っ端や削ったときのおが屑なども含まれる。

もったいない症にありがちな「何かに使えそう」に始まり、「これきれいに切れてるから」「面白いカタチだな」「これは貴重な樹種だ」といった具合でなかなか小さな木っ端も捨てられません。
保管しておくスペースはもちろん、区分けして整理する手間、使わないものをいつまでも持っているという心理的負担もあり、本当は割り切って捨ててしまうのが実はベストかもしれないし、ある段階ではそうせざるをえない。
しかし繰り返しになるが、「えいやっ」てすべては捨てられないので、木っ端をなんとか利用できる方法を考えなくてはならない。

一番簡単な方法は「薪として使う」「欲しい人にタダであげる」
もちろんこの方法をとることもあるが、
目的はただ「不要なものを自分の目の前から消すこと」ではないし、
タダで手渡していくだけだと新しい価値を生むわけではなく単なる延命措置だという話もどこかで聞いた。
また人間困ったもので「タダ」と聞くと、本来の価値が伝わりづらかったりする一面があると思う。

なので、
その木っ端なら木っ端なりにある価値を活かせるよう、
知恵を練ったり、ひと手間、一工夫することが自分たちの仕事だと思っている、
プラスαの価値をオンして生んでいきたいと考えている。
ひと手間、一工夫は、
見落とされがちな使いかた提案だったり、単なるネーミングだったり、ラッピングだったり(ラッピングはまたその分の資源とコストがかかってしまうのが問題だが)

前置きが長くなりましたが、
今日は、そんな「もったいないプロダクト」のひとつ、木の皮の部分を使った「ロングカード立て」のご紹介です。
材は基本、山桜材です。

こちらの使い方提案は、

【リビング】では、好きな写真やポストカードを飾ったり、
【玄関の棚】では、たまに使うポイントカードや診察券などをさしておいてもいい。
【会社のデスク】では、最近いただいた名刺などを置いておくと便利では。

いずれの場面でも、空間に木のちょっとしたワイルド感をプラスできるのが魅力かと思います。
木の皮の部分は材と比較しても、雰囲気や形状が唯一無二で面白いですよ。
また手軽でそれほど好き嫌いはないかと思いますのでちょっとしたプレゼントにもおすすめです。
道の駅や自社ショールームにて販売していますのでぜひお声がけください。
コメント
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