この週末を利用して、
往復1500キロの出張に行ってきました。
秋田県の材木会社に、材料仕入れの下見です。
愛車のサンバーは最初の2年目の車検を終えたばかり。
思い起こせば、ちょうど2年前に新車のサンバーで九州に渡り、「木を感じる旅」と称し、西日本各地の材木産地を見てきました。
当時は、家具も作っていなければ、木についても何も知らない状態でしたが、おかげでいろいろな方に出会い(先日も当時宮崎でお世話になった材木会社社長に噴火のお見舞い電話をかけさせていただいたところです)、大変勉強をさせて頂きました。
それに比べると今回は目的がより明確になり、
「材料を買う」ための視察でしたので、少し前進している感じです。
私が購入したい材木は、国産の広葉樹です。
杉とか檜は針葉樹といい柔らかいのに対し、通常家具に使う木はナラやサクラ、タモなどで堅めの広葉樹といいます。
これらの広葉樹は、世界的にみても大きな太くて立派な木は少なくなってきているので、国内ではなおさらです。木は成長するのに100年とか200年かかりますから、その間にバンバン伐採してしまえば減少するのは当たり前です。そのため国産の広葉樹は流通する量自体が少なく、専門に扱っている材木屋さん自体も少ないのです。
それでも私が「国産」を求めたのは、
とくに「こだわり」とかでなく、「自然」だからです。
遠い外国からわざわざ気候も異なる日本に運ばれてきたものでなく、ただ近くにあるものを使うことが「自然」だと思うです。
(そういう意味では、本当は地場の千葉県の木を使うのがいいのですが、千葉県はさすがに木も少ないので、国内の森林王国と言える豊富な秋田県にやってきたのでした。)
それに加え、国産の材木のいいところは殺虫処理などの工程が極めて少ないことで安心度が高いからです。
外国産の木や材木は形状によって異なると思いますが、輸入の段階で検疫のために多少の処理を行ってケースが多いことは否めないと私は思っています。
でも国産の木にもデメリットはあります。
先述の材料の安定供給が難しいうえに、材料としては外国産に比べると細いものが多く、幅の広い板をとるのは難しく、規格化されていないですから扱うのは大変手間がかかります。簡単にいうとチェストやテーブルなどの広い板をとるために、何枚かの板を貼りあわせて広い板を作る必要があります。「昔は幅の広い木が豊富にあってよかったなー」なんて嘆いても仕方ありません。
現在、木工をしている我々は、いかにこうした幅の狭い木をうまく扱っていくかというのが、使命とも思います。
そんなんで、
金曜の夜に、ちょうど千葉県で仕事をしている伊那技専の同級生Yさんと合流し北上をはじめ、途中サービスエリアで車中泊をしながら翌朝、岩手に住むこれまた伊那技専の同級生Oさん宅に到着し、そこから3人で、秋田角館の田鉄産業さんにうかがったのでした。
「広い!」
東京ドーム何個分なのでしょうか?本社以外にも角館の町かしこに木が積まれた場所があり、田鉄さんで町の何割かの土地をもっているのではと思われます。
まずは、社長、専務、営業部長とお話をさせていただき、それから現場を見てまわったのでした。
すごい雪の量です。
積んだ材木の上に積もった雪が落ちてきそうです。
それでも、こんなにたくさんの広葉樹の材木を見たことはありませんから、つい興奮し材木の山の奥まで入っていってしまいました。
春の工房オープンまでに必要な板を注文し、届くことになると思います。
お楽しみに!