同じメンバー構成で

映画「一献の系譜」と21世紀文明研究セミナー(なんじゃそれ)「谷中安規 幻想の小宇宙」と「ジョルジョ・モランディ -終わりなき変奏-」を見て来ました。
「一献-」能登の杜氏さんの話です。能登杜氏四天王と言われた４人を追っています。誰だったか引退した杜氏さん、結婚して初めて正月を家で過ごすのですがどうも居心地が悪い。奥さんがお茶を差し出しても上の空。結局現役復帰していました。続ける人の継ぐ人も大変だ。
「谷中-」今年の１月３日に行った人のセミナーです。モランディを見に行ったら、通路に受付が。今からセミナー開きますと。時間があるのでじゃあ聴こうかと。活動時期は１０年くらいだったのね。内田百﨤さんとかのイラストをしていたので売れていたと思うのに、戦後掘立て小屋で見に行ったら亡くなっていたと。壮絶な人生だったのね。無邪気な感じの絵が好きです。
「ジョルジョ-」美術界の潮流もどこ吹く風。一人黙々と静物や風景を描き続けた人です。静物と風景というのがセザンヌみたいです。でももっと狭い。次々見ていたら手塚治虫さんの作品群を思い出しました。それぞれのキャラクターが役者さんであちこちに違う役で出ている。モランディさんの静物は同じ瓶や水差しがこっちはセンターでそっちはバックで、と入れ替わり立ち代わり現れます。あるいはクラスでいっせいに描いた静物画。同じ物なのに角度やタッチや色まで違う。油絵、水彩、スケッチとだいたいなのに銅版画だけ妙にリアルに描き込みまくりなのが面白いです。何だろう、家に１枚飾っておきたい絵です。落ち着く感じ。癒されました。