教えておじいさん♪

ミシェル・ビュッシ「彼女のいない飛行機」読了。
このミスだったかな、紀伊国屋の平台に海外部門のベスト１０が並んでいました。この本と目が合っちゃったので。これは面白い、と言うか何？この引きのうまさ。話は単純です。クリスマス前トルコのイスタンブール発パリ着の飛行機がスイスの山に激突。機体は炎上。全員死亡かと思われましたが外に投げ出された女の子の乳児一人だけが奇跡的に助かりました。その子は私の孫だ、と二組の祖父母が名乗りを上げます。さてその子はどっちの孫か。
そんなのDNA調べれば一発だと思うでしょうが、まだDNA検査に何の信頼性もなかった頃の話。いやDNA検査は出て来るのですが。片方は庶民、片方は大金持ち。大金持ちがこの事故を調査して欲しいと私立探偵を雇います。現在の女の子を取り巻く人々と探偵の調査が交互に語られるのですが、探偵の調査報告の引きがうまい。つられて読んじゃいます。これってあれだ。現代の講談。今の講談は一本の話をしますが、昔の講談は何夜にも渡って続けていたそうで。明日の晩も来てもらうために終わりに気になって仕方がないことを言うと。やられます。しかしこのタイトルは何とかならないのかな。