水の中にも四季があります。清流が湧き出す小川には水草の花が咲いたりしますが、そんなのは関係ないような閉鎖水域でも。藻しか生えない外の鉢。春から秋までずっと藻に悩まされています。冬にだいぶん寒くなってから藻が出なくなったなと思うのですが、2月の一番寒いころに浦島太郎のカメの後ろになびいているような長いサラサラの藻が生えます。この藻は緑であまり散らかりません。寒いけど日差しは強くなってきたのかなと思います。暖かくなってから湧いたようにモロモロの黒い藻が出始めます。最近は内側にみっしり生えた藻が新陳代謝で剥げて来るのか、魚たちが食欲が出てきてかじるからかどっさりとれます。網を入れて底をかき回すと底から黒いモヤモヤが湧き上がってきます。地獄の窯の蓋が開くという言葉を思い出しました。こんな風に黒いものが噴出して来るんだろうなと。それとも溶岩のように熱いドロドロか。
でも調べてみたら使い方が違ったようです。地獄で亡者を窯で茹でる鬼たちも盆と正月は休みで窯の蓋を開けるそうです。つまり地獄はまったくのブラック企業ではないようです。使い方としては「正月は仕事も休みなのだから家事も休みたいです。地獄の窯の蓋もあくって言うでしょう」みたいな。亡者もお盆に帰るのね。
そうか地獄の釜って蓋つきなのか。それは嫌だな。じっくり蒸されるよ(行く予定にしているのか)。