餌金日記

金魚と川魚飼いの日常です、

猫と金魚と虎と鼠が

2022-06-10 23:35:53 | 本と雑誌

金原亭馬主監修/青木伸広著「新版 落語の名作 あらすじ100」読了。
これを知っておけば落語が楽しめるという作品のあらすじを100本紹介しています。超基本ネタ、捧腹絶倒モノ、動物と子ども、人情噺、ヒーロー&ヒロイン登場、男女の仲、大ネタ、ダメ人間、風情にどっぷりつかるの9章に分かれています。表紙のイラストは漫画家の西炯子さん、「兄さんと僕」描いていましたもんね。
落語が死にかけた時代もあるのですが、今また落語が注目されている。登場人物がダメ人間ばかりだけど、どうにもならない日々を明るく生きている。「がんばらなくていいんだよ」「楽しみはふとした日常にあるよ」と教えられると。確かに。笑えたりほっとしたりできます。
「のらくろ」で有名な漫画家田河水泡が作った「猫と金魚」という落語が動物と子どもの章にあります。有名な古典落語集とかには載らないけど、ベスト100くらいになると載る名作です(ほめていないぞ)。金魚を可愛がっているさる商家の旦那と隣の家の猫との攻防戦です。とりあえず金魚鉢を小僧に頼んで風呂場に移してもらうのですが、小僧が金魚鉢だけを移したり、金魚だけを移したり。そっちのほうが難しいと思いますけど、想像したら楽しいです。金魚だけピチピチ残っているの?移したところが隣の塀と同じ高さだったり。猫が結構強い話です。まだ生で聞いたことないな。いつか聞きたい話です。大ネタの章の「黄金餅」もいいですよ。お経の中に金魚がでます(そこかいっ)。