きのう(28日)も金沢市内の寿司屋でサンマの塩焼きを食べた。ここに顔見知りの学生がアルバイト=写真=をしているというので、ちょいとのれんをくぐった。サンマの塩焼きは大ぶりで500円。これがうまかった。つい熱燗が進み、2合とっくりで3本も飲んだ。学生に酔った醜態をさらしたくないと自制心が働いて、そこそこの時間で店を出て帰宅した。
大学の研究員から「自在コラム」の「続・サンマの煙」に対してコメントが入っていた。その内容を紹介すると、サンマが豊漁というのは少々理由があって、「北海道の漁場が陸から近く、例年の半分ほどの時間で漁場に到着できるそうです。そのため、漁をする時間が長くとれ、たくさんとれるということらしいです」というのだ。生物学的に豊漁というのではなく、ことしはたまたま漁場が北海道の近くにあり、どんどん獲っているだけということらしい。そして、研究員は「決して魚が増えているわけではないので、漁獲量の制限を設けた方がよいのではと思いました」と。なるほど、ある意味で由々しき問題なのだ。
話題を変える。漫画雑誌「ビックコミック」で「築地魚河岸3代目」という連載がある。8月から9月にかけて2週連続で能登の魚をテーマにしていた。能登の魚を定期的に仕入れするよう、市場の役員から依頼された3代目はグルメ雑誌の編集長を伴って、能登を訪れる。しかし、訪ねた輪島市門前町の「星田」という頑固者の豆腐屋が「それは出来ない」と漁業関係者への取り次ぎを断る。なぜか。本来、食材は東京に集めて食するのではなく、獲れた土地で食べるもの。そのことを3代目は理解し、納得する。それを星田は「本来の地産地消」と説く。
3代目は命題であった仕入れを半ばあきらめるのだが、ビジネスはビジネスであり、最終的には星田の計らいで仕入れ先を確保する。つまり、仲買業者には本来の地産地消の意味を知ってほしいという意味を込めたストーリー展開なのだ。
星田は名前が異なるが実在の人物。姓を一字だけ違わせている。先の地震では、地域の区長として随分とお骨折をされた。確かに頑固者という印象だが、心根はやさしい。その証拠に、幼い子供との遊びがとても上手である。
⇒28日(金)朝・金沢の天気 はれ