自在コラム

⇒ 日常での観察や大学キャンパスでの見聞、環境や時事問題、メディアとネットの考察などを紹介する宇野文夫のコラム

☆ 能登の山に潤うキノコ「においマツタケ、あじコノミタケ」

2024年11月05日 | ⇒トピック往来

  世の中が騒々しい。北朝鮮は先月31日に続いてきょうまた弾道ミサイルを発射した。防衛省公式サイトによると、午前7時30分から39分にかけて、北朝鮮西岸付近から、少なくとも7発の弾道ミサイルを北東方向に向けて発射した。落下したのはいずれも半島東岸付近の日本海であり、日本のEEZ(排他的経済水域)外だった。発射された弾道ミサイルは最高高度100㌔程度で、約400㌔飛翔した。北朝鮮は核実験の準備を終え、アメリカ大統領選に向けて実験を強行する可能性があるとの韓国国防省の見解が報じられている(31日付・メディア各社の報道)。きな臭さが一気に漂い始めている。

  話題をガラリとのどかな話に変える。例年より遅めだが、能登の山で採れるコノミタケのシーズンだ。能登ではマツタケと並んで、コノミタケが重宝されている。何しろ、能登の人たちはマツタケとコノミタケをコケと呼び、それ以外はゾウゴケ(雑ゴケ)と呼んで区別している。一般的には「においマツタケ、あじシメジ」と称されるが、能登では「においマツタケ、あじコノミタケ」だ。(※写真は大皿に盛られたキノコ。左がマツタケ、右がコノミタケ)

  ホウキダケの仲間で暗がりの森の中で大きな房(ふさ)がほんのりと光って見える。見つけると、土地の人たちは目が潤むくらいにうれしいそうだ。コノミタケはマツタケとともにすき焼きの具材になる。能登牛(黒毛和牛)との相性がよく、肉汁をよく含み旨味があり香りもよい。

  きのう(4日)友人たちを誘い、能登の料理屋ですき焼き鍋を囲んだ。このコノミタケは石川県林業試験場などの調査で、DNA解析で他のホウキタケ類とは独立した種であることが確認されていて、「ラマリア・ノトエンシス(Ramaria notoensis、能登のホウキタケ)」という学名もある。そして、コノミタケを標準和名とすることが、2010年の日本菌学会で発表されている。そんなことを話題にしながら、さらに食の話題はあす6日に漁が解禁となるカニに移って行った。ようやく深まる秋、能登の食の話題は尽きない。

※6日午前0時に解禁されるズワイガニ漁は、海のシケの影響で石川県内全域で漁の延期が決まった(5日付・地元メディア各社のニュース)

⇒5日(火)夜・金沢の天気    あめ


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