魚のアトリエ”うおとりえ”

新鮮な魚を美味しく食べたい!!
 「魚っ食いの365日

鱈腹の正体?

2011年07月11日 | 魚の姿
 タラは夏が美味い!!





魚に雪と書くから
 確かに鱈は冬の魚に違いないが、それは白子やタラコの話。
珍重されるのは、体重の1/3ほどもあろうかと思われるあの巨大な白子。
だから、体力は皆、白子に行ってしまうから。その分、身はやせ細る。

真鱈の身は、夏が美味いのが当たり前の話なのだが、これは余り知られていない。
鱈は夏だよ!!と言ったら、もうこれは魚通として通る。

タラは、タラチリ・湯豆腐だけのものではない。
白身にタラは、淡白な味わいで、煮ても、焼いても、揚げてもホクホクとした
独特の食感が心地よい。粕漬けにしても上品な味わいとなる。

それなのに、安い!! 
これも大いに気に入っているゆえんだ。
魚の面白いところは、安いからまずい、高いから美味いとは必ずしも一致しないところだ。

ただし、タラは鮮度に気をつけなければいけない。
鮮度が悪いと、独特のアンモニア臭を発するからだ。


 というわけで、夏ダラに挑戦!!
美味い、安いはいいけれど、下ろすのはちょっと手こずる。
軟らかくつかみどころのない魚体に加えて、細かくしつこいウロコ、表面を覆うヌルヌルの
体液を落とさなければならない。流しはすぐ詰まってしまう。これには参る。
その苦労に報いてくれるのがタラだ。 これを、1尾丸ごと買い込むのは酔狂かもしれない。


 さて、このデップリとした腹中に、いまの時期、何が入っているのだろうか?
プロ(仲買人)も???。 胃袋かあるいは空気(深海魚だから)かも知れないと言う。



 答えは、巨大な肝臓と胃袋でした。




 つまり、夏タラはフォアグラでありました。
 もちろん、これも美味しくいただきました。


 胃袋には、20センチほどのヒラメが3匹詰まっていました。



さすが、鱈腹と言われるだけあって、すごい食欲ですね。3尾丸呑み。
 
もっとも、よく噛んで食べる魚なんて聞いたことがない。魚はみんな丸呑み。
貝や海藻を食べる魚以外は。




 折角腑分けしたのだから、計量してみました。

総体重          7.2kg   
身             3.6
アラ身           0.4
内臓(ほとんど肝臓)   1.0
      可食部         5.0kg(70%)

頭・骨・尻尾ほか     2.0
胃袋(ヒラメ3尾)     0.2
      非食部         2.2kg(30%)

 身の1/3を、お客さまとシェアし、残りはフライ・ソテー・塩焼き・煮つけ・
 そぼろ・粕漬け&フォアグラ?の甘辛煮にして胃袋に。食べでがありました。

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