【Sh2-308】
赤経:06h54m09s 赤緯:-23゚56' 31"
星座:おおいぬ座
視直径:35'
他カタログNo.:LBN1052,RCW 11
ニックネーム:ミルクポット星雲,イルカの頭星雲(Dolphin Head Nebula)
南中日時(@東京):11月15日03時,12月31日00時,2月14日21時 ※あくまで目安です。
撮影日時:2024/12/02 01:33
撮影地:静岡県東伊豆町
撮影機材:キヤノンEOS Ra+タカハシε-180EDC,アイダスNBZフィルター使用,1.6倍クロップ,
タカハシEM-200Temma2M赤道儀,ペンシルボーグ+QHY5LⅡM+StellaShot2により恒星ガイド
撮影条件:ISO3200,露出8分×16コマ
画像処理:Digital Photo Professional4にて現像,ステライメージVer.8,Photoshop2025にて処理
メモ:おおいぬ座の中央部にある散光星雲です。データ上の視直径は満月より少し大きいですが、
非常に淡いため観望/撮影が難しい天体です。電離酸素が発するOⅢ輝線(波長496&501nm)
が強く、上の画像のとおり色調としては青緑色に写ります。ほぼ円形に広がっていますが、
北西側に出っ張った部分があることから、日本では「ミルクポット星雲」の愛称で呼ばれて
います。海外では"Dolphin Head Nebula"(イルカの頭星雲)の呼称が一般的で、北西側の突起
部分をイルカの口元に見立てているようですが、画像を反時計方向に90度回転させて見ると
イルカの頭部の雰囲気が掴みやすいです。突起部分とは正反対の南東側には直線状の構造が
あるので、丸みのある一輪挿し花瓶のようにも見えます。淡いので眼視での観望は難しいと
されていますが、口径30cm以上の大きめの望遠鏡にOⅢフィルターを付けて覗くと、西側の
輪郭が薄らと確認できるとの話があります。撮影でもOⅢ光を選択的に透過するフィルター
を使わないとコントラスト良く捉えるのが難しいです。上の画像はOⅢ光に加えて電離水素
が発するHα光(波長656nm)も選択的に透過するデュアルバンドパスフィルターを使って撮影
したものですが、中心部から少し北側のエリアや画角南端にHα光由来の赤色の部分が微か
に認められ、青緑色一辺倒の星雲ではないことが分かります。
星図:
AstroArts社ステラナビゲータにて作成