Starlight Terrace

オリジナル写真で綴る夜空と夜景がメインのブログ
【注目の天文現象】
2/25夕 西の低空で土星と水星が大接近

Sh2-308

2025-02-16 00:03:50 | シャープレス天体アルバム

【Sh2-308】
 赤経:06h54m09s 赤緯:-23゚56' 31"
 星座:おおいぬ座
 視直径:35'
 他カタログNo.:LBN1052,RCW 11
 ニックネーム:ミルクポット星雲,イルカの頭星雲(Dolphin Head Nebula)
 南中日時(@東京):11月15日03時,12月31日00時,2月14日21時 ※あくまで目安です。


 撮影日時:2024/12/02 01:33
 撮影地:静岡県東伊豆町
 撮影機材:キヤノンEOS Ra+タカハシε-180EDC,アイダスNBZフィルター使用,1.6倍クロップ,
             タカハシEM-200Temma2M赤道儀,ペンシルボーグ+QHY5LⅡM+StellaShot2により恒星ガイド
 撮影条件:ISO3200,露出8分×16コマ
 画像処理:Digital Photo Professional4にて現像,ステライメージVer.8,Photoshop2025にて処理
 メモ:おおいぬ座の中央部にある散光星雲です。データ上の視直径は満月より少し大きいですが、
    非常に淡いため観望/撮影が難しい天体です。電離酸素が発するOⅢ輝線(波長496&501nm)
    が強く、上の画像のとおり色調としては青緑色に写ります。ほぼ円形に広がっていますが、
    北西側に出っ張った部分があることから、日本では「ミルクポット星雲」の愛称で呼ばれて
    います。海外では"Dolphin Head Nebula"(イルカの頭星雲)の呼称が一般的で、北西側の突起
    部分をイルカの口元に見立てているようですが、画像を反時計方向に90度回転させて見ると
    イルカの頭部の雰囲気が掴みやすいです。突起部分とは正反対の南東側には直線状の構造が
    あるので、丸みのある一輪挿し花瓶のようにも見えます。淡いので眼視での観望は難しいと
    されていますが、口径30cm以上の大きめの望遠鏡にOⅢフィルターを付けて覗くと、西側の
    輪郭が薄らと確認できるとの話があります。撮影でもOⅢ光を選択的に透過するフィルター
    を使わないとコントラスト良く捉えるのが難しいです。上の画像はOⅢ光に加えて電離水素
    が発するHα光(波長656nm)も選択的に透過するデュアルバンドパスフィルターを使って撮影
    したものですが、中心部から少し北側のエリアや画角南端にHα光由来の赤色の部分が微か
    に認められ、青緑色一辺倒の星雲ではないことが分かります。

 星図:


 AstroArts社ステラナビゲータにて作成



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