シリーズで紹介している五島プラネタリウムのリーフレットの第18弾は1979年4月配布のものです。
この月の話題は「南十字星をたずねて」となってました。4月は南十字星が見頃の時期にあたり、それに合わせて
選定されたテーマだったのでしょう。と言っても日本では沖縄辺りまで行かないと見えないんですけどね。
掲載画像はグアム島で撮影されたケンタウルス座の1等星2つと南十字星を写野に収めた写真になってます。
ちなみに撮影者は第17弾の記事で取り上げた藤井旭さんでした。
2ページ目には南半球の星空についての記述があり、あまり聞き慣れない星座が多く出てきます。じょうぎ(定規)座
などという星座を知ってる人は少ないと思いますが、文具繋がりだと他にコンパス座なんていうのもあるんですよ。
鳥類の名前が付いた星座もいくつかあって、きょしちょう(巨嘴鳥:オオハシっていう鳥のことらしい)座だとか、
ふうちょう(風鳥:極楽鳥っていう別名を持つ鳥らしい)座とか、いずれも主な生息域が南半球にあり、日本人には
ピンと来ない鳥が星座名として採用されてたりします。また、北天には北の指針として便利な北極星がありますが、
南天には南極星と呼ぶべき星はなく、真南の方角を星から知るには複数の星の並びを組み合わせる必要があるとの
説明があります。
3ページ目の「4月の星座」の説明には、3月配布分に続いてこの時期に見やすい「北斗七星」について取り上げ、
その弓なりになった柄の部分のカーブを伸ばしていくと2つの1等星(アルクトゥールスとスピカ)まで辿れるという
「春の大曲線」と、その2星としし座の尻尾に相当する2等星デネボラを結んでできる「春の大三角形」について
紹介しています。