Starlight Terrace

オリジナル写真で綴る夜空と夜景がメインのブログ
【注目の天文現象】
3/1夕 西の低空で月と水星が大接近

二重星いろいろ(3)

2018-11-07 23:05:00 | 重星

二重星ネタが続きます。今回は眼視だと少し見辛いものを6つ紹介↓

20181103_οCep_μ180df.jpg

【ケフェウス座ο星】

 

20181103_Σ389Cam_μ180df.jpg

 【きりん座Σ389星】


20181103_αPsc_μ180df.jpg

【うお座α星】


20181103_33Ori_μ180df.jpg

【オリオン座33番星】

 

20181103_βOri_μ180df.jpg

【オリオン座β星 リゲル】


20181103_αGem_μ180df.jpg

【ふたご座α星 カストル】

 

1~4番目は、接近している上に暗めなこともあって、眼視では高倍率でないとホント確認し難いです。
5番目は、周期2.5万年の連星です。主星が1等星と明るいのに対し、伴星は約7等と光度差が激しいんで、
小口径望遠鏡では分離が厳しいかもしれません。伴星も連星ですが、スペクトル観測で判明したもので、
大きな望遠鏡を使っても地上から分離して見えることはないようです。
6番目は、ふたご座の兄カストルの名を持つ2等星で、ふたご座の双子星ってことになります。
接近した1.9等と2.9等の白い星は周期445年の連星で、1965年頃に見掛け上の最接近を迎えました。
自分が子供の頃に小口径望遠鏡にて覗いた時には完全には分離して見えなかった記憶がありますが、
現在はその頃の2倍程度離れたため、当時と同スペックの望遠鏡でも普通に分離するでしょう。
ところで、カストルはこの2つの星から結構離れたところにもう一つ約10等級の暗い伴星があって、
見掛け上は3つの恒星から成る連星系なんですが、スペクトル観測から各々がまた連星であることが
判明してますので、なんと6重連星系という複雑なシステムになってるようです。
ふたご座の兄は六つ子だなんて、訳が分かりませんね。

共通撮影データは次のとおり。
 口径18cm望遠鏡+冷却CMOSカメラ(ZWO ASI1600MC-cool),F12,
 1000フレームのキャプチャー動画から500コマの良像スタック



最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
fornax8さん、おはようございます。 (mash3)
2018-11-08 05:23:07
二重星いろいろシリーズ、立て続けて拝見いたしました。
いろいろとあるものなのですね。全然知らないものばかりでした。

最近は目も悪くなってはきてますが、肉眼で北斗七星のアルコルとミザールは
なんとか見えるくらいですが・・・ね。
これは肉眼で見える二重星になるのかな?


ちなみにアニメの「宇宙戦艦ヤマト2199」で登場したイスカンダルはガミラスとの二重星(二連星)の
設定でしたね。
最近は続編の「宇宙戦艦ヤマト2202」を見てます。
遥かなる宇宙は素晴しいです。(余談ですが・・・ね)
返信する
mash3さん、いつもコメントありがとうございます。 (fornax8)
2018-11-08 12:36:19
毎度マニアックなネタにお付き合いいただき恐縮です。
重星はコアな☆撮り屋でもあまり狙わないようなものばかりだと思います。
ミザールとアルコルは肉眼二重星として有名ですね。古くは視力検査に使われたとか。
で、見えなくなったら死ぬとか、見えたら死ぬとか諸説あるようです。

ヤマトに出てくるガミラスとイスカンダルのような二重惑星についてですが、
我々のいる太陽系内にはもちろんそのようなペアは見つかってません。
太陽系外でも未発見だと思われますが、宇宙は広いですからどこかにあるんでしょうね。
返信する

コメントを投稿