新調したデュオバンドフィルターを用いた実写テストの続編です。
先週末の遠征時に望遠鏡を使った直焦点撮影で銀河の試写を行ってみました。
撮影対象に選んだのは、おおぐま座の北部にあるこの天体。
【不規則銀河 M82】
ZWO ASI585MC+タカハシε-180EDC,F2.8,Gain252,ZWO社DuoBandフィルター,
総露出時間80分(8分×10コマ加算コンポジット),タカハシEM-200Temma2M赤道儀,
口径25mmガイド鏡にて恒星オートガイド,トリミングあり,静岡県東伊豆町にて
渦巻状でも楕円状でもレンズ状でもない特異な形態をした銀河の1つとして有名で
中心部から極方向に何かが噴出したような姿をしています。噴出しているのは電離
した水素ガスが主体で、「スーパーウィンド」と呼ばれる高速のガスの風が特異な
構造を生み出しており、いわゆるHⅡ領域の輝線星雲と同様にHα光を発している
ため赤く写ります。個人的に「スーパーウィンド」の構造をこれほど明瞭に捉えた
のは初めてのことで、このフィルターの効果に感心させられました。
ちなみにデュオバンドフィルター無しでも撮影してみたら・・・
総露出時間40分(5分×8コマ加算コンポジット)
その他の撮影条件は最初の画像と同じ
1ショットの露出時間も総露出時間も短いですが、銀河の中心部がほぼ白飛びして
しまいました。その一方で「スーパーウィンド」は微かに写ってるかな?っていう
レベルで、色合いも不明瞭です。随分と差が出るもんだなぁーって思いました。
ということで、今後のCMOSカメラでの銀河撮影では常用フィルターになるかも。
どうしてこんな事が出来るのか爺ちゃんは
理解できません!プリプリ(# ゚Д゚)
美しい画像ありがとうございます。
銀河はIRUVCutで撮るものと思い込んでました(^^;
HⅡ領域を伴う銀河はDBPフィルターとは
目から鱗が落ちました(^^;
いつも有益な情報発信有り難うこいざいますm(__)m
このフィルターは白魔術か黒魔術か分からないアイテムって感じですかね。
そもそも水素ガスが特定の波長で赤く光ること自体が信じられません。
ましてや紫外線や電子が関与しているとか説明されてもチンプンカンプンで、
理解すること自体が困難な感じです。
まぁ、水素ガスの存在を可視化する1つの方法ってことなんでしょうね。
撮った本人も吃驚の結果でした。銀河には不向きと思ってたんですけどね・・・
すぐ南にあるM81も同フィルターで撮っていて、それも近日中に公開予定です。